1級山岳エズ峠で仕掛けたデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)がライバルのニエウィアドマを振り切り、2日連続となる独走勝利。2023年に続く、自身2度目の総合優勝に輝いた。

前日の勝利でマイヨジョーヌを着用するデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:A.S.O.

第9ステージ image:A.S.O. 2026年のツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフトを締めくくる第9ステージの舞台は、フランス随一のリゾート地であるニース。コースは2級山岳エズ峠(距離7.7km/平均5.9%)を含むコースを3周し、最後に異なる方向かつ、より厳しい側から1級山岳エズ峠(距離6km/平均7.6%)を登る99.2km。最終日にふさわしい高難易度のレイアウトで、マイヨジョーヌが争われた。
この日のスタート前に注目を集めたのは、前日にマイヨジョーヌを着ていたカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)に対し、セリア・ジェリー(フランス、FDJユナイテッド・スエズ)がコーナーで幅寄せをしてきたという疑惑だった。フィニッシュ直後にニエウィアドマはインタビューを受けているジェリーに近寄り、直接抗議。その後、FDJユナイテッド・スエズは意図的ではなかったと否定し、デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)も擁護するなど、大きな話題となった。

ニースに設定された周回コース photo:A.S.O.

目を見張る高速牽引を披露したゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) photo:A.S.O.
総合首位のフォレリングとニエウィアドマとのタイム差は8秒。総合3位のマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)は1分12秒遅れのため、マイヨジョーヌ争いは事実上2名に絞られるなか、レースは現地時刻の午後4時11分にスタート。スタート直後から始まる2級山岳エズ峠では総合4位のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)の総合表彰台を目論むUAEチーム・リマドがペースを作り、さらにアタックが繰り返されたため、メイン集団は早くも50名程度に絞られた。
その中には今大会区間2勝したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)も残り、下り切った所に設定された中間スプリントを3番手で通過。着用するマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)のポイントを加算し、その獲得を確定させた。2度目のエズ峠では、下りでの落車から復帰したゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が、ニエウィアドマのために高速牽引を披露した。
この牽引によってプロトンは11名まで絞られ、ロイサーも脱落。しかもその下りで落車し、何とかこの日のレースを終えたものの、約24分の遅れを喫したため、総合3位から14位に転落した。

終盤に単独で飛び出したイザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) photo:A.S.O.
3度目のエズ峠ではイザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック)がアタックし、単独先頭に立つ。昨年のツール・ド・ラヴニール・ファムで総合優勝を果たしたほか、シクロクロスとマウンテンバイクでもジュニア世界王者に輝いた経験を持つ21歳は、約30秒のリードで1級山岳エズ峠(距離6km/平均7.6%)に突入。頂上まで残り3.9km、フィニッシュまで残り19.2km地点でホルムグレンは引き戻され、間髪を容れずニエウィアドマが仕掛けた。
その加速でロンゴボルギーニらライバルを引き離したものの、マイヨジョーヌのフォレリングが追従。そして頂上手前800m地点でフォレリングがシッティングのままアタックすると、ニエウィアドマを置き去りにした。
頂上を越え、テクニカルな下りも攻めながらニエウィアドマとの差を広げ、残り1kmを示すフラムルージュを通過。そして単独のままフィニッシュラインを通過し、ステージ優勝とともに2023年以来、自身2度目となる総合優勝を決めた。

最後のエズ峠で飛び出し、独走勝利を決めたデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:CorVos

フィニッシュ後、用意されたマイヨジョーヌカラーのバイクを掲げたデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:CorVos
フィニッシュ後、バイクを掲げて雄叫びを上げたフォレリング。「フィニッシュに近づきながら本当に色んな思いが駆け巡った。『これまでマイヨジョーヌを着て勝ったことがなかったな』とかね。ツール・ド・フランスで勝つことだけが夢ではなく、この人生を生き、情熱を持った人たちと共に懸命に働くことも夢の一部だ」と語り、さらに「昨日の出来事があったから私たちが勝ったわけではないことを、明確に示したかった」と続けた。また「自分の力を疑ったことは1度もない。(ニエウィアドマに敗れた)モンヴァントゥーの後でさえも」と、2年連続の総合2位を経て、ツール・ファム史上初となる2度目の総合優勝を飾ったフォレリングは語った。
2位争いのスプリントではパウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド)が先着し、ニエウィアドマは区間3位。ロンゴボルギーニは1分14秒遅れの区間7位でフィニッシュしながらも、総合表彰台を射止めている。

2度目の総合優勝を決めたデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:A.S.O.

デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)やロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)をはじめとした4賞ジャージ photo:A.S.O.


この日のスタート前に注目を集めたのは、前日にマイヨジョーヌを着ていたカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)に対し、セリア・ジェリー(フランス、FDJユナイテッド・スエズ)がコーナーで幅寄せをしてきたという疑惑だった。フィニッシュ直後にニエウィアドマはインタビューを受けているジェリーに近寄り、直接抗議。その後、FDJユナイテッド・スエズは意図的ではなかったと否定し、デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)も擁護するなど、大きな話題となった。


総合首位のフォレリングとニエウィアドマとのタイム差は8秒。総合3位のマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)は1分12秒遅れのため、マイヨジョーヌ争いは事実上2名に絞られるなか、レースは現地時刻の午後4時11分にスタート。スタート直後から始まる2級山岳エズ峠では総合4位のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)の総合表彰台を目論むUAEチーム・リマドがペースを作り、さらにアタックが繰り返されたため、メイン集団は早くも50名程度に絞られた。
その中には今大会区間2勝したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)も残り、下り切った所に設定された中間スプリントを3番手で通過。着用するマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)のポイントを加算し、その獲得を確定させた。2度目のエズ峠では、下りでの落車から復帰したゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が、ニエウィアドマのために高速牽引を披露した。
この牽引によってプロトンは11名まで絞られ、ロイサーも脱落。しかもその下りで落車し、何とかこの日のレースを終えたものの、約24分の遅れを喫したため、総合3位から14位に転落した。

3度目のエズ峠ではイザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック)がアタックし、単独先頭に立つ。昨年のツール・ド・ラヴニール・ファムで総合優勝を果たしたほか、シクロクロスとマウンテンバイクでもジュニア世界王者に輝いた経験を持つ21歳は、約30秒のリードで1級山岳エズ峠(距離6km/平均7.6%)に突入。頂上まで残り3.9km、フィニッシュまで残り19.2km地点でホルムグレンは引き戻され、間髪を容れずニエウィアドマが仕掛けた。
その加速でロンゴボルギーニらライバルを引き離したものの、マイヨジョーヌのフォレリングが追従。そして頂上手前800m地点でフォレリングがシッティングのままアタックすると、ニエウィアドマを置き去りにした。
頂上を越え、テクニカルな下りも攻めながらニエウィアドマとの差を広げ、残り1kmを示すフラムルージュを通過。そして単独のままフィニッシュラインを通過し、ステージ優勝とともに2023年以来、自身2度目となる総合優勝を決めた。


フィニッシュ後、バイクを掲げて雄叫びを上げたフォレリング。「フィニッシュに近づきながら本当に色んな思いが駆け巡った。『これまでマイヨジョーヌを着て勝ったことがなかったな』とかね。ツール・ド・フランスで勝つことだけが夢ではなく、この人生を生き、情熱を持った人たちと共に懸命に働くことも夢の一部だ」と語り、さらに「昨日の出来事があったから私たちが勝ったわけではないことを、明確に示したかった」と続けた。また「自分の力を疑ったことは1度もない。(ニエウィアドマに敗れた)モンヴァントゥーの後でさえも」と、2年連続の総合2位を経て、ツール・ファム史上初となる2度目の総合優勝を飾ったフォレリングは語った。
2位争いのスプリントではパウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド)が先着し、ニエウィアドマは区間3位。ロンゴボルギーニは1分14秒遅れの区間7位でフィニッシュしながらも、総合表彰台を射止めている。


ツール・ド・フランス・ファム2026第9ステージ結果
| 1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | 2:44:43 |
| 2位 | パウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド) | +1:04 |
| 3位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
| 4位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | |
| 5位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +1:06 |
| 6位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +1:08 |
| 7位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチーム・リマド) | +1:14 |
| 8位 | フェムケ・デフリース(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:57 |
| 9位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチーム・リマド) | |
| 10位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、EFエデュケーション・オートリー) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
| 1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | 30:54:51 |
| 2位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | +1:18 |
| 3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチーム・リマド) | +4:19 |
| 4位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +5:10 |
| 5位 | パウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド) | +6:13 |
| 6位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、EFエデュケーション・オートリー) | +6:41 |
| 7位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチーム・リマド) | +7:53 |
| 8位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +9:12 |
| 9位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | +14:04 |
| 10位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +15:14 |
その他の特別賞
| マイヨヴェール(ポイント賞) | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
| マイヨアポワ(山岳賞) | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) |
| マイヨブラン(ヤングライダー賞) | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) |
| チーム総合成績 | UAEチーム・リマド |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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