世界最大の規模を誇る自転車メーカー、ジャイアントが2016ロード先行モデルを発表した。エアロロードPROPELにジャイアント・アルペシンのチームカラーが登場したことや、フルモデルチェンジを果たしたシマノTIAGRA搭載モデルが設定されることなどがトピックスだ。



ジャイアント PROPEL

ジャイアント PROPEL ADVANCED SL TEAMジャイアント PROPEL ADVANCED SL TEAM (c)ジャイアント
チューブレスレディのフルカーボンエアロホイール「P-SLR0 AERO Carbon」を標準装備チューブレスレディのフルカーボンエアロホイール「P-SLR0 AERO Carbon」を標準装備 (c)ジャイアントマルセル・キッテル(ドイツ)らジャイアント・アルペシンのメインバイクとして使用されるPROPEL ADVANCED SLマルセル・キッテル(ドイツ)らジャイアント・アルペシンのメインバイクとして使用されるPROPEL ADVANCED SL photo:Kei Tsuji「Faster From Every Angle」をテーマに掲げ開発されたジャイアント初のエアロロードがPROPEL。ジャイアント・アルペシンのメインバイクとして使用され、ジョン・デゲンコルブ(ドイツ)によるミラノ~サンレモ優勝を始め、数多くのビッグレースで勝利に貢献している1台だ。

その特徴はボトルケージを取り付けた状態で空気抵抗が低くなる様に設計されたダウンチューブや、フォーク及びシートステーと一体となる専用ブレーキなど実世界における空気性能を追求したこと。2016先行モデルでは、ジャイアント・アルペシンのチームカラーを纏ったハイエンドの「ADVANCED SL TEAM」と、ベーシックモデルの「ADVANCED」の2グレードから3車種が登場している。

「ADVANCED SL TEAM」はジャイアント・アルペシンが駆るプロユースのハイエンドモデルで、フレーム素材にはT-800グレードの原子を使用した「Advanced SL-Grade」カーボンを採用。コンポーネントは機械式DURA-ACEをメインに、アルミ製ボディにより制動力を高めつつボルトのチタン化により軽量化を図った「SPEED CONTROL SL」を組み合わせている。重量は6.9kg(740mm)。

そして、ホイールはチューブレスレディの「P-SLR0 AERO Carbon WheelSystem」と、即実戦投入可能なアッセンブルだ。サイズは680mm(XS)、710mm(S)、740mm(M)の3種類展開で、シートポストはジャイアントこだわりのISPタイプ。カラーはデゲンコルブやマルセル・キッテル(ドイツ)らのバイクと同じチーム仕様だ。なお、国内限定30台での展開となる。

ジャイアント PROPEL ADVANCED 2(カーボン・レッド)ジャイアント PROPEL ADVANCED 2(カーボン・レッド) (c)ジャイアント
ジャイアント PROPEL ADVANCED 1(カーボン)ジャイアント PROPEL ADVANCED 1(カーボン) (c)ジャイアントジャイアント PROPEL ADVANCED 2(カーボン・ホワイト)ジャイアント PROPEL ADVANCED 2(カーボン・ホワイト) (c)ジャイアント


そのハイエンドのテクノロジーを多く踏襲したベーシックモデルが「ADVANCED」である。ブレーキや各チューブの断面形状などを共通とすることで、優れた空力性能を実現しつつも、可動式シートポストや1-1/8インチのステアリングコラムなど扱いやすさを重視した仕様としたことが特徴だ。フレーム素材にはT-700グレードの原子を使用した「Advanced-Grade」カーボンを採用する。

2016先行モデルでは、シマノULTEGRA採用のADVANCED 1と、シマノ105採用の ADVANCED 2という、コンポーネントの異なる2種類の完成車がラインアップされる。サイズは465mm(XS)、500mm(S)、520mm(M)、545mm(ML)の4種類が揃う。

