11カ国の選手が集う多国籍なアージェードゥーゼルは、ウラディミール・エフィムキン(ロシア)を中心に総合上位入賞を狙う。ピュアスプリンターを欠くため、昨年難関アルプスステージを制したクライマーのデッセル(フランス)らが積極的に逃げを打ってくるだろう。

昨年ツール総合10位のウラディミール・エフィムキン(ロシア、アージェードゥーゼル)昨年ツール総合10位のウラディミール・エフィムキン(ロシア、アージェードゥーゼル) photo:Cor Vosフランスの保険会社アージェードゥーゼル社がスポンサーにつくフランスチーム。元選手のヴァンサン・ラブニュー監督が1992年に興したチームは年々国際色が豊かになり、現在では11カ国の選手が集う。

ツールのメンバーも5カ国の選手で構成されており、総合成績を狙うのは、ロシア出身のウラディミール・エフィムキン。双子のアレクサンドルもチームに所属しているが、ツールに出場するのはウラディミールだけ。

昨年アルプスの難関ステージを制したシリル・デッセル(フランス、アージェードゥーゼル)昨年アルプスの難関ステージを制したシリル・デッセル(フランス、アージェードゥーゼル) photo:Cor Vosエフィムキンは2007年ブエルタ・ア・エスパーニャの山岳ステージで優勝を飾り、3日間マイヨオロ(総合リーダージャージ)を着て総合6位フィニッシュ。昨年初出場のツールではピレネーステージでリカルド・リッコ(イタリア)に次いで2位に入った。ドーピング違反のリッコのタイトルが剥奪される場合、ステージ優勝はエフィムキンの手に渡る。最終的にツールを総合10位で終えたエフィムキンは、今年こそ総合順位一桁を目指す。

34歳のシリル・デッセル(フランス)はチームの中心的選手。生粋のクライマーで、2006年のツールでは大逃げを成功させて1日マイヨジョーヌを着用、最終的に総合6位に入った。昨年はボルタ・ア・カタルーニャとドーフィネ・リベレの山岳ステージで勝利。ツールでは難関アルプスで念願のステージ優勝を飾った。

今季カリフォルニアで1勝しているリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)今季カリフォルニアで1勝しているリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル) photo:CorVos昨年パリ〜ニースのモンヴァントゥーステージで3位に入り、総合2位と健闘したリナルド・ノチェンティーニ(イタリア)にも注目。今シーズンノチェンティーニはツアー・オブ・カリフォルニアでステージ優勝を飾っている。ベテランの39歳ステファン・グベール(フランス)と38歳ホセルイス・アリエッタ(スペイン)も健在だ。

1987年にジロとツール、世界選手権ロードを制したステファン・ロッシュの息子、ニコラス・ロッシュ(アイルランド)もメンバー入り。24歳(7月3日で25歳)のロッシュは、昨年ブエルタで総合13位に入って才能の片鱗を見せている。直前にアイルランド選手権を制しており、ナショナルチャンピオンジャージを着て初のツールに挑む。

アージェードゥーゼルメンバー
ウラディミール・エフィムキン(ロシア)
シリル・デッセル(フランス)
リナルド・ノチェンティーニ(イタリア)
ホセルイス・アリエッタ(スペイン)
ユベール・デュポン(フランス)
ステファン・グベール(フランス)
ロイド・モンドリー(フランス)
クリストフ・リブロン(フランス)
ニコラス・ロッシュ(アイルランド)

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