スペイン・マルカ紙にモビスターのエウセビオ・ウンスエGMのインタビューが掲載。その中でウンスエ氏はアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)の全グランツール出場の可能性について言及した。



ツール・ド・フランスで総合3位に入ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)ツール・ド・フランスで総合3位に入ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Tim de Waele


フレーシュ・ワロンヌで連覇を果たしたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)フレーシュ・ワロンヌで連覇を果たしたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Kei Tsujiオリンピックイヤーの2016年シーズンを例年とは異なるスケジュールで戦う予定のバルベルデ。リオ五輪ロードレースに照準を合わすため、ジロ・デ・イタリアに初出場することは事前に発表済み。さらにリオ五輪の石畳対策としてロンド・ファン・フラーンデレンにも初出場する予定だ。

超級山岳クロワ・ド・フェール峠でアタックするアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)超級山岳クロワ・ド・フェール峠でアタックするアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Tim de Waeleジロに出場後はツール・ド・フランスにも出場し、ナイロ・キンタナ(コロンビア)をアシストしながらリオ五輪に向けて仕上げていくと見られている。バルベルデはこれまでツールに8回出場し、総合トップ10フィニッシュが5回。2015年大会で初の総合表彰台を射止めた。

2009年ブエルタ ウンスエ監督とシャンパンで乾杯するアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、当時ケースデパーニュ)2009年ブエルタ ウンスエ監督とシャンパンで乾杯するアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、当時ケースデパーニュ) photo:Unipublicそしてここに来てブエルタ・ア・エスパーニャ出場の可能性が浮上した。マルカ紙のインタビューの中でウンスエGMは「現状では出場の予定はないが、彼はブエルタ出場をほのめかし始めた」と明らかにした。バルベルデはこれまでブエルタに10回出場しており、総合トップ10フィニッシュが9回。2009年に総合優勝を果たし、総合表彰台には6回登っている。

「実際に彼には全グランツール出場の能力があり、問題なく出場は可能だろう。あとは我々チームが何を求めるか、彼自身が何を求めるかに懸かっている。彼は多彩なライダーであり、グランツールからクラシックレースまで、出場する様々なレースで常に勝負に絡むことが出来る。昨年のツール総合表彰台がその証拠だ」とウンスエGMは語っている。

バルベルデは2012年から4年連続でツールとブエルタに連続出場し、毎年いずれかのレースで総合表彰台に上っている(2012年ツール20位/ブエルタ2位、2013年ツール8位/ブエルタ3位、2014年ツール4位/ブエルタ3位、2015年ツール3位/ブエルタ7位)。

2015年はフレーシュ・ワロンヌとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝し、アムステルゴールドレース2位、ボルタ・ア・カタルーニャ総合2位、クラシカ・サンセバスティアン3位、イル・ロンバルディア4位の安定した成績を残し、UCIプロツアー時代から数えて4度目のUCIワールドツアーチャンピオンに輝いた。

バルベルデは1月28日から始まるマヨルカチャレンジでシーズンインし、その後ストラーデ・ビアンケ、ティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモ、ドワーズドア・フラーンデレン、E3ハレルベーク、ロンド・ファン・フラーンデレンに出場。アルデンヌ・クラシック3連戦を経てジロに挑む予定だ。

text:Kei Tsuji