ジャイアント PROPEL ADVANCED SL TEAM
フレーム:Advanced SL-Grade Composite ISP
フォーク:Advanced SL-Grade Composite, Full Composite OverDrive 2 Column
メインコンポーネント:シマノ DURA-ACE
ブレーキ:ジャイアント SPEED CONTROL SL Titan Bolt
ホイール:ジャイアント P-SLR0 AERO Carbon WheelSystem
タイヤ:ジャイアント P-SLR1 700x23C
サイズ:680mm(XS)、710mm(S)、740mm(M)
重 量:6.9kg(740mm)
カラー:チーム(ジャイアント・アルペシン)
価格(税別):650,000円

ジャイアント PROPEL ADVANCED 1、2
フレーム:Advanced-Grade Composite
フォーク:Advanced-Grade Composite, Aluminum OverDrive Column
メインコンポーネント:シマノ ULTEGRA(1)、シマノ 105(2)
ブレーキ:ジャイアント SPEED CONTROL SL
ホイール:ジャイアント PA-2
タイヤ:ジャイアント P-SL1 700x23C
サイズ:465mm(XS)、500mm(S)、520mm(M)、545mm(ML)
重量(Mサイズ):7.9kg(1)、8.0kg(2)
カラー:カーボン(1)、カーボン・レッド(2)、カーボン・ホワイト(2)
価格(税別):265,000円(1)、225,000円(2)



ジャイアント TCR

ジャイアント TCR 0(ブルー)ジャイアント TCR 0(ブルー) (c)ジャイアント
ジャイアントが誇るオールラウンドレーシングバイクのベーシックモデルが「TCR」である。フレーム素材は、かつてレーシングバイクにも採用されていた6011アルミ合金の「ALUXX-SL」とし、場所によりダブルバテッドとトリプルバテットを組み合わせることで高い重量剛性比を実現した。

形状面ではカーボン製の上位グレードから多くの設計を踏襲。目一杯拡幅された「POWERCORE」BBは、アルミならではの反応性高い乗り味に貢献。シャープなハンドリングに寄与するストレートフォークは、Advanced-Grade Composite製ブレードに、扱いやすさに長けるアルミニウムコラムを組み合わせている。

ジャイアント TCR 0(マットブラック)ジャイアント TCR 0(マットブラック) (c)ジャイアントジャイアント TCR 1(マットブラック)ジャイアント TCR 1(マットブラック) (c)ジャイアント

ジャイアント TCR 1(ホワイト)ジャイアント TCR 1(ホワイト) (c)ジャイアントTCR 1に搭載されるシマノ新型ティアグラ4700系TCR 1に搭載されるシマノ新型ティアグラ4700系


先行発売されるのはTCR 0とTCR 1という2グレードの完成車。TCR 0はリア11速のシマノ105を、TCR 1はフルモデルチェンジを果たしたばかりの新型シマノTIAGRAがメインコンポーネントとされている。サイズは430mm(XS)、465mm(S)、500mm(M)、535mm(ML)の4種類が揃う。

ジャイアント TCR 0、1
フレーム:ALUXX SL-Grade Aluminum
フォーク:Advanced-Grade Composite, Aluminum OverDrive Column
メインコンポーネント:シマノ 105(0)、シマノ TIAGRA(1)
ホイール:ジャイアント P-R2(0)、ジャイアント S-R2(1)
タイヤ:ジャイアント P-SL1 700x23C
サイズ:430mm(XS)、465mm(S)、500mm(M)、535mm(ML)
重量(Mサイズ):8.7kg(1)、9.3kg(2)
カラー:マットブラック(0)、ブルー(0)、マットブラック(1)、ホワイト(1)
価格(税別):140,000円(0)、123,000円(1)



