カナダに居を構えるレーシングバイクブランド、サーヴェロ。そのオールラウンドモデル「R」シリーズの2016年モデルが発表された。MTNキュベカが駆る「R5」には機械式ULTEGRA搭載の完成車が、「R3」及び「R2」にはニューカラーが登場している。取り扱いは東商会。



サーヴェロ R5

サーヴェロ R5(シマノDura-Ace Di2完成車)サーヴェロ R5(シマノDura-Ace Di2完成車) (c)東商会
石畳にも対応する高い振動吸収性を備える石畳にも対応する高い振動吸収性を備える (c)cervelo.com今季よりサーヴェロがサポートを開始したツール・ド・フランス初のアフリカンチーム「MTNキュベカ」。そのメインバイクの1つが「R5」だ。ヒルクライマーが望む高い軽量性を実現した一方で、スプリンターに選択されるほどの高い剛性、クラシックレースでの高い快適性を兼ね備える、正にオールラウンドな1台である。

その最大の特徴は「SQUOVAL3」テクノロジーにある。ダウンチューブの断面を、従来のスクエアデザインから、楕円形の後端を切り落としたものに近い形状とし、サイドのチューブ厚を増すことで重量増を招くことなく、他社のエアロロードに迫る空力性能を実現。加えて、BB剛性は9.5%、ヘッド剛性は15%増加しており、駆動ロスのさらなる低減を達成した。54サイズの重量はフレーム単体が840g、フォーク単体が320gだ。

もちろん、Rシリーズのアイコンである極めて細身のシートステーによる振動吸収性も「R5」の大きなポイント。加えて、タイヤクリアランスを大きくとることで、快適性に優れる25Cタイヤを装着可能とした。他にもFuture-proof Internal Cable Routingによって電動変速コンポーネントのケーブル完全内装を可能とするなど、走行性能のみならず実用性や美観性にも優れた1台に仕上がっている。

2016モデルではフレームセット、シマノDura-Ace Di2完成車、シマノ機械式Dura-Ace完成車の継続となる3つの販売パッケージに加え、シマノ機械式Ultegra完成車が新たに登場。サイズは48、51、54、56の4種類がラインアップされる。カラーは真っ赤なトップチューブが特徴的なMTNキュベカ供給用と同仕様だ。

サーヴェロ R5
サイズ:48、51、54、56
フォーク:サーヴェロ All Carbon, Tapered R5 Fork
ヘッドセット:FSA IS2 1-1/8 x 1-3/8"
シートポスト:FSA K-Force
クランク:ローター 3D+ BBright, 52/36
ボトムブラケット:BBright PF-30
ハンドル:FSA K-Force(Dura-Ace Di2及びDura-Ace完成車)、FSA Energy Compact(Ultegra完成車)
ステム:FSA OS-99 CSI(Dura-Ace Di2及びDura-Ace完成車)、FSA SL-K(Ultegra完成車)
サドル:フィジーク Antares
ホイール:ヘッド Ardennes LT(Dura-Ace Di2及びDura-Ace完成車)、マヴィック Aksium S(Ultegra完成車)
タイヤ:コンチネンタル Grand Prix 180 tpi, 700x25c(Dura-Ace Di2及びDura-Ace完成車)、マヴィック Aksion 700x25c(Ultegra完成車)
実測重量:フレーム単体840g/フォーク単体320g(54サイズ)
税抜価格:
■シマノDura-Ace Di2完成車 1,400,000 円
■シマノ機械式Dura-Ace完成車 1,100,000円
■シマノ機械式Ultegra完成車 850,000円
■フレームセット 690,000円(フォーク、ヘッドセット、シートポスト、BB付属)



サーヴェロ R3

サーヴェロ R3(Black/White、シマノUltegra Di2完成車)サーヴェロ R3(Black/White、シマノUltegra Di2完成車) (c)東商会
サーヴェロ NEW R3(Black/Blue)サーヴェロ NEW R3(Black/Blue) (c)東商会衝撃吸収能力と剛性の高バランスから数多くのプロライダーに親しまれ、パリ~ルーベをはじめとした数々のビッグレースで勝利に貢献してきた名作モデルが「R3」。2014年に誕生した現行モデルは上位機種と共通の基本設計を採用しつつカーボンのグレードを変更したRシリーズのサードグレードながら、クラシックレースでトッププロが選択するほどの走行性能を有した1台だ。

RcaやR5と同じく、ダウンチューブには「SQUOVAL3」テクノロジーを投入することで、剛性、軽さ、エアロダイナミクスを高バランスで兼ね備えることに成功。他にもサーヴェロ独自のBB規格「BBRight」や、堅牢性を確保しつつ軽量化に貢献する「Carbon Dropout」、電動変速コンポーネントのケーブル完全内装を実現する「Future-proof Internal Cable Routing」など多くのテクノロジーを踏襲。54サイズの実測重量はフレーム単体が1,010g、フォーク単体が360gと、実用十分な軽さに仕上がっている。

サイズは48、51、54、56の4種類展開。販売パッケージはフレームセット、シマノUltegra Di2完成車、シマノ機械式Ultegra完成車の3種類をラインアップ。カラーは今季新しく登場したBlack/WhiteとBlack/Blue(在庫限り)の2種類で、それぞれ完成車のパーツアッセンブルが一部異なる。

