5日間の日程で開催されているロードのヨーロッパ選手権。15日に開催された個人TT男子エリートでヨナタン・カストロビエホ(スペイン)が金メダルに輝いた。



トップタイムをマークしたヨナタン・カストロビエホ(スペイン)トップタイムをマークしたヨナタン・カストロビエホ(スペイン) photo:CorVos


2位のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)2位のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー) photo:CorVos3位に食い込んだモレーノ・モゼール(イタリア)3位に食い込んだモレーノ・モゼール(イタリア) photo:Bettini9月14日から18日までの5日間、現在フランスで開催されているロードヨーロッパ選手権。ジュニア、アンダー23、エリートと各世代別に個人タイムトライアルとロードレースが行われ、それぞれのヨーロッパチャンピオンが決まる大会だ。

15日には男女エリートの個人タイムトライアルが行われ、男子は38名が出走。細かくアップダウンを繰り返し、最後に高低差100mほどの丘を駆け上がってゴールする45kmコースで、白地に青ストライプのチャンピオンジャージを懸けた勝負が繰り広げられた。

レースは中盤にスタートしたアントニー・ルー(フランス)が、次いだイヴ・ランパート(ベルギー)がトップタイムをマークしてホットシートに就いたが、後半スタートのモレーノ・モゼール(イタリア)がタイムを更新。ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル)はこの時点で暫定2位につける。

すると最後から2番目にスタートしたヨナタン・カストロビエホ(スペイン)が好走。「スタート後からハードプッシュし、中盤に休んで体力をセーブし、最後の登坂では全力で踏み倒すというペースメイクが上手く働いた」と振り返るカストロビエホはそれまで首位に立っていたモゼールを39秒引き離す58分13秒でフィニッシュ。最終走者のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)は30秒届かず、リオ五輪で4位とメダルに届かなかったカストロビエホの優勝が決まった。



ヨナタン・カストロビエホ(スペイン)をヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)とモレーノ・モゼール(イタリア)が囲むヨナタン・カストロビエホ(スペイン)をヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)とモレーノ・モゼール(イタリア)が囲む photo:Bettini


「あんなにも厳しかったブエルタの後に1時間のロングTTをするなんて、とても難しいチャレンジだった」とはカストロビエホ。「できる限り食べて回復に努め、このレースに向けて集中力を高めてきた。今日は経験がモノを言う難しいコースで、1時間にも及ぶTTでは最終盤に失速しないことがカギ。今日は全てが上手くいった。2月の怪我で心配を掛けた家族には感謝しきれない。この後はイタリアで数レースをこなした後にドーハに向かい、世界選手権に備える」と加えている。

またこの日行われた女子エリートではアンナ・ファンデルブルッヘン(オランダ)を18秒上回ったエレン・ファンダイク(オランダ)が優勝。前日の男子U23ではサンウェブ・ジャイアント(現ジャイアント・アルペシン)への移籍を決めている、2014年のジュニアTT世界王者レナール・カムナ(ドイツ)が優勝している。

ヨーロッパ選手権は個人TTを終え、本日からはロードレースが行われる。236kmという長丁場で争われる男子エリートは18日の開催だ。



ヨーロッパ選手権2016 個人タイムトライアル男子エリート結果
1位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン)
2位 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)
3位 モレーノ・モゼール(イタリア)
4位 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル)
5位 アントニー・ルー(フランス)
6位 イヴ・ランパート(ベルギー)
7位 プリモズ・ログリッチ(スロベニア)
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド)
9位 マルチン・ビアロブロッキ(ポーランド)
10位 アントン・ヴォロビエフ(ロシア)
58’13”
+30”
+39”
+56”
+59”
+1’01”
+1’07”
+1’14”
+1’16”



text:So.Isobe