トリッティコ・ロンバルド第2戦コッパ・アゴストーニ(UCI1.1)は、山岳で形成された7名の逃げが決まり、前日に優勝したマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ランプレ)を破ったジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)が優勝を飾った。

コッパ・アゴストーニ2009コースプロフィールコッパ・アゴストーニ2009コースプロフィール image:www.comune.lissone.mb.itレースは25kmの山岳周回コースを中心とした197kmで、合計6周するこの周回には最大勾配15%・平均勾配8%、登坂距離2200m・標高差142mの「リッソーロの上り」が含まれている。最後のリッソーロ通過からゴールまでは20kmしかない。

昨年はリーナス・ゲルデマン(ドイツ)が優勝。さらに遡れば、2000年にヤン・ウルリッヒ(ドイツ)、1970年にはエディ・メルクス(ベルギー)が優勝を飾っている。

サンタンブロジオを下したジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)が優勝サンタンブロジオを下したジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)が優勝 photo:Cor Vosレースは序盤からディエゴ・カッチャ(イタリア、バルロワールド)ら4名が逃げたが、ゴールまで距離を残して吸収。山岳周回の5周目でミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)やジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)、マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ランプレ)ら7名のアタックが決まった。

先頭7名はメイン集団を20秒引き離してゴールに達し、スプリント勝負でサンタンブロジオを下したヴィスコンティが優勝。ツール・ド・スロベニアのステージ優勝に続く今シーズン2勝目を飾った。

元イタリアチャンピオンで、昨年ジャパンカップで2位に入っているヴィスコンティは、ガゼッタ紙の中で、「ピュアクライマーではない僕がこのレースで勝つということは、かなりコンディションがいい証拠だ。この勝利は彼女のケティーに捧げたい。彼女は11月23日に第一子を出産予定なんだ。名前はトーマスになる予定。そして先日亡くなった2人のアマチュア選手、ファビオ・ファツィオとアレッサンドロ・シャポヴァルにも捧げたい。ゴールしながら彼らのことを考えていたよ」とコメントしている。

このトリッティコ・ロンバルド3連戦はイタリアにおける「世界選手権に向けた選考レース」的な意味合いも強い。ヴィスコンティは「最大の目標は世界選手権だ。(開催地スイスの)メンドリシオではナショナルチームに貢献したい。出場すれば序盤から逃げに乗るような積極的な走りを見せたい」と語った。

前日のトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネで優勝したサンタンブロジオはこの日2位。トリッティコ・ロンバルドの総合首位をキープしている。

また、この日、CERA(第3世代EPO)陽性による出場停止処分期間(8月18日まで)が明けたエマヌエーレ・セッラ(イタリア)が、カルミオオロ・Aスタイルでレースに復帰。再スタートを切ったセッラは18秒遅れの20位でゴールした。

コッパ・アゴストーニ2009
1位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)4h49'07"
2位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ランプレ)
3位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオロ・Aスタイル)
4位 アレッサンドロ・ベルトリーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)
5位 ミゲル・ルビアーノシャベス(コロンビア、チェントリ・デッラ・カルツァトゥーラ)
6位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)
7位 パスクアーレ・ムート(イタリア、ミケ・シルヴァークロス)+07"
8位 フランチェスコ・ファイッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)+18"
9位 フィリップ・マモス(ドイツ、アモーレ・エ・ヴィータ)
10位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ)