トリッティコ・ロンバルドの最終戦コッパ・ベルノッキ(UCI1.1)は、6度目の世界選手権イタリアチーム入りが有力視されるルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)が優勝。マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ランプレ)が3連戦の総合優勝に輝いた。

接戦のスプリント勝負を制したルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)接戦のスプリント勝負を制したルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ) photo:Cor Vosトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネコッパ・アゴストーニと続いたトリッティコ・ロンバルドの最終戦、コッパ・ベルノッキ。コース全長は199kmで、中盤には「ピッコロ・ステルヴィオ(小さなステルヴィオ)」と呼ばれるモラッツォーネ(標高410m)を含む周回コースが登場。しかし終盤に平坦な周回コースが設定されているため、スプリンターにも勝機がある。

事実、歴代の優勝者リストにはスプリンターの名前が並んでおり、過去に大会3連覇を果たしているダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)やアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、LPRブレークス)ら、イタリアを代表する強豪スプリンターが集結。しかしこの日は強豪スプリンターたちをよそに、中盤の山岳で飛び出した8名の逃げが決まった。

最後は7名によるスプリント勝負に持ち込まれ、ダニーロ・ホンド(ドイツ、PSKウィールプール)とエンリーコ・ガスパロット(イタリア、ランプレ)を僅差で破ったパオリーニが優勝。今シーズン2勝目を飾った。

パオリーニはガゼッタ紙に「今シーズンここまでセッティマーナ・ロンバルダでの1勝だけだった。山岳周回コースでは集団前方のポジション取りを心がけて、決定的な動きに乗ったんだ。最後はホンドの付き位置をキープして向かい風のスプリント。脚があったから勝てたよ」と語っている。

また、スイス・メンドリシオでの世界選手権を5週間後に控え、注目が集まっているのがイタリア代表のメンバー選考だ。会場にはイタリアチームのフランコ・バッレリーニ監督も姿を現した。

パオリーニは「僕はこれまで2003年、2004年、2005年、2006年、2008年にイタリア代表として世界選手権出場を果たしている。2004年にはアテネ五輪にも出場している」とコメント。パオリーニは世界選手権に向けて6度目のイタリアチーム入りをアピールした。イタリアの出場選手枠は9名。メンバーは9月中旬に発表される予定だ。

この日マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ランプレ)は27位に沈んだが、3日間の合計ポイントによりトリッティコ・ロンバルド総合優勝に。サンタンブロジオは「この栄光は3日間僕をサポートしてくれたチームメイトの努力の賜物だ」と、チーム公式サイトの中で喜びを語っている。

コッパ・ベルノッキ2009結果
1位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)4h23'48"
2位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、PSKウィールプール)
3位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、ランプレ)
4位 スティーブ・クミングス(イギリス、バルロワールド)
5位 ジェレイント・トーマス(イギリス、バルロワールド)
6位 エンリーコ・マガッツィーニ(イタリア、ランプレ)
7位 マウロ・フィネット(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)
8位 アレッサンドロ・プローニ(イタリア、ISD)+2'23"
9位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)
10位 ディエゴ・カッチャ(イタリア、バルロワールド)