BMCブランドヒストリー

先進性と独創性でツール・ド・フランスを制したBMC

BMCは1986年にスイスで創業した。もともとは自転車の輸入卸商社であり、自社ブランドのバイクを市販したのは1995年からという新興ブランドだ。

メーカーとしてのターニングポイントは98年、世界有数のデジタル補聴器メーカー、フォナック社の会長アンディー・リース氏が経営に参画したことから始まる。リース氏は2001年にBMCを完全買収し、プロレース向けのバイクの開発資金を投入。同年に同ブランド初の本格的競技用フレームとなるSLT01をリリースした。

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BMCのバイクはこれまでにフォナックやアスタナ、BMCレーシングチームといった世界のトップチームに供給されてきた。2011年のツール・ド・フランスで、カデル・エヴァンスによってマイヨジョーヌを獲得したのは記憶に新しい。その先進的な技術によって世界の注目を集め、ツール・ド・フランスをはじめとする世界最高峰のレースシーンでの活躍によって人々の印象にBMCという存在を深く印象に刻み込んだ。

スタイル(美しさ)、パッション(情熱)、プレシジョン(精密)——これがBMCというブランドの生み出すバイクに共通するコンセプトだ。

BMCのTTバイクを除く多くのモデルに採用されているiSC。BMCの代名詞とも言えるこの形状は、フレームの軽量化と高剛性化に貢献しているBMCのTTバイクを除く多くのモデルに採用されているiSC。BMCの代名詞とも言えるこの形状は、フレームの軽量化と高剛性化に貢献している BMCのバイクは、たとえロゴがなくても、極論すればシルエットだけでも、それと分かるほどの強烈な個性を持っている。

たとえばTTバイクを除く多くのモデルに採用されている、iSC(インテグレーテッド・スケルトン・コンセプト)という独特のシートチューブ上端付近の形状。あるいは、直線的でエッジの効いたフォルム。ハイエンドモデルからエントリーグレードまで、ここまで明確に一貫したコンセプトを貫いているブランドは他にないだろう。

今回はBMCの2012年モデルのロードバイク主要ラインナップを一気に試乗し、そのインプレッションを行った。

インプレライダーはBMCの個性的なバイクの数々とその乗り味をどのように解釈したのか。各バイクの詳細とともにライダーの生の声をお伝えしたい。

BMC 2012 BIKE INDEX

IMPEC

先進テクノロジーを結集した
レース専用の“走る精密機械”


2011年のツール・ド・フランスでBMCレーシングチームの多くの選手が駆ったBMCロードバイクのハイエンドモデルのひとつがIMPECだ。サーモプラスチックとカーボンで成形したシェルでカーボンパイプを挟み込むSNC、スイスの自社工場内にあるスターゲイトという機械で生み出されるLSWという製法を採用したチューブなど、まさに最先端技術の結晶だ。


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SLR01

エヴァンスのマイヨジョーヌ獲得を支えた
もうひとつのハイエンドモデル


2011年ツール・ド・フランスでマイヨジョーヌを獲得したカデル・エヴァンス(BMCレーシングチーム)が駆ったのがSLR01。超軽量で切れ味鋭いフルカーボンフレームで、IMPECと双璧をなすハイエンドモデルだ。同チームにはSLR01とIMPECが供給され、選手たちがコースによって使い分けている。SLR01はTCCテクノロジーによる衝撃吸収性の高さからパリ〜ルーベでメインバイクとして使われたほか、エヴァンスはツールでもこのマシンを選んだ。
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RM01

ハイエンドモデルの流れをくむ
レーシングカーボンフレーム


上位機種のSLR01にも採用されているISCテクノロジーを採用したカーボンフレーム。ハイエンドモデルと遜色ない性能を誇り、メインコンポをアルテグラとすることで、手の届きやすい価格を実現した。


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SL01

ロングライドやエンデューロにも使える
高品質カーボンフレーム


本格レーサー向けのアルテグラDi2仕様からカーボンバイクデビューを目指すライダーにピッタリのティアグラ仕様まで、4種類の完成車をラインナップ。Di2仕様はケーブルストッパーのない専用仕様と、しっかり作り込まれている野が特徴だ。レースはもちろん、ロングライドやエンデューロにも使える守備範囲の広いバイクだ。
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SR01

BMCのテクノロジーと
アルミフレームの融合


軽さと剛性を兼ね備え、ハードな使用にも耐えるアルミフレーム。シートチューブ周りにかかる衝撃を分散するISCなど、上位モデルに採用されているテクノロジーを継承。クラスを超えた上質な乗り味を実現している。105仕様のほか、定価で15万円を切るティアグラ仕様もラインナップ。最も安価にBMCワールドを体感できる。
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TM01

空力性能とライダーの
ポジションを追求したTTバイク


BMCの考える究極のTTバイクは、最高速度を長時間維持できるマシン。その実現にはバイクのエアロダイナミクスだけでなく、最高のパフォーマンスを出すライダーのポジションも重要だというのがBMCの見解。それを形にしたのがTM01だ。2005年に誕生し、TTバイクのスタンダードとなったTT01の進化版の実力やいかに?
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インプレライダー

岩島啓太

なるしまフレンド立川店の販売・メカニック担当スタッフ。なるしまフレンドレーシングチームの一員として、実業団Jプロツアーでプロ選手に伍して走っている。主な成績は2010年ツール・ド・おきなわ市民210km優勝、2011年はジャパンカップオープンレース5位、ツール・ド・おきなわ国際レース25位など。脚質はオールラウンダー。現在の愛車はスコット・アディクトSL、カレラ・エラクル。

→なるしまフレンド

三宅和真

なるしまフレンド立川店の販売スタッフ。もともとロングライド志向だが、最近はヒルクライムを中心にレースにも出場中、2011年はマウンテンサイクリングサイクリングin乗鞍の年代別クラスで走った。「クライマーではないが、上りは嫌いではない」という。現在の愛車はケルビムのクロモリフレームロード。

→なるしまフレンド

編集:シクロワイアード 提供:フタバ商店