2025/01/08(水) - 18:29
12月28日(土)、競輪界最大の頂上決戦、KEIRINグランプリシリーズの取材へとやってきた。3日間にわたり行われる当開催は、初日にヤンググランプリ、翌日にガールズグランプリと続き、最終日がKEIRINグランプリとなる。この回では、競輪場や周辺の様子とともに、まずはヤング&ガールズグランプリの模様をお届けしたい。
ここ静岡競輪場は、1991年以来と言う10ヶ月ほどかけて行われた大規模改修を終え、11月28日からレースを再開。今回のKEIRINグランプリシリーズは、改修後最初のビッグレースとなる。バンク周長は400m、みなし直線56.4mで、カントは30°43'22"。設計上は平均的な造りのバンクであるものの、建物の間から吹き込む風があり、ホーム側が向かい風になる事が多いため、先行よりも風を受けにくい捲りや差しが決まりやすいようだ。その風向きのため、仕掛けどころも遅くなる傾向があり、500mバンクに最も近い400mバンクとも言われる。要は、長い直線の代わりに風が選手の脚を疲労させるわけだ。
静岡競輪場の最寄り駅はJR東静岡駅で、歩いて20分ほど。ただし、競輪場へ向かう無料シャトルバスはJR静岡駅の南口から出ているため、新幹線等、電車利用の来場であれば、静岡駅からバスでアクセスする方が、楽に早く着く。また、競輪場周辺には模型メーカーとして有名なタミヤの本社やサーキットがあり、模型、ラジコン、ミニ四駆好きにはソワソワする立地だ。開催とタイミングが合えば、本社内にあるタミヤ歴史館(要予約)に寄るのもいいだろう。
バスを降り、入場してバンクを眺めると、鮮やかなブルーの地面に「FUJISAN BANK」の文字と富士山のマークが映える。客席側からは所々で本物の富士山を拝めるのだが、1コーナーに面した第7投票所のスタンドからは真正面に富士山を臨むことが出来、まさに絶景だ。
だがその絶景も、選手にとってはちょっと事情が違うようだ。富士山は競走中2センター辺りで大きく外へ膨らんだ時に見えるものらしく、そうなったらすでに勢いを失っているため、負けが確定した状況を意味するのだとか。確かにバンク内に出てみると、一番低い位置からだと、富士山はせり上がったバンクや東スタンドが被さって見えない。「富士山が見えたら負け」と言うのは、選手間での冗談めいた話なのだが、あながち嘘でもなさそうだ。
なお、S級S班については、それを示す特別なカラーリングとなっており、胸から腹部にかけて黒地にゴールドのKEIRINマークとクロスラインが浮き出るデザインとなっている。こちらは2025年1月より着用される。もちろんグランプリの勝者は従来通り、その後1年間「KING of KEIRIN」と胸に入った白ユニフォームと1番車のポジションが与えられる。
向かったのはメインスタンド裏手の西側に位置する「天寅(てんとら)」。静岡競輪場の常設店舗は、ここと南入場門入ってすぐの場所にあり、噂によると川崎競輪場に並んで場内グルメが充実している競輪場だとか。静岡おでんは複数の店舗にあるが、その定番はこの天寅らしく、常に行列が出来ていた。店員さんに「黒はんぺんありますか?」と尋ねると「もちろんですよ」と即答。ついに競輪場で黒はんぺんを食すことに成功した。
醤油出汁が染み込んだそれは、やはり間違いない味わい。大根や卵もしっかり煮込まれて、文句なし。慌ただしい取材の合間に静岡おでんを堪能することが出来、しばしの幸福感に包まれた。
このレースは、開催年、開催前年、開催前々年の計3期内にデビューした若き選手達が個々の力を競い合う。しかし今年は選考条件を満たした9車全てが121期生と言う同期対決となった。2023年の同レース覇者で、先日当サイトにて新城幸也との対談を行った太田海也(岡山)、ナショナルチームで共に切磋琢磨する中野慎詞(岩手)が人気を二分した。
実力伯仲の2強に割って入るのは、9月の岐阜GIII・長良川鵜飼カップの決勝で残り2周から大逃げをかまして一時後続を大きく引き離し、あわやの場面を演じた村田祐樹(富山)。結果3着だったが、1着の松浦悠士(広島)と2着の深谷知広(静岡)を驚かせたその脚には注目が集まった。さらには纐纈洸翔(こうけつ ひろと、愛知)や東矢圭吾(熊本)もレースを重ねて成長を見せており、上位に名前が挙げられた。当日の車番は以下の通り。
霊峰・富士を彼方に臨む「FUJISAN BANK」
ここ静岡競輪場は、1991年以来と言う10ヶ月ほどかけて行われた大規模改修を終え、11月28日からレースを再開。今回のKEIRINグランプリシリーズは、改修後最初のビッグレースとなる。バンク周長は400m、みなし直線56.4mで、カントは30°43'22"。設計上は平均的な造りのバンクであるものの、建物の間から吹き込む風があり、ホーム側が向かい風になる事が多いため、先行よりも風を受けにくい捲りや差しが決まりやすいようだ。その風向きのため、仕掛けどころも遅くなる傾向があり、500mバンクに最も近い400mバンクとも言われる。要は、長い直線の代わりに風が選手の脚を疲労させるわけだ。
静岡競輪場の最寄り駅はJR東静岡駅で、歩いて20分ほど。ただし、競輪場へ向かう無料シャトルバスはJR静岡駅の南口から出ているため、新幹線等、電車利用の来場であれば、静岡駅からバスでアクセスする方が、楽に早く着く。また、競輪場周辺には模型メーカーとして有名なタミヤの本社やサーキットがあり、模型、ラジコン、ミニ四駆好きにはソワソワする立地だ。開催とタイミングが合えば、本社内にあるタミヤ歴史館(要予約)に寄るのもいいだろう。
バスを降り、入場してバンクを眺めると、鮮やかなブルーの地面に「FUJISAN BANK」の文字と富士山のマークが映える。客席側からは所々で本物の富士山を拝めるのだが、1コーナーに面した第7投票所のスタンドからは真正面に富士山を臨むことが出来、まさに絶景だ。
だがその絶景も、選手にとってはちょっと事情が違うようだ。富士山は競走中2センター辺りで大きく外へ膨らんだ時に見えるものらしく、そうなったらすでに勢いを失っているため、負けが確定した状況を意味するのだとか。確かにバンク内に出てみると、一番低い位置からだと、富士山はせり上がったバンクや東スタンドが被さって見えない。「富士山が見えたら負け」と言うのは、選手間での冗談めいた話なのだが、あながち嘘でもなさそうだ。
22年ぶりにリニューアルされた新ユニフォームがレースデビュー
12月11日(水)、男子選手が着用する新ユニフォームが発表され、当開催の1~10Rで先行着用されていた。KEIRINグランプリに出場するS級S班の選手は、新バージョンのパンツを着用。デザインはガールズケイリンのロゴやユニフォームも担当した、東京藝術大学・長濱雅彦教授によるもの。デザインも機能性も、よりスポーティーでスタイリッシュに生まれ変わった。白いボーダーの上に浮き上がるマークは、4コーナーから駆けてくる選手たちの熱いレースを抽象化し、限界の戦いをレッドラインとして表現。その上に「KEIRIN」が浮かび上がるデザインとなっているそうだ。なお、S級S班については、それを示す特別なカラーリングとなっており、胸から腹部にかけて黒地にゴールドのKEIRINマークとクロスラインが浮き出るデザインとなっている。こちらは2025年1月より着用される。もちろんグランプリの勝者は従来通り、その後1年間「KING of KEIRIN」と胸に入った白ユニフォームと1番車のポジションが与えられる。
黒はんぺんを追え! 競輪場グルメ Part.1
年末かつ週末開催とあって、場内には初日から多くの観客が訪れていた。ここでまず食べたいものと言えば、やっぱり静岡おでん。醤油ベースの黒い出汁が特徴の静岡おでんは、松戸のサマーナイトフェスティバルでも頂いている。しかし、私はそこで売り切れていた名物「黒はんぺん」を食したい!あちらは屋台だったが、ここには常設店舗にあると言う。再びチャレンジしてみた。向かったのはメインスタンド裏手の西側に位置する「天寅(てんとら)」。静岡競輪場の常設店舗は、ここと南入場門入ってすぐの場所にあり、噂によると川崎競輪場に並んで場内グルメが充実している競輪場だとか。静岡おでんは複数の店舗にあるが、その定番はこの天寅らしく、常に行列が出来ていた。店員さんに「黒はんぺんありますか?」と尋ねると「もちろんですよ」と即答。ついに競輪場で黒はんぺんを食すことに成功した。
