5月に開催時期を移したカリフォルニア　本格的な頂上ゴールが登場

2010年から5月開催に移行するツアー・オブ・カリフォルニア（UCI2.HC）のコース全容が発表された。このアメリカ最大級のステージレースは来年で開催5回目。標高2000mオーバーの頂上ゴールも設定され、史上最も厳しいコースとの呼び声高い。

ツアー・オブ・カリフォルニア2010コースマップ image:www.amgentourofcalifornia.com2010年、第5回ツアー・オブ・カリフォルニア（TOC）が5月16日から23日までの8日間、アメリカ西部カリフォルニア州を舞台に開催される。これまで2月（2009年は2月14日〜2月22日）に開催されていたが、冬の天候不順を考慮して5月に開催時期が移された。

グランツール初戦ジロ・デ・イタリアと開催時期が重なるため、来年は有力選手が分散することになる。アメリカ最大のレースだけに、特にアメリカチームは挙って主力選手をTOCに送ることになるだろう。

レースのメインスポンサーは来年も引き続きバイオ医薬品メーカーのアムジェン社。レースの正式名称はアムジェン・ツアー・オブ・カリフォルニアだ。

これまでプロローグ（個人タイムトライアル）で始動していたTOCは来年、ネバダシティからサクラメントまでの平坦ステージで開幕する。ステージの距離や詳細はまだ発表されていないが、最も厳しいステージと目されているのがビッグベアー・レイクにゴールする第6ステージだ。

標高2000mオーバーのビッグベアー・レイクの頂上ゴールは大会初登場。これまで真冬の2月に開催されていたため、コースに取り入れられることはなかった。総合成績を大きく左右する最重要ポイントになることは間違いない。

第7ステージはロサンゼルスを舞台にした個人タイムトライアル。最終ステージにも山岳ポイントが設定されているため、最後まで気が抜けない闘いになるだろう。総走行距離は750マイル（1207km）を越える見通しだ。

2009年大会総合7位のランス・アームストロングと総合優勝のリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ、アスタナ） photo:Cor Vos2007年から大会3連覇を達成しているリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ）は、来年新生レディオシャックでTOCに出場する。ライプハイマーはTwitterの中で「タイトル防衛のためにTOCに出場する。ビッグベアー・レイクにゴールする第6ステージがクイーンステージだ。ロサンゼルスの個人タイムトライアルでは4勝目を狙いたい」との意気込みを語っている。今年ジロに初出場したランス・アームストロング（アメリカ）も「もちろん出場する予定だ」と、ジロではなくTOC出場を選択した。

昨年200万人（主催者発表）に上る観客を動員したTOC。来年は更にハイレベルな闘いが繰り広げられることになりそうだ。

ツアー・オブ・カリフォルニア2009日程
5月16日（日）第1ステージ　ネバダシティ〜サクラメント
5月17日（月）第2ステージ　デーヴィス〜サンタローザ
5月18日（火）第3ステージ　サンフランシスコ〜サンタクルーズ
5月19日（水）第4ステージ　サンホセ〜モデスト
5月20日（木）第5ステージ　ビセーリア〜ベーカーズフィールド
5月21日（金）第6ステージ　パサデナ〜ビッグベアー・レイク（頂上ゴール）
5月22日（土）第7ステージ　ロサンゼルス（個人TT）
5月23日（日）第8ステージ　サウザンドオークス周回コース

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, www.amgentourofcalifornia.com