4月11日、フランスで開催されたグランプリ・ド・ドナン・ポルトドゥエノー(UCI1.1)で宮澤崇史(サクソ・ティンコフ)が5位に入った。チームメイトを2位に送り込んだ新城幸也(ユーロップカー)は82位でゴールしている。

宮澤崇史(サクソ・ティンコフ)宮澤崇史(サクソ・ティンコフ) photo:Kei Tsujiブラバンツ・ペイル(UCI1.HC)から一夜明けた4月11日、フランスで第55回グランプリ・ド・ドナン・ポルトドゥエノーが開催された。ブラバンツと連戦出場する選手も多く、日本からは新城幸也(ユーロップカー)と宮澤崇史(サクソ・ティンコフ)の2名が出場。

前日の優勝者ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)らがアルデンヌクラシックを見据えて途中リタイアするなか、ラスト11kmで逃げが吸収されると勝負はゴールスプリントに。2011年のロード世界選手権U23でチャンピオンに輝いたアルノー・デマール(フランス、FDJ)が優勝した。

優勝したデマールは21歳。さらに2位のブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)は20歳、3位のナセル・ブアニ(フランス、FDJ)は22歳で、フランス期待の若手が表彰台に登る結果に。

そしてエーススプリンターのジョナサン・キャントウェル(オーストラリア)の代わりにスプリントに加わった宮澤崇史が5位に。サクソ・ティンコフのファブリツィオ・グイディ監督は「当初はジョニー(キャントウェル)でスプリントを狙う予定だった。でも残念ながらジョニーは落車でリタイア。幸いなことに崇史が先頭に残って、臆することなくビッグスプリンターに挑んで5位。あの状況を考慮すると良い結果を残してくれた」とコメントしている。

また、宮澤はスプリントまでの流れをfacebookページにこう綴っている。「レースは最後の周回まで一定ペースで進み、最終2周でペースが一気に上がる。風が強いが横風で1列になる事は無い。最終周回は30番手以内をキープしながら最終コーナーを待つ。チームメイトのヨナスとクンプと3人でスプリントへ備える。最終コーナーを抜けると残りは2km。追い風の集団は65km/hで進み、スプリントへ入って行く。残り400mで自分のすぐ脇で落車があったが、スプリントへ入る。残り150mで飛び出し、スプリント。結果は5位。飛び出すタイミングがもう少し早く無ければ行けなかった」。

「先週の(シルキュイ・ド・ラ・サルトでの)11位、8位、今回の6位とスプリントの感覚が良くなっている。次はもちろん優勝をしたい!アムステル組が途中でレースを降りたので、実質3人で戦った。ルームメイトのニキ・ソレンセンが結果にとても喜んでくれたのが印象的だった。彼は 自分が普段、地味な位置取りやアタックなどの仕事をやっている事を理解してくれている。今朝も『崇史、今日はお前の日だよ』と言ってくれた。次は勝ってもっと大きな喜びを分かち合いたい」。宮澤は4月21日から28日までトルコで開催されるツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)に2年連続で出場予定。ターキーに向けてモチベーションとコンディションは上がっている様子だ。

グランプリ・ド・ドナン・ポルトドゥエノー2013結果
1位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)                   4h55'35"
2位 ブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)
3位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ)
4位 マチュー・ドリュジョン(フランス、ビッグマット・アウベール93)
5位 宮澤崇史(日本、サクソ・ティンコフ)
6位 アドリアン・プティ(フランス、コフィディス)
7位 ジュリアン・デュヴァル(フランス、ルーベリール)
8位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、アクセントジョブス)
9位 バリー・マルクス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)
10位 バンジャマン・ジロー(フランス、ラポムマルセイユ)
82位 新城幸也(日本、ユーロップカー)                     +1'28"

text:Kei Tsuji