序盤から超級山岳2つを越える過酷な山岳ステージのは制したのは、今大会2勝目となるルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)。敢闘賞のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)は山岳賞獲得まで1ポイントに迫った。チーム総合成績ではレディオシャック・レオパードが2位までジャンプアップした。

ステージ優勝のルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)

1級山岳クロワ・フリでアタックを決めたルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)1級山岳クロワ・フリでアタックを決めたルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター) (c)Makoto.AYANO今大会ステージ2勝目を飾ったルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)今大会ステージ2勝目を飾ったルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター) photo:A.S.Oツールは好きなレースのひとつだ。出場するごとに(レースで)好調であることの重要性が身にしみる。今年はステージ2勝をあげることができて、とてもうれしい。今日の勝利が将来、どう影響するかを見守りたい。

ツールの総合争いに参加できる選手になれるかどうかはわからない。でも、今年の成績については極めて満足している。まず、チームメイトのルーベン・プラサ(スペイン)とホセホアキン・ロハス(スペイン)に感謝したい。彼らは一緒に逃げに入ってくれて、あらゆることをアシストしてくれた。

そのおかげで最後の山岳の登り口まで脚をフレッシュなままにしておくことができた。だからこそ、アタックして勝利を目指す必要があって、それが完璧にうまくいった。基本的な戦略は前回のステージ優勝のときと同じで、最後の山岳まで粘ってアタックしただけだ。

脚が思い通りに反応してくれたことも良かった。この勝利で、チームが非常に落ち着いた状態になると思う。今日は横風が強くなっていくにつれて、自分の目的がステージ優勝へと明確に変化した。例のハプニングのことは忘れて、今やることに集中した。あのハプニング以降のツールでの出来事は今後も忘れることはない。つまり、こうして2勝できて、とても満足している。

モビスターにいるのは、ぼくやナイロ・クインターナ(コロンビア)だけではない。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)もい、しっかり総合上位に残っている[訳注:第19ステージ終了時点で総合9位]。それにチームの連携も素晴らしい。誰も見てないところでも、素晴らしい仕事をするために常に全力を尽くしている。

明日はチームとして、ナイロをアシストする予定だ。彼はすぐれた選手だ。チームとして彼を安全に表彰台に送り込むことができるかを見てもらいたい。このステージ2勝は、ぼくをポルトガルからサポートしてくれている人々に捧げたい。彼らはずっとぼくの力になってくれた。


総合1位、山岳賞のクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)

いくつもの難関山岳を越えてきたマイヨジョーヌのクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)いくつもの難関山岳を越えてきたマイヨジョーヌのクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング) photo:Cor Vos終盤はかなりハードだった。コースプロファイルでは、今大会で体験したハードなステージのひとつになる程度だと思っていたが、実際には想定していたよりもアップダウンが多かった。特に本格的なバトルになる可能性があると思っていたステージだったから、ずっと用心深くしていた。

マイヨジョーヌをキープしたクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)マイヨジョーヌをキープしたクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング) photo:A.S.Oタイムをまったく失うことなくゴールすることができたので、ゴールに近づくにつれて天気が荒れていったことを除けば、今日を無事に終えて満足している。今日はしっかりコントロールされているようだった。だけど、ゴールするころには、一緒にいた集団の全員の脚が疲労を抱えていた。とくに昨日のステージの後だけに、ごく数名の選手が疲労を感じているように思える。

今日のレースではいくつかの事態が進行していた。つまり、レースのなかでちょっとしたレースがあった。チーム総合争いのために上位に入ろうとした選手を目撃した人もいるだろう……でも、総合争いにいる選手たちは、終盤に向かうにつれて、雨天のなかでの登りと下りを迎えたので、あまり動くことはなかった。

最終的にはうまく行ったステージだったし、チームメイトたちにも感謝している——序盤のうちはチームメイトたちが前方に上がってきて、彼らがマイヨ・ジョーヌを守るためにツールに出場しているのだと示してくれた。こうして防戦するのも、あと1日を残すのみとなった。明日は125kmのステージだ。でも、明日は誰もが全力で動くレースになるだろうと思う——個人的にはそうなると予想している。

ぼくたちは今の状態を続ける必要がある。このツールでずっとやってきたことを続けるだけだ。それを明日の夕方までやるだけのことだ。正直にいうと、昨日からかなり疲れを感じている。でも、今日は本当に後方からの支援に助けられた。自分としては、このような順位で終盤に向かうことが信じられない。つまり、パリまであと1日を残す現在、総合2位と5分差という本当に有利な位置づけにいる。だけど、今の結果にこのまま安心しきっているわけにもいかない。


新人賞のナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)

新人賞のナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)新人賞のナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) photo:A.S.Oルイ・コスタが勝利して、チーム全員が本当に喜んでいる。チームとして3名の選手を先頭に送り込んで、彼らが素晴らしい仕事をしてくれた。今日の勝利で、ぼくたちが堅牢なチームで、どんな目的に向けても戦えることを示せたと思う。

