コースが変わったいわきクリテ。抜きどころのないハイペースのレースはチーム右京が終始先頭をキープし窪木一茂と畑中勇介でワン・ツー。窪木は出身地福島で嬉しい2連覇達成。



チーム右京の窪木一茂と畑中勇介がワン・ツーチーム右京の窪木一茂と畑中勇介がワン・ツー photo:Hideaki TAKAGI
コースが変わった今年は

Jプロツアーも終盤となった20戦目は福島県いわき市でのクリテリウム。会場はいわき市21世紀の森公園で、コースはスタジアム外壁改修工事のためそこをショートカットし、グリーンフィールドを回る1周1.2km。ハイスピードの緩い下りと上り、そして狭い直角コーナー区間で構成され、例年と比べてより一層抜きにくくなった。上り坂の”花の谷”もペースを落とさず入れるためそこでも抜きにくくなっている。そのぶんEクラスタも含め、落車が激減した。

コスモスが咲き乱れる、いわき市21世紀の森公園コスモスが咲き乱れる、いわき市21世紀の森公園 photo:Hideaki TAKAGIE1予選1組 コースには石畳区間もあるE1予選1組 コースには石畳区間もある photo:Hideaki TAKAGI

花の谷を進むP1予選1組花の谷を進むP1予選1組 photo:Hideaki TAKAGI
P1クラスタは予選2組各15名と敗者復活戦10名に選ばれた40名で決勝が行なわれた。朝から晴れたものの強めの風が吹く天候。序盤の先頭付近はチーム右京が必ず入るが、宇都宮ブリッツェン、ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)、宮澤崇史(レモネードベルマーレレーシングチーム)らも陣取る。しかし10分も経つと先頭はチーム右京で固められ安定する。

チーム右京が前を固める

中盤までチーム右京が先頭を3人から7人で固め他チームの攻撃を許さない。この日は畑中勇介あるいは窪木一茂のスプリントで勝負する構えだ。チーム右京の後ろにはマトリックスパワータグ、そして宇都宮ブリッツェンが陣取る。50分を過ぎるとマトリックスパワータグからベンジャミン・プラデスとホセ・ビセンテ・トリビオが、宇都宮ブリッツェンから鈴木真理と青柳憲輝らが前方に抜け出すが後が続かずふたたびチーム右京が先頭を固める。

27分経過、チーム右京が先頭を固める27分経過、チーム右京が先頭を固める photo:Hideaki TAKAGI27分経過、2番手はマトリックスパワータグ27分経過、2番手はマトリックスパワータグ photo:Hideaki TAKAGI
53分経過、チーム右京の前にマトリックスパワータグが入る53分経過、チーム右京の前にマトリックスパワータグが入る photo:Hideaki TAKAGI57分経過、チーム右京が前を固める57分経過、チーム右京が前を固める photo:Hideaki TAKAGI

抜きにくくなったコースとチーム右京の完璧なチームプレーにより、他チームは攻撃できない状況が続く。終盤に入るとチーム右京の列に宇都宮ブリッツェンの鈴木真理と青柳が入り込む時間が多くなる。しかしチーム右京は前方10人以内に必ず5人以上がいる状況。そしてラスト1周、チーム右京はパブロ・ウルタスン先頭で土井雪広、窪木、畑中、平井の並びで固めてフィニッシュへ向かう。

窪木一茂、畑中勇介のワン・ツーフィニッシュ

ラスト200mのカーブは土井が先頭でクリア、並びは窪木、畑中、プラデス、平井、鈴木真理の順。土井がリードアウトしたあとは窪木と畑中が飛び出しそのままの順でフィニッシュ。チーム右京はワン・ツー勝利でしかも窪木は昨年に続いて大会連覇を達成した。

68分経過、各チームがまとまる68分経過、各チームがまとまる photo:Hideaki TAKAGIラスト1周へ、チーム右京鉄壁のラインラスト1周へ、チーム右京鉄壁のライン photo:Hideaki TAKAGI

ラスト150m、土井雪広(チーム右京)が先頭ラスト150m、土井雪広(チーム右京)が先頭 photo:Hideaki TAKAGI窪木一茂(チーム右京)が地元で2連覇窪木一茂(チーム右京)が地元で2連覇 photo:Hideaki TAKAGI

窪木は1週間前の和歌山国体ロードで優勝、そしてトラックのチームパーシュートでも優勝したが、続くポイントレースではマークされたことと本人の体調不良で5位になっていた。特にチームパーシュートで心身ともに追い込んだという。だがこのいわきでは体調不良を払拭する走りで地元の声援に応えた。これで窪木は1週間で3つのタイトルを取った。そしてすぐにトラックの海外遠征が控える。



結果
P1クラスタ Lコース1.2km×47周=56.4km
F ラスト1周へF ラスト1周へ photo:Hideaki TAKAGIF 岡本二菜(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が優勝F 岡本二菜(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIP1クラスタ表彰 フラガールが彩りを添えるP1クラスタ表彰 フラガールが彩りを添える photo:Hideaki TAKAGI1位 窪木一茂(チーム右京)1時間20分57秒
2位 畑中勇介(チーム右京)
3位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)
4位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
5位 平井栄一(チーム右京)
6位 青柳憲輝(宇都宮ブリッツェン)+02秒
7位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
8位 小坂光(那須ブラーゼン)+03秒
9位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
10位 土井雪広(チーム右京)

※JBCFにて4位5位の結果訂正があったため修正しました。10月6日13時

Jプロツアーリーダー 畑中勇介(チーム右京)
U23リーダー 新城雄大(那須ブラーゼン)

Fクラスタ Sコース0.91km×35周=31.85km
1位 岡本二菜(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)55分11秒
2位 伊藤杏菜(チャンピオンシステムジャパン)
3位 合田祐美子(BH ASTIFO)

Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)

E1クラスタ ポイント方式
1位 佐々木貴則(SEKIYA)15点
2位 藤岡徹也(クラブシルベスト)12点
3位 渡邉正光(LinkTOHOKU)11点
4位 石原悠希(栃木県立真岡工業高校)5点
5位 半澤雄高(LinkTOHOKU)3点
6位 渡邉雄太(駒澤大学自転車部)3点

E2クラスタ ポイント方式
1位 伊藤広(チーム・ウォークライド)10点
2位 竹内貴紀(湾岸サイクリング・ユナイテッド)10点
3位 辻本尚希(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)9点
4位 森田裕紀(LinkTOHOKU)8点
5位 松井敏文(NAMAZU PLUS TOCHIGI)5点
6位 舘岡賢弥(エルドラード・エスペランサ)1点

E3クラスタ ポイント方式
1位 高橋大和(東海大学自転車部)11点
2位 相笠翔太(LinkTOHOKU)11点
3位 木村博志(ALTOPIANO)5点
4位 倉野稔也(RIDE Freaks)5点
5位 若生正剛(なるしまフレンド)3点
6位 草野辰也(LinkTOHOKU)3点


photo&text:高木秀彰

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