醤油出汁が染み込んだそれは、やはり間違いない味わい。大根や卵もしっかり煮込まれて、文句なし。慌ただしい取材の合間に静岡おでんを堪能することが出来、しばしの幸福感に包まれた。
2強の隙を逃さず突いた纐纈洸翔がV ヤンググランプリ[GII]
さあ、グランプリシリーズのレースレポート、まずは12月28日(土)のヤンググランプリを見ていこう。このレースは、開催年、開催前年、開催前々年の計3期内にデビューした若き選手達が個々の力を競い合う。しかし今年は選考条件を満たした9車全てが121期生と言う同期対決となった。2023年の同レース覇者で、先日当サイトにて新城幸也との対談を行った太田海也(岡山)、ナショナルチームで共に切磋琢磨する中野慎詞(岩手)が人気を二分した。
実力伯仲の2強に割って入るのは、9月の岐阜GIII・長良川鵜飼カップの決勝で残り2周から大逃げをかまして一時後続を大きく引き離し、あわやの場面を演じた村田祐樹(富山)。結果3着だったが、1着の松浦悠士(広島)と2着の深谷知広(静岡)を驚かせたその脚には注目が集まった。さらには纐纈洸翔(こうけつ ひろと、愛知)や東矢圭吾(熊本)もレースを重ねて成長を見せており、上位に名前が挙げられた。当日の車番は以下の通り。
車番 | 選手名 | 期別 | 級班 |
---|---|---|---|
1 | 中野慎詞(岩手) | 121期 | S1 |
2 | 太田海也(岡山) | 121期 | S1 |
3 | 村田祐樹(富山) | 121期 | S2 |
4 | 真鍋智寛(愛媛) | 121期 | S2 |
5 | 後藤大輝(福岡) | 121期 | S1 |
6 | 大川剛(青森) | 121期 | S1 |
7 | 東矢圭吾(熊本) | 121期 | S2 |
8 | 山口多聞(埼玉) | 121期 | S2 |
9 | 纐纈洸翔(愛知) | 121期 | S2 |
スタート直後、最内から飛び出して、Sを取ったのは中野。7番車の東矢が一旦並びかけるも番手を下げて行き、太田が中野の番手を確保。2センター辺りで太田は、北日本・中四国でラインを組む大川を前に、後ろに真鍋を入れて態勢を整える。
九州ラインは黄色の5番車・後藤が東矢の前、「2人でナショナルチームに挑む」と宣言していた中部ラインの村田と纐纈は、7-8番手。単騎の関東・山口多聞が最後方で待機する形を取った。
残り3周回、2センター付近から村田が纐纈を連れ、外へ持ち出して進出。残り2周回へ入るホームストレッチでイエローラインの外から一気に中野のいる先頭へと駆け上がる。先頭員が1コーナー手前で内圏線の内側に避けると、中野が車間を切った状態から再び前2人を追っていく。
しかし、バックストレッチで先に仕掛けたのは、後藤と山口。村田と纐纈をかわして前に出切る。さらに3コーナーから「今日は先行しようと決めていた」と話していた太田が被せ、中野がこれを追走。4コーナーを出る頃には太田が先頭に変わった。ここで村田と纐纈は、一旦後方に位置を下げた。
最終のバックストレッチに入ると太田と中野、2人のオリンピアンが1車身ほど抜け出し、競り合っていく。東矢と大川が食い下がるも、その間に再び外から仕掛けたのが村田と纐纈。2センターで村田が外へ持ち出す中、纐纈は内で機会を伺う形に。
中野と太田の激しい競り合いは最後まで続くかと思われたが、直線走路に入ってすぐの太田のブロックにより、イン側が大きく開いてしまう。その一瞬の隙を逃さず纐纈洸翔が突いた。
纐纈は、外帯線付近のラインを取って直線一気に追い込むと、ゴール手前で2人をかわして先頭でフィニッシュし、ヤンググランプリの優勝を決めた。「外踏んだら間に合わなくて、師匠からもし後方だったら内見て行っとけと言われて、イチかバチかで行った」と、師である鰐渕正利(愛知)のアドバイスを活かしての勝利だった。
2着に入ったのは中野。「ちょっと脚に余裕があったから、外を踏んでしまった」と悔いた東矢圭吾が3着。太田は4着だった。
纐纈は表彰式で「師匠と、いつも支えてくれている方々にありがとうと伝えたい。本当は前中団からで、一番最悪なのは後ろ攻めなんですけど、そうなってしまったのでハードでした。(中野と太田は)1センターくらいからいいスピードだったが、煽りを受けて苦しそうだったので、内を行かせてもらった。師匠からのアドバイスを活かして頑張りました」と話した。「まだGIとかでは自力だと全然歯が立たないので、もうちょっと底上げして、GIでも自力出して戦えるようにしたい。」と今後の抱負を話し、優勝カップや賞金ボードを受け取った。
九州ラインは黄色の5番車・後藤が東矢の前、「2人でナショナルチームに挑む」と宣言していた中部ラインの村田と纐纈は、7-8番手。単騎の関東・山口多聞が最後方で待機する形を取った。
残り3周回、2センター付近から村田が纐纈を連れ、外へ持ち出して進出。残り2周回へ入るホームストレッチでイエローラインの外から一気に中野のいる先頭へと駆け上がる。先頭員が1コーナー手前で内圏線の内側に避けると、中野が車間を切った状態から再び前2人を追っていく。
しかし、バックストレッチで先に仕掛けたのは、後藤と山口。村田と纐纈をかわして前に出切る。さらに3コーナーから「今日は先行しようと決めていた」と話していた太田が被せ、中野がこれを追走。4コーナーを出る頃には太田が先頭に変わった。ここで村田と纐纈は、一旦後方に位置を下げた。
最終のバックストレッチに入ると太田と中野、2人のオリンピアンが1車身ほど抜け出し、競り合っていく。東矢と大川が食い下がるも、その間に再び外から仕掛けたのが村田と纐纈。2センターで村田が外へ持ち出す中、纐纈は内で機会を伺う形に。
中野と太田の激しい競り合いは最後まで続くかと思われたが、直線走路に入ってすぐの太田のブロックにより、イン側が大きく開いてしまう。その一瞬の隙を逃さず纐纈洸翔が突いた。
纐纈は、外帯線付近のラインを取って直線一気に追い込むと、ゴール手前で2人をかわして先頭でフィニッシュし、ヤンググランプリの優勝を決めた。「外踏んだら間に合わなくて、師匠からもし後方だったら内見て行っとけと言われて、イチかバチかで行った」と、師である鰐渕正利(愛知)のアドバイスを活かしての勝利だった。
2着に入ったのは中野。「ちょっと脚に余裕があったから、外を踏んでしまった」と悔いた東矢圭吾が3着。太田は4着だった。
纐纈は表彰式で「師匠と、いつも支えてくれている方々にありがとうと伝えたい。本当は前中団からで、一番最悪なのは後ろ攻めなんですけど、そうなってしまったのでハードでした。(中野と太田は)1センターくらいからいいスピードだったが、煽りを受けて苦しそうだったので、内を行かせてもらった。師匠からのアドバイスを活かして頑張りました」と話した。「まだGIとかでは自力だと全然歯が立たないので、もうちょっと底上げして、GIでも自力出して戦えるようにしたい。」と今後の抱負を話し、優勝カップや賞金ボードを受け取った。
ヤンググランプリ[GII] 結果
着 | 車番 | 選手名 | 級班 | 着差 | 上りタイム |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 9 | 纐纈洸翔(愛知) | S2 | 11.8秒 | |
2着 | 1 | 中野慎詞(岩手) | S1 | 1/2車身 | 12.0秒 |
3着 | 7 | 東矢圭吾(熊本) | S2 | 1/2車身 | 11.8秒 |
4着 | 2 | 太田海也(岡山) | S1 | 1/2車輪 | 12.0秒 |
5着 | 8 | 山口多聞(埼玉) | S2 | 1/2車身 | 11.8秒 |
6着 | 6 | 大川剛(青森) | S1 | 3/4車身 | 12.1秒 |
7着 | 4 | 真鍋智寛(愛媛) | S2 | 1車身1/2 | 12.0秒 |
8着 | 3 | 村田祐樹(富山) | S2 | 1/2車身 | 12.3秒 |
9着 | 5 | 後藤大輝(福岡) | S1 | 4車身 | 12.5秒 |
石井寛子が佐藤を破り7年ぶり女王 ガールズグランプリ[GP]
