1月17日、オーストラリアでUCIワールドツアー第1戦にあたるツアー・ダウンアンダーが開幕する。ここでは、真夏の南オーストラリア州を駆け抜けるシーズン初戦のコースと出場選手をチェック。いよいよ2016年シーズンが動き出す。



観客とサイクリストとオーストラリア国旗とウィランガヒル観客とサイクリストとオーストラリア国旗とウィランガヒル photo:Kei Tsuji


オーストラリア最大のUCIレース 最終日前日のウィランガヒルが鍵

日が傾くアデレードの市街地サーキットに繰り出すプロトン日が傾くアデレードの市街地サーキットに繰り出すプロトン photo:Kei Tsujiツアー・ダウンアンダーの開催は今年で18回目。南オーストラリア州に根付いたロードレースとして産声をあげ、2008年にUCI(国際自転車競技連合)のトップレースカテゴリーであるUCIプロツアーレース(現在UCIワールドツアーレース)入りを果たした。UCIが推し進める「ロードレースの国際化」の先駆けだ。

ワイン畑を抜けるプロトンワイン畑を抜けるプロトン photo:Kei Tsuji世界トップレースであると同時に、南オーストラリア州にとっても一大イベントである今大会。同州の観光局がバックアップし、アデレードを中心に様々な付随イベントが開催される。統計によると期間中は4万人のサイクリストがアデレードに訪れるという。

美しいビーチを横目に進むメイン集団美しいビーチを横目に進むメイン集団 photo:Kei Tsuji「ダウンアンダー」は、元々イギリスから見て地球の裏側にあるオーストラリアやニュージーランドを指す言葉。ヨーロッパ在住の選手たちは長時間のフライトを経てオーストラリア大陸に乗り込む。大きな気温差に慣れ、10時間近い時差を解消するために多くの選手たちが時間に余裕をもって現地入りしている。

観客が詰めかけたウィランガヒル観客が詰めかけたウィランガヒル photo:Kei Tsuji南半球オーストラリアは今がまさに夏の盛りで、連日気温が40度を超える年も。今年は最高気温35度前後のコンディションが続くとの予報が出ている。なお、日本との時差は0.5時間(現在はサマータイム期間中なので日本時間+1.5時間)だ。

アデレード近郊には大きな山脈が無く、大会の最標高地点も標高500m程度と低い。海沿いの平野部や、ワインの産地として世界的に有名なバロッサバレー、クレアバレー、アデレードヒルズと呼ばれる丘陵地帯がコースの大部分を占めている。

スプリンター向きの平坦ステージが多く設定されているため、伝統的にマッチョなスプリンターたちが総合争いを繰り広げて来た。しかし、ここ数年は山岳ステージの重要度が上がっているため総合上位にはグランツール総合上位に名を連ねるオールラウンダーたちが名を連ねている。

1月16日のチームプレゼンテーションを経て、1月17日にアデレード市街地で行なわれるUCI非公認の顔見せクリテリウム「ピープルズチョイス・クラシック」で8日間の闘いがスタート。初日からトップスプリンターたちがバトルを繰り広げられるはずだ。

総合争いは、スターリングの登りフィニッシュが設定された第2ステージと、フィニッシュ前にKOMコークスクリューが設定された第3ステージ、そして大会最大の難所であるKOMオールドウィランガヒルにフィニッシュする第5ステージで決する。最終日はアデレード市内で行われる平坦ステージだ。

ツアー・ダウンアンダー2016ステージリスト
1月17日(日)ピープルズ・チョイス・クラシック アデレード市街地コース 51km
1月19日(火)第1ステージ プロスペクト〜リンドック 130.8km
1月20日(水)第2ステージ アンレー〜スターリング 132km
1月21日(木)第3ステージ グレネルグ〜キャンベルタウン 139km
1月22日(金)第4ステージ ノーウッド〜ヴィクターハーバー 138km
1月23日(土)第5ステージ マクラーレンヴェール〜ウィランガヒル 151.5km
1月24日(日)第6ステージ アデレード市街地コース 90km



