ツール・ド・フランス第5ステージを闘い終えた選手たちのコメント。

トマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム)出典:letour.fr
逃げ切り勝利を飾ったトマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム)逃げ切り勝利を飾ったトマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム) photo:Cor Vos「これまでのキャリアの中で最高の勝利。この勝利に辿り着くまでに、何度も何度もアタックを繰り返してきた。待ちに待った待望の勝利だ。」

「逃げに乗った時はいつも、逃げ切る可能性について常にポジティブに考えるようにしている。でも今日は逃げ切れるとは思っていなかった。メイン集団とのタイム差は常に小さかったし、それに逃げグループの中にはフランセーズデジューの選手が2人もいた。仮に6人で逃げ切ったとしても、彼らにはスプリントで敵わないと思っていたんだ。集団の追撃を乱した風が吹いていなかったら、今日の勝利は無かったと思う。本当に逃げ切りが可能だと確信したのは残り300mを切ってからだった。」

「ジャンルネ・ベルノドー監督の誕生日にマイヨジョーヌを獲得してからもう5年が経つ。そして今年、まさに同じ日(7月8日)にステージ優勝を飾ったんだ。彼のために勝ったわけじゃないけど、彼には最高のプレゼントになったと思う。」

「グランツールで総合優勝するような能力が無いことは分かっている。でも自分の能力を最大限活かして、それに見合った目標を果たしてきた。ツールでマイヨジョーヌを着て、フランスチャンピオンに輝いて、そして今年、ようやくステージ優勝を果たした。」


マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア・HTC)出典:letour.fr
チーム顧問のエリック・ツァベル(ドイツ)とマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア・HTC)チーム顧問のエリック・ツァベル(ドイツ)とマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア・HTC) photo:Cor Vos「今日は0km地点からナーバス(神経質)なレースだった。風があったからみんなピリピリしていて、集団前方に位置取ろうと躍起になっていた。チームコロンビアは問題なく集団前方をキープ。集団はスピードは徐々に上がっていった。スピードを上げる必要は無かったけど、前に前に出ようとする動きが集団のスピードを上げていたんだ。」

「今日もいくつかのスプリンターチームが集団先頭で仕事をしなかったので、数名を逃がしてしまう結果になった。向かい風ではどうしてもスピードが下がってしまう。他のスプリンターチーム、例えばクイックステップがもう一人アシストを出してくれていれば、逃げを吸収できていたと思う。スプリントでは勝利したけどステージ優勝は無し。マイヨヴェールをキープしたことが唯一の慰めだ。」


ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)出典:letour.fr
各賞ジャージが最前列にてスタートを待つ各賞ジャージが最前列にてスタートを待つ photo:Cor Vos「ナーバスな一日だった。レースが動きそうなとき、チームは常に戦闘準備OKだった。今日のような風が強い日には、常に気を抜かないことが重要だ。次のコーナーでどう状況が変化するのか分からないので、風が強い日は集団前方で走ることが一番。風向きが変わったときの危険度は2日前のステージが証明している。」

「海岸線が近づいたとき、攻撃を仕掛けようと思ったんだ。チームメイトは揃っていたし、全力で集団を牽いた。チームとして素晴らしいパフォーマンスを発揮したと思う。他チームにプレッシャーを与えるいい機会だった。スイス人のマイヨジョーヌ着用日数記録を更新したことは誇り高いよ。50年代に(フェルディ・)キュプラーや(ユーゴ・)コブレが達成したような総合優勝は無理だけど、この記録は嬉しい。」


ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)出典:astana-cyclingteam.com
アスタナのチームバスが報道陣に囲まれるアスタナのチームバスが報道陣に囲まれる photo:Makoto Ayano「今日は興味深い一日だった。みんな風が強い地域だということを承知していたようで、全ての選手が風に警戒していた。2日前に起こったことを教訓にして、2度と同じ過ちを繰り返さないように注意していたようだ。コンタドールには『今日はややこしいレースになる』と告げて、後ろにつかせた。」


アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)出典:lequipe.fr
「状況はいい。バルセロナ到着の時点で、これほど大きなリードを得ているとは予想していなかった。スペインに入国するのは嬉しいこと。いつだって母国でファンに囲まれることは喜びだ。今は自分の得意分野である山岳ステージの登場を待っている。調子はすこぶるいい。明日アームストロングがバルセロナで勝利を狙うかって?それほど(ゴール前の)難易度は高くないと思うよ。」


カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)出典:davitamon-lotto.com
「恐ろしい一日だった。細い道で、神経質な選手たちが集団前方に上がろうと殺気立っていた。落車、叫び声、そしてののしり合い。これらは全て風のせいだ。風に関してオーガナイザーに責任は無いが、コースはもう少し考えてもいいだろう。オーガナイザーは毎年レースを盛り上げようとスペクタクルなコースを用意する。あんな狭い道はツールらしくない。山岳ステージ突入を前に、これほど総合成績で遅れているのはこれまでで始めてだ。だからマイヨジョーヌを狙い続けるとは断言しない。だがツールはまだ終わったわけじゃない。」


カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)出典:cervelo.com
ツール・ド・フランスのロゴとカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)ツール・ド・フランスのロゴとカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ) photo:Makoto Ayano「第5ステージは開始直後からナーバスだった。田舎を貫く細い道には、右から左から、そして前からも風が吹き付けた。集団分裂も発生したけど、今日もチームメイトたちに守られていたので全く問題は無かった。彼らのおかげで集団前方をキープできたんだ。今日も重要な一日が終了。徐々にピレネーが近づいてきた。」


マルチン・サパ(ポーランド、ランプレ)出典:teamlampre.com
「チームは戦略は逃げに選手を送り込むこと。だから最初からアタックする気持ちでスタートラインに並んだ。いい逃げに乗って、長く協調体制を組んでいたけど、残念ながら勝負がかかり始めたレース終盤には疲れきっていた。まだこれは最初の試み。まだまだチャンスは残っている。また逃げてみるよ。」

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