翌29日の最終レースとなったガールズグランプリ。いわゆる「鉄板」の一番人気に推されたのは、ケイリン世界王者・佐藤水菜(神奈川)。昨年の当グランプリを制した佐藤は今年、パリ五輪と世界選手権を目指し、ナショナルチームでの活動が中心であった。そのため11月時点で獲得賞金額がグランプリ出場圏に届いておらず、その月のGI・競輪祭女子王座戦で優勝することで当レースの出場権を掴み、3番車に収まった。これに対抗するのは1年間、国内で覇を競い合ってきたガールズのトップレーサー達。地元久留米のオールガールズクラシックを制した児玉碧衣(福岡)、パールカップ覇者・石井貴子(千葉)、グランプリ前の年間獲得賞金額トップの坂口楓華、今年のGIで3着2回のベテラン尾崎睦、最後のガールズケイリンフェスティバルでビッグレース初戴冠の尾方真生、2017年のガールズGP女王・石井寛子がスタートラインに肩を並べた。
車番 | 選手名 | 期別 | 級班 |
---|---|---|---|
1 | 児玉碧衣(福岡) | 108期 | L1 |
2 | 石井貴子(千葉) | 106期 | L1 |
3 | 佐藤水菜(神奈川) | 114期 | L1 |
4 | 坂口楓華(愛知) | 112期 | L1 |
5 | 尾崎睦(神奈川) | 108期 | L1 |
6 | 尾方真生(福岡) | 118期 | L1 |
7 | 石井寛子(東京) | 104期 | L1 |
号砲響き、選手達が発走機から放たれると、横を伺いつつ、尾崎が前へ。しかし、コーナーを周るうち、佐藤がSを取り、尾崎はその番手へ着けた。3番手には尾方、同県の児玉が4番手、児玉のマークに入った石井貴子が5番手につけた。
その中で坂口が中団に探りを入れるも誰も譲らず、2周回目途中で6番手に位置を下げた。「グランプリでは前に行って失敗しているレースが多かったので、今日は(後ろ攻めで)我慢と言う戦法を取った」石井寛子が最後尾。バックストレッチでようやく並びが決まった。
態勢そのままで、残り2周となる赤板のバックストレッチで先頭員が離れると、ジャンが鳴る中、4コーナー途中から坂口が一気呵成に飛び出していく。それに石井寛子が乗って追走。ホームストレッチで2人にかわされた佐藤がこれを見ながら踏み上げて石井寛子の後ろに入る。さらに外から児玉がバック捲りで迫るも、3コーナーで外に持ち出した佐藤に弾かれるような格好で、児玉が勢いを失う。
しかし、佐藤にもいつもの勢いが見られず、なかなか車が出ない。前を行く2人を捉えきれないまま、4コーナー出口を迎える。ここから逃げる坂口を最初に捲ったのは石井寛子。佐藤もゴール直前、ようやく坂口をかわすも石井には1車輪及ばず2着。石井寛子が佐藤の連勝を止め、7年ぶり2度目となる女王の座に返り咲いた。3着は佐藤マークの尾崎が入った。
インタビューで石井寛子は「坂口さんは、ダッシュも持久力もあるので、きっと動くだろうと思っていた。最終バック(ストレッチ)で2番手は、どういう事だろう?と考えながら走っていたんですけど、一番いい位置だなとも思い、いつも通り焦らず冷静にと言い聞かせて踏みました。」とレース中の判断と心境を話した。
優勝の実感は「楽しんでいたので、夢の終わりのような感じで、緊張もそれほどなく、終わってから『あ、グランプリだったー』と言うイメージで、おめでとうと言われてちょっとずつ実感が湧いてきた」と語り、今後に向けては?の問いには「80歳までグランプリに出続けたいと思います。これまで60歳だったんですけど、変わりました。来年(2025年)からも(周りへの)感謝を込めて頑張りたいと思います」と笑いを交えつつ締めくくった。石井寛子はこの優勝で坂口楓華の年間獲得賞金額を抜き、2024年賞金女王にもなった。
その中で坂口が中団に探りを入れるも誰も譲らず、2周回目途中で6番手に位置を下げた。「グランプリでは前に行って失敗しているレースが多かったので、今日は(後ろ攻めで)我慢と言う戦法を取った」石井寛子が最後尾。バックストレッチでようやく並びが決まった。
