1月16日、イタリアのRCSスポルトがジロ・デ・イタリアをはじめとする主催レースの出場チームを発表。事前の発表を覆し、イエローフルオにジロ出場のGOサインが出た。IAMサイクリングやMTNキュベカはジロ出場を逃している。



2013年ジロを走るヴィーニファンティーニ2013年ジロを走るヴィーニファンティーニ photo:Riccardo Scanferla2013年11月の時点で、RCSスポルトはワイルドカード枠の出場候補8チームを発表。2013年のコッパイタリア(イタリアで開催されたレースのチーム総合成績)で首位を獲得したアンドローニジョカトリは出場を確定させており、残る3枠の行方に注目が集まっていた。

イエローフルオに帯同する大西恵太メカニックイエローフルオに帯同する大西恵太メカニック photo:Kei Tsuji事前の発表で候補に挙がっていたのはバルディアーニ・CSFとカハルーラル、コロンビア、IAMサイクリング、MTNキュベカ、ネットアップ・エンドゥーラ、ノヴォノルディスク、ユナイテッドヘルスケアの8チーム。最終的にRCSスポルトはバルディアーニ・CSFとコロンビアの2チームと、候補に入っていなかったイエローフルオを選び出した。

今年もジロを走るアンドローニジョカトリ今年もジロを走るアンドローニジョカトリ photo:Riccardo Scanferla2013年大会と同様、アンドローニジョカトリ、バルディアーニ・CSF、コロンビア、イエローフルオの4チームがジロを走る。

ダニーロ・ディルーカ(イタリア)とマウロ・サンタンブロジオ(イタリア)のドーピング陽性で2013年のジロに衝撃を与えたヴィーニファンティーニの後継として、スポンサーを変更して新たなスタートを切るイエローフルオ。

バルディアーニ・CSFバルディアーニ・CSF photo:Riccardo Scanferlaオスカル・ガット(イタリア)らエース選手を放出したため戦力ダウンが予想されるが、ジロとミラノ〜サンレモ、イル・ロンバルディアの出場を射止めた。引退したステファノ・ガルゼッリ(イタリア)が監督としてハンドルを握り、大西恵太がメカニックとしてチームに帯同する。

MTNキュベカやIAMサイクリングといったUCIプロコンチネンタルチームはジロ出場を逃したものの、それぞれティレーノ〜アドリアティコやミラノ〜サンレモ、イル・ロンバルディアのワイルドカード枠に名前が入っている。

「難しい決断だった。戦略的にイタリアの自転車界を開拓することが我々の役割であり、更なる発展の可能性を信じている」と語るのは、ジロのテクニカルディレクターを務めるマウロ・ヴェーニ氏。イエローフルオの選定について同氏は「イタリア国内のスポンサーがつく純イタリアチームだ。過去ではなく、彼らの戦略と将来を観察したい」とコメントしている。

ジロには22チーム・各9名、ティレーノ〜アドリアティコには22チーム・各8名、ミラノ〜サンレモとイル・ロンバルディアには25チーム・各8名が出場する予定だ。

全てのRCS主催UCIワールドツアーレースに出場するUCIプロチーム
アージェードゥーゼル
アスタナ
ベルキンプロサイクリング
BMCレーシングチーム
キャノンデール
FDJ.fr
ガーミン・シャープ
ランプレ・メリダ
ロット・ベリソル
モビスター
オメガファーマ・クイックステップ
オリカ・グリーンエッジ
ジャイアント・シマノ
ユーロップカー
カチューシャ
チームスカイ
ティンコフ・サクソ
トレックファクトリーレーシング

ワイルドカード枠で出場するUCIプロコンチネンタルチーム
■ジロ・デ・イタリア
アンドローニジョカトリ
バルディアーニ・CSF
コロンビア
イエローフルオ

■ティレーノ〜アドリアティコ
バルディアーニ・CSF
MTNキュベカ
IAMサイクリング
ネットアップ・エンドゥーラ

■ミラノ〜サンレモ
アンドローニジョカトリ
バルディアーニ・CSF
IAMサイクリング
MTNキュベカ
ネットアップ・エンドゥーラ
ユナイテッドヘルスケア
イエローフルオ

■イル・ロンバルディア
アンドローニジョカトリ
バルディアーニ・CSF
カハルーラル
コロンビア
IAMサイクリング
ネットアップ・エンドゥーラ
イエローフルオ


text:Kei Tsuji