ツール・ド・フランス開幕まで1週間を残し、イギリスのチームスカイが出場メンバー9名を発表した。エースはもちろん大会連覇が懸かったクリス・フルーム(イギリス)。予定されていた通りブラドレー・ウィギンズ(イギリス)やエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)はメンバーに入っていない。



クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waeleウィギンズが出場するのか否か。長期にわたって続いていた議論の答えは「出場しない」だった。チームスカイは2012年大会の覇者を欠くメンバーで3週間の闘いに挑む。

チームスカイのメンバーにエスコートされるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)チームスカイのメンバーにエスコートされるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waele大会連覇が懸かったフルームを支えるのはリッチー・ポート(オーストラリア)をはじめとする強力なアシストたち。山岳ステージではミケル・ニエベ(スペイン)やダビ・ロペスガルシア(スペイン)らが心強い存在になるだろう。

集団スプリントを狙うピュアスプリンターはメンバーから外れている。かと言って山岳クライマーばかりのメンバーではなく、ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)をはじめとする強力なルーラーも出場。石畳ステージではゲラント・トーマス(イギリス)やベルンハルト・アイゼル(オーストリア)が重要な役割を担うだろう。

デーヴィッド・ブレールスフォード代表はプレスリリースの中で「このレースで勝つことがどれだけ難しいかを心得ている。そのため慎重にメンバーをバランス良く選び出した。選考にあたって採用したのは、現在のパフォーマンスを最優先するフィロソフィー。選手たちはそれぞれの任務を持ち、シャンゼリゼでイエローを着るというチームの目標に身を捧げる」とコメントしている。

ウィギンズの欠場についてブレールスフォード代表は以下のように説明する。「英国サイクリングにおける輝かしい10年間の中で、ブラドレー・ウィギンズは常に成功の中心にあった。今回はメンバーに選ばれなかったが、チームスカイのキーメンバーであり、偉大なチャンピオンであることに変わりはない」。

エースを託されるフルームは、前哨戦と呼ばれるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネで6日間マイヨジョーヌを着用しながらも、落車の影響でパフォーマンスを落として総合12位に。ツール本戦に向けて不安を残す結果となったが、イギリスで開幕する第101回大会に向けて高いモチベーションを見せている。「選手たちは誰もがイギリスでツールが開幕することに興奮している。ディフェンディングチャンピオンとして自国のファンの前で走ることが誇らしいよ。経験と能力に溢れた本当に強いメンバーが揃っている。今シーズンはこのメンバーで長い時間を過ごしてきた。ヨークシャーに向かう準備は出来ているよ」。



チームスカイ ツールメンバー
クリス・フルーム(イギリス)
リッチー・ポート(オーストラリア)
ゲラント・トーマス(イギリス)
ミケル・ニエベ(スペイン)
ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)
ダビ・ロペスガルシア(スペイン)
ベルンハルト・アイゼル(オーストリア)
シャビエル・ザンディオ(スペイン)
ダニー・ペイト(アメリカ)

text:Kei Tsuji

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