6月3日、UCI(国際自転車競技連合)はジロ・デ・イタリア期間中に採取されたマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)の尿サンプルからEPO(エリスロポエチン)の陽性反応が検出されたと発表。同選手を暫定的に出場停止処分にした。

第14ステージでニーバリを抑えて優勝したマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)第14ステージでニーバリを抑えて優勝したマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ) photo:Riccardo Scanferlaダニーロ・ディルーカ(イタリア)のEPO陽性で大いに揺れたジロ・デ・イタリアの閉幕から8日が経った6月3日、ヴィーニファンティーニのチームメイトであるサンタンブロジオのEPO陽性が発覚した。

ステージ優勝を飾ったマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)ステージ優勝を飾ったマウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ) photo:Riccardo ScanferlaUCIのリリースによると、ジロ第1ステージが行なわれた5月4日にナポリで採取されたサンタンブロジオの尿サンプルから、EPOの違反が疑われる分析報告(AAF)が出た。検査を行なったのはイタリア・ローマにあるWADA(世界アンチドーピング機構)認証検査分析機関。サンタンブロジオは暫定的に出場停止状態に置かれており、Bサンプルの再検査を申請する権利を有する。

サンタンブロジオはバルドネッキアにゴールする雨の第14ステージでヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)を下して優勝。一時は総合表彰台を狙えるポジションに付けていたが、3日後の第16ステージで大失速。最終的に総合9位でジロを終えている。

ジロ期間中にはチームメイトのディルーカのEPO陽性が発覚。サンタンブロジオやチーム首脳陣は今後イタリアで行なわれる予定の聴聞会に招集されることが決まっていた。相次ぐエース選手のドーピング陽性によって、ヴィーニファンティーニの将来を危ぶむ声は強くなっている。

text:Kei Tsuji