ロード世界選手権エリート男子個人タイムトライアルでトップ争いを繰り広げたトニ・マルティン(ドイツ)、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)、ファビアン・カンチェラーラ(スイス)のレース後記者会見でのコメントを紹介。



優勝 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)

トニ・マルティン(ドイツ)と金メダルトニ・マルティン(ドイツ)と金メダル photo:Kei Tsuji「明確な勝利だった。40秒ほどのリードがあると知らされていたので、ラスト5kmはウィニングランのようだったよ。ゴール手前のコーナーではリスクを負わずに慎重に走った。正直言って、僅差の闘いを予想していたので、ここまで大きなタイム差が付くとは思っていなかった。石畳やコーナーが連続する後半はカンチェラーラ向き。だから前半からリードしなければならないと思っていた。前半に稼いだリードのおかげで、限界までコーナーを攻めることなく走りきれたんだ」

「コースの95%はチームタイムトライアルと共通している。先週の木曜日に3回試走したので、コースを完璧に把握していた。難しい登りも無く、コーナーも少ない。エンドレスに直線路が続くコースで必要なのはリズムを作ること。監督やコーチとミーティングを重ねて、良いリズムを見つけたんだ」

「パンクや落車が無い限り、勝てると思っていた。初めて優勝したコペンハーゲン大会の時と同様に、スタートからゴールまでパーフェクトな走りだった。今シーズンここまでのタイムトライアルでほぼ無敗だったので、勝たなければならないというプレッシャーがあったんだ。でもそのプレッシャーが僕の背中を押してくれた。今シーズンのハイライトと位置づけていた世界選手権で勝つのは格別で、昨年の勝利よりも特別な存在。来シーズンに向けてのモチベーションに繋がるよ」



2位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)

銀メダルを獲得したブラドレー・ウィギンズ(イギリス)銀メダルを獲得したブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Kei Tsuji「今日は勝ちたかった。でもこれ以上為す術は無かった。46秒というタイム差は大きく、ここから2秒縮めることも不可能だったと思う。正直言って今日は最高のパフォーマンスだった。後半にペースを上げる作戦ではなく、歓声が大きくて無線も聞こえなかったし、自分の走りだけに集中した結果。タイム差を聞いていたところでどうにかなったという話ではない」

「とにかくトニが1人だけ別の次元にいた。2位という結果は、その日に自分よりも強い選手に敗れたということを意味している。落胆ばかりせずに、事実を受け入れなければならない。このスポーツを愛している自分が、2人(マルティンとカンチェラーラ)と一緒に表彰台に上がるのは名誉なこと」

「スランプに陥ったジロ・デ・イタリア以降、ゼロからのスタートだった。ツール・ド・フランスに出場しなかったことで、昨年のマイヨジョーヌに至るまでの2年間の努力を改めて感じることが出来たよ。6月に再スタートを切ってからここまで、長くて険しい道のりだった。底辺からのスタートで、トップ争いに戻ってくるのは並大抵のことじゃない。この数ヶ月の進歩に満足しているし、オフシーズンと次のシーズンに向けて良い弾みになる。来シーズン、グランツールを狙うかどうかはまだ何も分からない。この世界選手権に神経を集中していたので、これからのことは何も決めていない」



3位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・レオパード)

銅メダルを獲得したファビアン・カンチェラーラ(スイス)銅メダルを獲得したファビアン・カンチェラーラ(スイス) photo:Kei Tsuji「全力を尽くした。今朝起きた時からレース中までずっとリラックス出来ていたし、自信もあった。自分よりも、トニやブラドレー向きのコースだとは思っていたよ。追い込んだものの、勝利には少し届かなかった」

「負けたことに落ち込んでいるわけじゃない。良いメダルを獲得出来たという印象。自分のパフォーマンスには満足している。レースの早い時点で無線が聞こえなくなり、タイム差が分からないまま走り続けた。そこからゴールまでは、他のライダーとの闘いではなく、文字通り時間との闘いに集中した」


text&photo:Kei Tsuji in Firenze, Italy
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