メリダが誇るハードテールXCバイクのフラッグシップ「BIG.NINE」と「BIG.SEVEN」がフルモデルチェンジ。剛性と快適性のバランスやジオメトリーを改良し、リアエンドには急速に普及が進む148mmのBOOST規格に対応することで、走行性能の向上を図っている。



メリダ BIG.NINE CF5メリダ BIG.NINE CF5 (c)ミヤタサイクル
MTBワールドカップ第2戦の舞台となったドイツ南部のアルブシュタット。メリダは、開発拠点を置くシュトゥットガルトからもほど近いサーキットで行われるホームレースにあわせて、ハードテールXCバイクのフラッグシップである「BIG.NINE」と「BIG.SEVEN」のフルモデルチェンジを発表した。

2モデルの違いは採用するホイールのサイズとなる。2011年発表の「BIG.NINE」は29インチホイール、2013年発表の「BIG.SEVEN」は27.5インチホイールに対応するモデルだ。これまではそれぞれ異なる設計を採用していたものの、今回のフルモデルチェンジに伴い設計を統一した兄弟車となった。

一筆書きのように接続されるトップチューブとシートチューブ一筆書きのように接続されるトップチューブとシートチューブ (c)ミヤタサイクル前作と比べてシンプルなフォルムとなったヘッド周り前作と比べてシンプルなフォルムとなったヘッド周り (c)ミヤタサイクル

シートステーとチェーンステーを横方向に大きく扁平させることで振動吸収性を高めたシートステーとチェーンステーを横方向に大きく扁平させることで振動吸収性を高めた (c)ミヤタサイクルMTBとしては珍しく、空気抵抗を低減したチューブ形状を採用するMTBとしては珍しく、空気抵抗を低減したチューブ形状を採用する (c)ミヤタサイクル


新型「BIG.NINE」と「BIG.SEVEN」が目指したのは、チームが求める走行性能を満たしつつ、可能な限りの軽さと魅力的なデザインを両立したバイク。加えて、多くの時間を費やし剛性と快適性のバランスを煮詰め、ジオメトリーのチューニングを行ったという。

フレームを構成するのは、200ピース以上の複雑なカーボンプリプレグ。これを緻密にレイアップすることで、フレーム単体重量900gを実現した。プロユースモデルのCF5グレードは、昨今主流となっているフロントシングルのみに対応し、更なる軽量化を推し進めるためにフロントディレーラー台座を廃した。また、ライダーの負担を少しでも減らすべく、MTBでは珍しく空気抵抗の低減を図ったチューブ形状を取り入れた。

メリダ BIG.SEVEN CF5メリダ BIG.SEVEN CF5 (c)ミヤタサイクル
快適性向上のキーとなるのが「FLEXSTAYデザイン」だ。シートステーとチェーンステーを横方向に大きく扁平させることで、横剛性を確保しつつ、縦方向の柔軟性を向上。そして、シートステイのカーボンレイアップに挿入される食物繊維由来の「バイオファイバー」や、上部をコブラの頭のような扁平形状とした30.9mm径の新型シートポスト「S-FLEX」も振動吸収性に貢献。これらのテクノロジーの組み合わせにより長時間のマラソンレースにも対応可能な快適性を手に入れている。

快適性の向上や軽量化と共に、新型「BIG.NINE」と「BIG.SEVEN」の大きな特長となるのが、昨今急速な普及を見せている新規格「BOOST」に対応すること。これまでよりもリアエンドの幅を6mm広げて148mmとすることでホイール剛性の向上が可能となり、バイク全体の駆動ロス低減と操作性向上に繋げている。合わせて、ボトムブラケットにはシマノなどが提唱するBB92規格を採用した。

MTBワールドカップ第2戦でデビューを飾った新型BIG.NINEMTBワールドカップ第2戦でデビューを飾った新型BIG.NINE (c)ミヤタサイクル
ラインアップは、MULTIVAN MERIDA BIKING TEAM が使用するプロユースモデルCF5と、スタンダードモデルCF3の2種類。デリバリー開始時期や価格、販売パッケージなどの詳細は、追って発表される。取り扱いはミヤタサイクル。

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