昨年の総合ワンツーを揃えるBMCが万全の体制?スプリント対決にも注目

総合優勝を果たしたローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)総合優勝を果たしたローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji1月と言えばシーズン序盤の序盤。そのため選手のコンディションには大きなバラツキがある。まだまだふっくらとした(絞れていない)欧米の選手がいる一方で、地元オーストラリアやニュージーランドの選手たちは調子を上げている。

リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji2015年は地元アデレード出身のローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)がリッチー・ポート(オーストラリア)を2秒差で下して総合優勝。2016年はポートがチームスカイからBMCレーシングに移籍したことで、1年前の総合ワンツーが協力して総合優勝を狙うこととなった。

エヴァンスを引き離すサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)エヴァンスを引き離すサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji両者は直前のオーストラリア選手権タイムトライアルでワンツー勝利を飾っており、すでにコンディションを上げていることは明らか。2年連続でウィランガヒルの山頂フィニッシュを制しているポートがデニスを強力にアシストする。なお、大会の歴史の中で連覇を飾った選手はいない。

ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、トレック・セガフレード)ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、トレック・セガフレード) photo:Kei Tsuji過去に3度総合優勝しているサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)や、2011年大会の総合優勝者キャメロン・マイヤー(オーストラリア、ディメンションデータ)、チームを移籍したサイモン・クラーク(オーストラリア、キャノンデール)、そしてオーストラリア選手権ロードレースで独走逃げ切り勝利を飾ったジャック・ボブリッジ(オーストラリア、トレック・セガフレード)にも注目。ボブリッジはライダー・ヘシェダル(カナダ)やジュリアン・アレドンド(コロンビア)を従えての出場だ。

サガンとデゲンコルブを下したカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)サガンとデゲンコルブを下したカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Tim de Waele2015年のクラシックレースで活躍するとともに、ツール・ド・フランスの山岳ステージでフルームを強力にアシストしたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)もダウンアンダーでシーズンイン。セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)とともに、元チームメイトのポート率いるBMCレーシングに立ち向かう。

ディメンションデータ新加入のオーストラリア三人衆、マーク・レンショー、キャメロン・マイヤー、ネイサン・ハースディメンションデータ新加入のオーストラリア三人衆、マーク・レンショー、キャメロン・マイヤー、ネイサン・ハース photo:Kei Tsuji2012年大会で総合3位に入っているティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ)や、2015年大会で総合トップ10に入っているルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター)、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)、ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)、ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)らも総合争いに絡んでくるはず。

2015年ツールでステージ優勝を飾ったサイモン・ゲシュケ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)や、2015年ブエルタ・ア・エスパーニャ総合10位の23歳ルイス・マインティーズ(南アフリカ、ランプレ・メリダ)、2015年ツアー・オブ・オマーン総合優勝者ラファエル・バルス(スペイン、ロット・ソウダル)もアウトサイダーとして注目したい。

スプリンターの中でオーストラリアの期待を背負うのはカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)だ。ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ優勝を飾った21歳の弾丸スプリンターはオリカ・グリーンエッジの強力なリードアウトを受ける。

2015年のツアー・オブ・ジャパン第1ステージで優勝したブレントン・ジョーンズ(オーストラリア、ドラパック)は、グレーム・ブラウン(オーストラリア)とともにスプリント戦線に加わる。2015年大会の最終ステージを制したワウテル・ウィッパート(オランダ)はドラパックからキャノンデールに移籍済みだ。スティール・ヴォンホフ(オーストラリア、UniSAオーストラリア)は2年連続スプリント勝利を狙う。

登れるスプリンターとして知られるフアンホセ・ロバト(スペイン)とホセホアキン・ロハス(スペイン)を揃えるモビスターや、タイラー・ファラー(アメリカ)とマーク・レンショー(オーストラリア)が揃うディメンションデータの他、グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、ロット・ソウダル)、マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)、ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)らがダウンアンダー名物の平坦ステージでハイスピードバトルを繰り広げる。

text&photo:Kei Tsuji in Adelaide
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