ジャイアント DEFY

ジャイアント DEFY 1(シルバー)ジャイアント DEFY 1(シルバー) (c)ジャイアント
ジャイアント DEFY 2(ブルー)ジャイアント DEFY 2(ブルー) (c)ジャイアントジャイアントのロードラインナップのエントリーグレードを担うのが、アルミ製エンデュランスロードの「DEFY」。ブレーキはカーボン製上位グレードとは異なり、ディスクではなくキャリパー式であるものの、随所にテクノロジーを踏襲し、優れた走破性を実現したことが特徴だ。計4グレードの完成車がラインナップされるうち、DEFY 1及びDEFY 2と、DEFY 3及びDEFY 4ではフレーム素材と各部の設計が異なっている。

かつてはレーシングバイクにも採用されていた6011アルミ合金の「ALUXX-SL」を採用するのがDEFY 1及びDEFY 2。細身のシートステーや積極的にしなりを生み出すD型断面の専用シートピラー「D-FUSE」、そして下方へと移されたシートチューブとシートステーの接合部など上位グレードのテクノロジーを多く取入れ、快適性を高めている。一方で、ワイドな「POWERCORE」BBやスクエア断面のダウンチューブなどにより剛性を確保し、ロードレーサーらしい俊敏な走りを可能とした。ロングライドユースを中心に、レース参加も考えているビギナーにオススメだ。

ジャイアント DEFY 3(ブラック)ジャイアント DEFY 3(ブラック) (c)ジャイアントジャイアント DEFY 3(ホワイト)ジャイアント DEFY 3(ホワイト) (c)ジャイアント

ジャイアント DEFY 4(ブラック)ジャイアント DEFY 4(ブラック) (c)ジャイアント
ジャイアント DEFY 4(ホワイト)ジャイアント DEFY 4(ホワイト) (c)ジャイアントジャイアント DEFY 4(ブルー)ジャイアント DEFY 4(ブルー) (c)ジャイアント


DEFY 3及びDEFY 4は強度に優れながらも軽量な6061アルミ合金の「ALUXX」を素材に採用する。その特徴はDEFYシリーズの持ち味の1つであり、長時間/長距離のライドでも疲労がにくいアップライトなジオメトリーを上位モデルから踏襲したこと。フィットネスライドから日々の通勤まで、様々な用途に対応してくれる。

素材に関わらずサイズは430mm(XS)、465mm(S)、500mm(M)、535mm(ML)の4種類をラインアップ。メインコンポーネントは全てシマノ製で、DEFY 1は5800系105、DEFY 2はフルモデルチェンジを果たした話題の4700系TIAGRA、DEFY 3は3500系SORA、DEFY 4は2400系CLARISを装備する。

ジャイアント DEFY 1、2
フレーム:ALUXX SL-Grade Aluminum
フォーク:Advanced-Grade Composite, Aluminum OverDrive Column
メインコンポーネント:シマノ 105(1)、TIAGRA(2)
ホイール:ジャイアント P-R2(1)、ジャイアント S-R2(2)
タイヤ:ジャイアント P-SL1 700x25C(1)、ジャイアント S-R4 700x25C(2)
サイズ:430mm(XS)、465mm(S)、500mm(M)、535mm(ML)
重量(Mサイズ):9.0kg(1)、9.3kg(2)
カラー:シルバー(1)、ブルー(2)
価格(税別):145,000円(1)、125,000円(2)

ジャイアント DEFY 3、4
フレーム:ALUXX-Grade Aluminum
フォーク:Advanced-Grade Composite, Aluminum OverDrive Column
メインコンポーネント:シマノ SORA(3)、シマノ CLARIS(4)
ホイール:ジャイアント S-R2
タイヤ:ジャイアント S-R4 700x25C
サイズ:430mm(XS)、465mm(S)、500mm(M)、535mm(ML)
重量(Mサイズ):9.6kg(3)、9.9kg(4)
カラー:ブラック(3)、ホワイト(3)、ブルー(4)、ブラック(4)、ホワイト(4)
価格(税別):100,000円(3)、85,000円(4)

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