態勢そのままで、残り2周となる赤板のバックストレッチで先頭員が離れると、ジャンが鳴る中、4コーナー途中から坂口が一気呵成に飛び出していく。それに石井寛子が乗って追走。ホームストレッチで2人にかわされた佐藤がこれを見ながら踏み上げて石井寛子の後ろに入る。さらに外から児玉がバック捲りで迫るも、3コーナーで外に持ち出した佐藤に弾かれるような格好で、児玉が勢いを失う。
しかし、佐藤にもいつもの勢いが見られず、なかなか車が出ない。前を行く2人を捉えきれないまま、4コーナー出口を迎える。ここから逃げる坂口を最初に捲ったのは石井寛子。佐藤もゴール直前、ようやく坂口をかわすも石井には1車輪及ばず2着。石井寛子が佐藤の連勝を止め、7年ぶり2度目となる女王の座に返り咲いた。3着は佐藤マークの尾崎が入った。
インタビューで石井寛子は「坂口さんは、ダッシュも持久力もあるので、きっと動くだろうと思っていた。最終バック(ストレッチ)で2番手は、どういう事だろう?と考えながら走っていたんですけど、一番いい位置だなとも思い、いつも通り焦らず冷静にと言い聞かせて踏みました。」とレース中の判断と心境を話した。
優勝の実感は「楽しんでいたので、夢の終わりのような感じで、緊張もそれほどなく、終わってから『あ、グランプリだったー』と言うイメージで、おめでとうと言われてちょっとずつ実感が湧いてきた」と語り、今後に向けては?の問いには「80歳までグランプリに出続けたいと思います。これまで60歳だったんですけど、変わりました。来年(2025年)からも(周りへの)感謝を込めて頑張りたいと思います」と笑いを交えつつ締めくくった。石井寛子はこの優勝で坂口楓華の年間獲得賞金額を抜き、2024年賞金女王にもなった。
ガールズグランプリ[GP] 結果
着 | 車番 | 選手名 | 級班 | 着差 | 上りタイム |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 7 | 石井寛子(東京) | L1 | 12.0秒 | |
2着 | 3 | 佐藤水菜(神奈川) | L1 | 1車輪 | 11.9秒 |
3着 | 5 | 尾崎睦(神奈川) | L1 | 1/2車身 | 11.8秒 |
4着 | 4 | 坂口楓華(愛知) | L1 | 1/4車輪 | 12.2秒 |
5着 | 1 | 児玉碧衣(福岡) | L1 | 1/2車身 | 12.0秒 |
6着 | 2 | 石井貴子(千葉) | L1 | 1/4車輪 | 11.7秒 |
7着 | 6 | 尾方真生(福岡) | L1 | 3/4車身 | 11.9秒 |
JKA協賛プレゼントキャンペーン第6弾
KEIRINグランプリシリーズ 選手サイン入りクオカード
第6回目となる公益財団法人 JKA協賛によるプレゼントキャンペーン。応募フォームにあるアンケートにお答えいただいた方の中から「KEIRINグランプリ」オリジナルデザインのクオカード1枚(500円分)を抽選で6名様にプレゼントします。今回のクオカードももちろん選手直筆サイン入り。ヤンググランプリ優勝の纐纈洸翔選手、ガールズグランプリ優勝の石井寛子選手、KEIRINグランプリ優勝の古性優作選手、それぞれを2枚ずつご用意しました。この下のボタンをクリックし、ぜひフォームからご応募ください。
※どの選手のサイン入りクオカードにするかはお選びいただけません。
※ご応募は、お一人様1回限りとさせていただきます。複数回ご応募された場合は、抽選対象から除外となりますので、ご注意ください。
※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
※当サイトにおける個人情報の取り扱いについて、ご応募される前に下記のリンク先にある文章をお読みください。応募と同時に当方針に同意したものとみなされます。
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次回はいよいよ最後の決戦「KEIRINグランプリ」をお届け。シクロワイアード編集部からもイソベが追加参戦。2024年を締めくくった大一番を、二人三脚でレポートしたい。
提供:公益財団法人 JKA text&photo: Yuichiro Hosoda