新採用のサラウンドラップアッパー、ペダリング効率を追求したダイナラスト、進化したカスタムフィットなどシマノが持つテクノロジーの粋を結集したロード用ハイエンドシューズ「SH-R321」。来る7月に向け、コーポレートカラーであるブルーを纏ったSPD25周年記念のTDF限定カラーが発売される。



シマノ SH-R321B(ペダルは別売)シマノ SH-R321B(ペダルは別売) photo:Yuya.Yamamoto
「SH-R321」は、昨年のツール・ド・フランスにて登場したシマノの新型ロード用ハイエンドシューズ。デビュー以来、ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)のミラノ~サンレモ&パリ~ルーベ優勝など数多くのプロレースで勝利に貢献している(詳細なインプレッション記事はこちらから)。

その最大の特徴は「サラウンドラップ」と呼ばれる独自のアッパー構造にある。これは外側のアッパーとタンを一体化し、それを内側のアッパーで覆う(ラップする)ことにより、パネル数及びステッチを低減するというもの。しなやかなテイジン製合成皮革「アベイル100」の採用と合わせて、包み込む様なフィット感を実現。同時にエアロダイナミクスの向上にも貢献しており、従来モデルのSH-R320比較で空気抵抗を5.5%低減した。

アウターソールは反りを持つアウターソールは反りを持つ フィット感の向上と空気抵抗の低減を実現するサラウンドラップアッパーフィット感の向上と空気抵抗の低減を実現するサラウンドラップアッパー

外側のアッパーとタンを一体化することでフィット感を高めている外側のアッパーとタンを一体化することでフィット感を高めている 独自のアッパー構造に合わせて採用されたバックル独自のアッパー構造に合わせて採用されたバックル


アッパーと共にクロージャー部分にも独特の構造を採用。信頼性を重視してオーソドックスなベルクロ2本とラチェット1つという構成としながらも、バックル本体とノッチの位置関係が通常のシューズとは逆さまになっている。加えてノッチ部は前後2箇所で位置を調節でき、より繊細な締めつけ感の調整が可能だ。

中空UDカーボン製アウターソールは、シマノのシューズラインアップの中でも最も高い剛性指数をマークする一方で最薄部は4.3mmとダイレクトなペダリングフィールに貢献。つま先の位置を見直すことで足を引き上げる時に発生する負の力「ブレーキングロス」を5.23%軽減することに成功した「ダイナラスト」とあわせて、ライダーのパワーを余すことなく推進力へと変換可能とした。

内部のラバーもペダリングの安定化に貢献内部のラバーもペダリングの安定化に貢献 足首のブレを低減するカーボン製「ヒールスタビライザー」足首のブレを低減するカーボン製「ヒールスタビライザー」

シマノシューズの中で最も高い剛性指数を誇るフルカーボンソールシマノシューズの中で最も高い剛性指数を誇るフルカーボンソール 高いフィット感に貢献するカスタムフィットインソール。アーチ部を入れかえることでサポートの強さを変更できる高いフィット感に貢献するカスタムフィットインソール。アーチ部を入れかえることでサポートの強さを変更できる


熱成形によってフィット感を更に高める「カスタムフィット」もSH-R321では進化を遂げており、インソール、ヒールカップ、アッパー外側に加えアーチ部分と甲の内側も成型可能に。内側への倒れ込みを抑制することで更ペダリング効率向上を実現し、摩耗を抑えシューズ内の温度上昇を軽減。加えてかかと部分には足首のブレを低減するカーボン製「ヒールスタビライザー」を取り入れることでフィット感とパワー伝達効率を最大限に高めた。

今回登場した限定カラーは、シマノのコーポレートカラーであるブルーをメインに、今年誕生25周年を迎えたSPDペダルのイメージカラーの1つであるイエローを差し色としている。来る7月のツール・ド・フランスではジャイアント・アルペシンやオリカ・グリーンエッジ、チームスカイ、ロットNLユンボ、IAMサイクリング、キャノンデール・ガーミンのライダー40名が使用する予定だ。サイズは40、40.5、41、41.5、42、42.5、43の7種類がラインアップされ、ノーマル幅のみでの展開となる。実測重量は295g(43サイズ片側)だ。



シマノ SH-R321B SPD25周年記念TDF限定カラー
アッパー素材:アベイル100&3Dメッシュ
ソール:カーボンファイバーコンポジットソール
ラスト:SHIMANO DYNALAST
サイズ:40、40.5、41、41.5、42、42.5、43(ノーマルサイズのみの展開)
重 量:295g(43サイズ片側、実測)
価 格:38,000円(税抜)

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