自転車競技を国技とするベルギーに居を構えるスポーツバイクメーカー、リドレー。リーズナブルな価格設定とクラスを超える走行性能で人気を集めるカーボンバイク「FENIX(フェニックス)」のアルミモデル「FENIX 7005」が日本においても展開されることとなった。


リドレー FENIX 7005(JP14-A)※実車には新型105がアッセンブルされる リドレー FENIX 7005(JP14-A)※実車には新型105がアッセンブルされる (c)ジェイピースポーツグループ
欧州ではすでに流通しており、高い人気を誇る「FENIX 7005」が日本にも上陸を果たした。リドレーのラインナップの中でも、中核となる「FENIX」のアルミバージョンとして開発されたFENIX 7005には、原型となったカーボンモデルのテクノロジーが多くフィードバックされている。

石畳のクラシックレースにおいて、リドレーがサポートを行うロット・ベリソルの選手がその優秀性を証明した扁平シートステイにより、硬くなりがちなアルミフレームながらも優れた振動吸収性を発揮する。また、リドレーが先鞭をつけた下側1-1/2インチの上下異径ヘッドチューブはこのFENIX 7005にも採用されている。このヘッドチューブにより、ヘッド周りの剛性が高められ、ハンドリングおよびブレーキング性能向上を実現している。

上下異径ヘッドと根本がベンドするストレートフォーク上下異径ヘッドと根本がベンドするストレートフォーク (c)ジェイピースポーツグループシフトケーブルはインターナル仕様となるシフトケーブルはインターナル仕様となる (c)ジェイピースポーツグループ

扁平加工されるシートステーが乗り心地を高める扁平加工されるシートステーが乗り心地を高める (c)ジェイピースポーツグループエッジチュービングにより接合部が拡大されたBB周りエッジチュービングにより接合部が拡大されたBB周り (c)ジェイピースポーツグループ


フロントフォークも衝撃吸収性に配慮しており、一見ストレートに見えるブレードはフォーククラウン付近でベンドすることで路面のギャップを適度にいなしてくれるだろう。上下異径ヘッドと合わせストレートフォーク独特のクイックなハンドリングと適度な振動吸収性を兼ね備えるフロントフォークだ。

トップチューブそしてダウンチューブはリドレーのアイデンティティともいえるエッジチュービングを採用。カーボンに比べると成形の自由度が低いアルミ素材だが、ハイドロフォーミングを駆使することにより、リドレーらしい個性的なデザインを実現すると共に、各チューブの接合面積を増大させることでねじれ剛性の向上にもつながっている。

使用されるアルミパイプは、モデル名が示すとおり7005系のアルミニウムをトリプルバテッド加工したオリジナルチューブ。フレーム重量は1,230gと決して軽量モデルとはいえないが、重量と引き換えに確かな剛性を得ることで、「持って軽い」バイクではなく「乗って軽い」バイクとして完成している。

リドレー FENIX 7005(JP14-B) ※実車には新型105がアッセンブルされる リドレー FENIX 7005(JP14-B) ※実車には新型105がアッセンブルされる (c)ジェイピースポーツグループリドレー FENIX 7005(JP14-C)※実車には新型105がアッセンブルされる リドレー FENIX 7005(JP14-C)※実車には新型105がアッセンブルされる (c)ジェイピースポーツグループ

フィリッポ・ポッツァートが2009年に駆ったイタリアチャンピオンカラーのダモクレスフィリッポ・ポッツァートが2009年に駆ったイタリアチャンピオンカラーのダモクレス photo:Makoto Ayanoロビー・マキュアンが2005年に駆ったオーストラリアチャンピオンカラーのダモクレスロビー・マキュアンが2005年に駆ったオーストラリアチャンピオンカラーのダモクレス photo:Makoto.Ayano


塗装業にルーツを持つリドレーらしい高いペインティングクオリティーによって、特徴あるフレームが彩られる。カラーは3色となり、どれも日本限定のカラーリングであると同時に全てが歴代のリドレーライダーのナショナルチャンピオンカラーというプレミアムなコスメティックを身に纏う。

JP14-Aは2011年のステイン・デヴォルデルのベルギーチャンピオンカラー、JP14-Bは2005年のロビー・マキュアンのオーストラリアチャンピオンカラー、JP14-Cは2009年のフィリッポ・ポッツァートのイタリアチャンピオンカラーをフェニックス用にリメイクし、復活を果たしている。これらのカラーリングが琴線に触れた方はそれだけでも手に入れる価値のあるバイクだろう。

完成車には、モデルチェンジして11速に進化したNewシマノ 105を早くもスペックインしている。ホイールもシマノ WH-RS010となる。BB規格はトラディショナルなJISスレッド規格となり、余計なトラブルが起きづらい。まさに本場のサイクリストが持つ厳しい目によって磨き上げられた、信頼できるハイクオリティアルミバイクと言えるだろう。取扱いはジェイピースポーツグループ。

リドレー FENIX 7005
サイズ : XXS、XS、S、M
フレーム素材 : トリプルバテッド7005アルミ
フレーム重量 :1,230g
フォーク重量 : 560g
カラー: JP14-A、JP14-B、JP14-C
コンポーネント:シマノ 105 11S
価 格 :185,000円(税抜)