2014シーズン、日本登録の新コンチネンタルチーム「ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ」が誕生する。イタリアのU23チーム「ヴィーニファンティーニ・ダンジェロアンティヌッチ」と、日本登録のコンチネンタルチーム「チームNIPPO・デローザ」が合併、新しいコンチネンタルチームとして生まれ変わる。

日本人としては黒枝士揮(鹿屋体育大学/現4回生)の加入が決定している。以下、現NIPPO・デ・ローザ監督の大門 宏氏の作成した資料により紹介する。

ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ

2013年はツール・ド・ランカウィを制覇したチームNIPPO・デローザ2013年はツール・ド・ランカウィを制覇したチームNIPPO・デローザ photo:Sonoko.Tanakaチームを指揮するのは、長年プロチームで活躍し、監督としても豊富な経験をもつ名将ステファノ・ジュリアーニ氏。彼の指揮により、世界中から集まったフレッシュな精鋭たちがイタリア、アブルッォ州を拠点に活動を始める。

メインスポンサーは長年サイクリングチームをサポートし続けるイタリアの大手ワインメーカー「ファルネーゼヴィーニ」。そして日本の「株式会社NIPPO」、イタリアの名門自転車ブランド「デローザ」がバックアップする。

チームの理念は、まずは国際的な若い選手の育成。これは「ヴィーニファンティーニ・ダンジェロアンティヌッチ」と「チームNIPPO・デローザ」の両チームが長きに渡って取り組んできたことで、そこで培ったノウハウを新しいチームが引き継ぎ、多くの才能溢れるアンダー23の若い選手がチームに所属する予定だ。そして将来的には、さらに上のチームカテゴリーへの昇格も期待している。

また近年ネガティブな話題として取り沙汰されているドーピング問題に対しては、“ゼロ・ゼロトレランス”(寛容無し)という強い姿勢を示し、現在コンチネンタルチームには加入義務のない国際自転車競技連合の「バイオロジカルパスポート」を、チームはイタリア国立ペスカーラ大学の研究ラボと提携し、UCIから承認されるレベルで独自に導入する。これは、近年「バイオロジカルパスポート」を持たないコンチネンタルチームへの、ドーピング関与の疑いが高まっていることが背景にある。

2011年ツール・ド・北海道第1ステージを制した黒枝士揮(鹿屋体育大)が加入する2011年ツール・ド・北海道第1ステージを制した黒枝士揮(鹿屋体育大)が加入する photo:Hideaki.TAKAGIそして、現在鹿屋体育大学4回生の黒枝士揮(1992年生まれ)がチームに加入することが決まった。2012年に大学生としては快挙といえる「ツール・ド・北海道(UCI2.2)」でステージ優勝を飾った黒枝。現在ランプレ・メリダで活躍するリケーゼらをスプリントで下す素晴らしい勝利を挙げた期待の若手選手だ。

そのほか、イタリア人のリカルド・スタキッオッティ(1991年生まれ)、アレッサンドロ・ビソルティ(1985年生まれ)、スウェーデン人のアントン・マニウッソン(1992年生まれ)の加入が正式に決まっている。今後、加入選手は追って発表されるが、約半数の選手が日本人選手となる予定だ。

黒枝士揮のコメント
「目標はヨーロッパでプロになり、ツール・ド・フランスに出場すること。 まずはヨーロッパでのレースの経験を積んで2年以内に結果を出せるようにする。 自分はスプリントが得意なので集団のゴール勝負になれば自信がある。それを生かせるように登りを克服したい」


edit:Makoto.AYANO
(チーム資料をもとに編集)