サーヴェロ R3
サイズ:48、51、54、56
フレームカラー:Black/White(NEWカラー)、Black/Blue(在庫限り)
フォーク:サーヴェロ All-Carbon, Tapered R3 Fork
ヘッドセット:FSA IS2 1-1/8 x 1-3/8"
シートポスト:FSA SL-K
ボトムブラケット:ローター PF-30
クランク:ローター 3DF BBright, 52/36
ハンドル:FSA エナジーコンパクト
ステム:FSA SL-K
サドル:フィジーク Antares
スプロケット:シマノ アルテグラ 6800, 11 spd, 11-25
チェーン:シマノ CN-HG700
ホイール:マヴィック Aksium S(Black/White)、フルクラム レーシング5.5(Black/Blue)
タイヤ:マヴィック Aksion 700x25c(Black/White)ヴィットリア Diamante Pro Light 220tpi, 700×23c(Black/Blue)
フレームセット実測重量:フレーム単体1,010g/フォーク単体360g(54サイズ実測)
完成車実測重量:7.5kg(Ultegra Di2完成車、54サイズ)、7.4kg(Ultegra完成車、51サイズ)
税抜価格:
■シマノUltegra Di2完成車 700,000 円
■シマノ機械式Ultegra完成車 570,000円
■フレームセット 350,000円(フォーク、ヘッドセット、シートポスト、BB付属)



サーヴェロ R2

サーヴェロ R2(Grey)サーヴェロ R2(Grey) (c)東商会
「R2」は上位グレードより多くのテクノロジーを受け継ぐ、Rシリーズの末弟モデル。従来モデルと同等の重量を維持しながら7.4ワットの空気抵抗削減を可能とした「SQUOVAL3」ダウンチューブを採用する「R3」と共通のフレームに、快適性を高めたR2専用フォークを組み合わせている(インプレッションはこちらから)。

販売パッケージは1種類で、メインコンポーネントにシマノ5800系105を採用した完成車がラインアップされる。クランクにはザーヴェロ独自のBB規格「BBright」に対応するFSA製クランクを組み合わせ駆動ロスを低減。ホイールはコンポーネントと同じく信頼性に長けるシマノWH-RS010。ハンドル周りは3Tでまとめられている。

サーヴェロ NEW R2サーヴェロ NEW R2 (c)東商会
ケーブル類は全てフレーム内に内装されるケーブル類は全てフレーム内に内装される (c)東商会ボトムブラケットはサーヴェロの独自規格「BBright」ボトムブラケットはサーヴェロの独自規格「BBright」 (c)東商会


サイズは48、51、54、56の4種類展開。カラーは艶有りのグレーをベースにオレンジを差し色とした新色の「Grey」と、ホワイトをベースにレッドの差し色を入れた「White」の2種類から選択可能だ。

サーヴェロ R2(完成車)
フォーク:サーヴェロ All-Carbon, Tapered R2 Fork
ヘッドパーツ:FSA IS2 1-1/8 X 1-3/8"
メインコンポーネント:シマノ 105
クランク:FSA Gossamer BBright 50 x 34
ボトムブラケット:FSA PF-30
ハンドル:3T Ergonova
ステム:3T Arx
サドル:セラロイヤル Seta
ホイール:シマノ WH-RS010
タイヤ:ヴィットリア Rubino Pro Slick 150 tpi(700x23c)
サイズ:48、51、54、56
実測重量:8.3kg(56サイズ)
カラー:Grey(新カラー)、White
価 格:430,000円(税抜)



サーヴェロ Rca

サーヴェロ Rcaサーヴェロ Rca (c)東商会
SQUOVAL3デザインを採用するSQUOVAL3デザインを採用する (c)東商会見た目にも薄さが伝わってくるカーボン見た目にも薄さが伝わってくるカーボン (c)東商会サーヴェロが持つ技術の粋を結集して誕生した「Rca」。その特徴はフレーム単体ではなく、フォークやヘッドパーツを含めた状態で947g(56サイズ)と驚きの軽量性を実現したこと。サポートするプロチームの中でも、ごく一部の総合系エースライダーのみが使用するスペシャルモデルだ。

製造は他モデルと異なり、専用の施設にて行われている。およそ500枚にも及ぶカーボンプレプリグから、高度に熟練したエンジニアの手により、数日間の時間をかけてRcaは誕生する。材料はすべてレイアップを行う前に計量されるというこだわり様で、もちろん成型後にも計量され、フレーム及びフォークは許容値よりもたった15g重いだけで破棄されるほど製品管理が厳しく行われている。

フロントフォークは、ボロン・フィラメントで補強したことにより、従来モデルより横剛性が20%向上。一方で縦方向の柔軟性は31%増加し、さらに38gという大幅な軽量化を実現。また、フレーム本体にも改良が施され、トップチューブとダウンチューブの耐衝撃性能が強化されているという。販売はフレームセットにて行われ、サイズは48、51、54、56の4種類をラインアップ。


サーヴェロ Rca(フレームセット)
フォーク:サーヴェロ All-Carbon Taperd Rca Fork
ヘッドセット:FSA IS2 1-1/8 × 1-3/8”
BB:ローター PF-30
サイズ:48、51、54、56
重 量:フレームセット947g(56サイズ、小物含む)
価 格:1,500,000円(税抜)


最新ニュース(全ジャンル)