ぼくのほうは最後の登りのペースがとても速かったものの、雨が降ったせいでチームからアタックする意欲が少し失われていた。リードを詰めることができたら、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)をゴールに送り込もうとしていたけど、アタックするチャンスがなかった——ただし、チームとしては結果として表彰台に選手を送りこめたので、なんの問題もない。

明日のステージについては、どうなるかはしっかり見守りたい。事態が少し動くという選手もいるし、逆に現実的な方向に妥協するとみている選手もいる。表彰台の座を維持するのは難しい日になるだろうから、ライバルたちのアタックには充分に注意するつもりだ。


ポイント賞のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)

ポイント賞を守ったペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)ポイント賞を守ったペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング) photo:A.S.O今日は序盤から最もハードなステージで、なんとか持ちこたえた。ゴールしたときは少し疲れがあったけど、今日はどの選手にとってもハードだった。ぼくはマイヨ・ジョーヌの集団にできるだけしがみついていた。たしかに、ぼくはまだポイントを稼ぐべきかもしれない。

でも、個人的にはもうこれ以上のポイントは必要ないだろうと思っている。明日で難しいステージは最後だ。短距離なのがありがたい。しっかりとゴールできたら、パリのことを考えることができる。

早くパリに着きたい。パリのステージは、スプリントで締めくくることになるはずだ。そこで勝てたら、とても美しい。だけど、勝てなくても問題はない。


敢闘賞のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)

追走グループに交されたピエール・ロラン(ユーロップカー)が苦しみの表情を見せる追走グループに交されたピエール・ロラン(ユーロップカー)が苦しみの表情を見せる (c)Makoto.AYANOライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・シャープ)が前にいるのがわかったときに、一緒に逃げるのに良い候補だと思った。彼は強い選手で、簡単に諦めない選手だからだ。今となっては、ヘジダルがベストな状態でなかったことはわかる。

彼がジロを総合優勝したときと同じレベルにあったら、今日はまた違った展開になっていたと思う。ともあれ、今日は何かが起きるはずだと信じていた。そういう状況になったら、誰しも自分のやることを信じるのが大切だ。

ステージ優勝だけを目指していたが、山岳賞ジャージのためのポイントを獲得するチャンスもあった。だけど、それは今日の目標ではなかった。今日はアルプスが舞台となるステージで、自分はそのコース全体をトレーニングで乗ってきた経験がある。

ぼくは自分の全力を出し尽くしたので、あとはシャワーさえ浴びたら、もう後悔はない。ルイ・コスタは本当に強い選手だ。彼と前方で合流したが、ぼくよりも遙かに冷静だった。明日は山岳賞ジャージのためのポイントを稼げるチャンスがあるかを見極めたい。だけど、それは最後の山頂ゴールのことじゃないと思う。

というのも、今日全力を出し尽くしたおかげで、明日は10位以内でセムノス峠にゴールできるとは思えないからだ。それと総合争いにいる選手たちは確実に勝利を狙ってくるはずで、彼らが山岳ポイントを取ってしまうだろう。


ステージ3位のヤン・バケランツ(ベルギー、レディオシャック・レオパード)

ヤン・バケランツ(レディオシャック・レオパード)らがルイ・コスタを追うヤン・バケランツ(レディオシャック・レオパード)らがルイ・コスタを追う (c)Makoto.AYANOルイ・コスタは強かった。ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)やダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)がアタックする少し前に対応できていたら、結果は変わっていたかもしれない。

脚の調子は良かったのだけど、何かにトライする気はなかった。終盤はコスタが先に行って、彼が強かっただけのことだ。ぼくも先に行こうとしたが、差を詰めることができなくなっていった。それで、自分の疲労具合を確かめることにした。

クレーディ(クレーデンのニックネーム)が集団の前に出て牽いていたので、彼のほうがぼくより走れることがわかった。それで彼に行けるなら先に行くように告げた。彼が先に出てしまうと、ぼくたちのいた集団のペースも落ちてしまった。

ルイ・コスタのことは、自分のキャリアを通してもよく知っている。ぼくがツール・ド・ラブニールで総合優勝したときに、彼が総合2位だった[訳注:2008年]。彼は優れた選手だから、彼に負けたことはまったく不名誉とは思わない。今日のツールでの(ステージ)上位の選手を見れば、ステージ3位になれたのは栄誉だと思う。


ステージ2位のアンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック・レオパード)

ステージ2位のアンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック・レオパード)ステージ2位のアンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック・レオパード) photo:CorVosヤン・バケランツと会話を試みたのだけど、ちょうど雨が激しいときだったので、そのまま躊躇してしまった。アタックしたときは、下りでスピードも速かったと思う。それで、彼に追いつくことができずに、総合勢のいる集団に入った。

今日のスタート段階では、チーム総合成績はトップがサクソ・ティンコフで、ぼくたちは3位だった。今日のステージで、チームとしては貴重なタイムを稼げたと思う。9分のタイム差を詰めて、3分39秒差でチーム総合2位の座に付けた。


※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。

translation & text: Seiya.YAMASAKI
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