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12月28日(土)、競輪界最大の頂上決戦、KEIRINグランプリシリーズの取材へとやってきた。3日間にわたり行われる当開催は、初日にヤンググランプリ、翌日にガールズグランプリと続き、最終日がKEIRINグランプリとなる。この回では、競輪場や周辺の様子とともに、まずはヤング&ガールズグランプリの模様をお届けしたい。

霊峰・富士を彼方に臨む「FUJISAN BANK」

静岡競輪場の正面入場口 photo: Yuichiro Hosoda

ここ静岡競輪場は、1991年以来と言う10ヶ月ほどかけて行われた大規模改修を終え、11月28日からレースを再開。今回のKEIRINグランプリシリーズは、改修後最初のビッグレースとなる。バンク周長は400m、みなし直線56.4mで、カントは30°43'22"。設計上は平均的な造りのバンクであるものの、建物の間から吹き込む風があり、ホーム側が向かい風になる事が多いため、先行よりも風を受けにくい捲りや差しが決まりやすいようだ。その風向きのため、仕掛けどころも遅くなる傾向があり、500mバンクに最も近い400mバンクとも言われる。要は、長い直線の代わりに風が選手の脚を疲労させるわけだ。

静岡競輪場の最寄り駅はJR東静岡駅で、歩いて20分ほど。ただし、競輪場へ向かう無料シャトルバスはJR静岡駅の南口から出ているため、新幹線等、電車利用の来場であれば、静岡駅からバスでアクセスする方が、楽に早く着く。また、競輪場周辺には模型メーカーとして有名なタミヤの本社やサーキットがあり、模型、ラジコン、ミニ四駆好きにはソワソワする立地だ。開催とタイミングが合えば、本社内にあるタミヤ歴史館(要予約)に寄るのもいいだろう。

JR静岡駅にはKEIRINグランプリの横断幕やタペストリーなどが下がっていた photo: Yuichiro Hosoda
無料シャトルバス「静岡競輪場ファンバス」はJR静岡駅南口から。競輪場正面入場口前につけてくれる。 photo: Yuichiro Hosoda


2コーナーの向こうに見えるタミヤ本社 photo: Yuichiro Hosoda
時に強い風が吹き抜ける静岡競輪場 photo: Yuichiro Hosoda


改修後のバンクは走りやすいと選手にも評判だ photo: Yuichiro Hosoda

バスを降り、入場してバンクを眺めると、鮮やかなブルーの地面に「FUJISAN BANK」の文字と富士山のマークが映える。客席側からは所々で本物の富士山を拝めるのだが、1コーナーに面した第7投票所のスタンドからは真正面に富士山を臨むことが出来、まさに絶景だ。

だがその絶景も、選手にとってはちょっと事情が違うようだ。富士山は競走中2センター辺りで大きく外へ膨らんだ時に見えるものらしく、そうなったらすでに勢いを失っているため、負けが確定した状況を意味するのだとか。確かにバンク内に出てみると、一番低い位置からだと、富士山はせり上がったバンクや東スタンドが被さって見えない。「富士山が見えたら負け」と言うのは、選手間での冗談めいた話なのだが、あながち嘘でもなさそうだ。

富士山バンクの名に違わぬ絶景を拝める静岡競輪場 photo: Yuichiro Hosoda

鮮やかなブルーの地面に「FUJISAN BANK」の文字とマーク photo: Yuichiro Hosoda
東スタンドからの眺め photo: Yuichiro Hosoda


22年ぶりにリニューアルされた新ユニフォームがレースデビュー

12月11日(水)、男子選手が着用する新ユニフォームが発表され、当開催の1~10Rで先行着用されていた。KEIRINグランプリに出場するS級S班の選手は、新バージョンのパンツを着用。デザインはガールズケイリンのロゴやユニフォームも担当した、東京藝術大学・長濱雅彦教授によるもの。デザインも機能性も、よりスポーティーでスタイリッシュに生まれ変わった。白いボーダーの上に浮き上がるマークは、4コーナーから駆けてくる選手たちの熱いレースを抽象化し、限界の戦いをレッドラインとして表現。その上に「KEIRIN」が浮かび上がるデザインとなっているそうだ。

デジタルフォトブースに飾られていた男子選手用新ユニフォーム。左はS級S班のみが着られる特別ユニ photo: Yuichiro Hosoda
新ユニフォームを着用して走るS級選手達 photo: Yuichiro Hosoda


鮮やかさが増し、バンク上での視認性も高まった新ユニフォーム photo: Yuichiro Hosoda

なお、S級S班については、それを示す特別なカラーリングとなっており、胸から腹部にかけて黒地にゴールドのKEIRINマークとクロスラインが浮き出るデザインとなっている。こちらは2025年1月より着用される。もちろんグランプリの勝者は従来通り、その後1年間「KING of KEIRIN」と胸に入った白ユニフォームと1番車のポジションが与えられる。

黒はんぺんを追え! 競輪場グルメ Part.1

年末かつ週末開催とあって、場内には初日から多くの観客が訪れていた。ここでまず食べたいものと言えば、やっぱり静岡おでん。醤油ベースの黒い出汁が特徴の静岡おでんは、松戸のサマーナイトフェスティバルでも頂いている。しかし、私はそこで売り切れていた名物「黒はんぺん」を食したい!あちらは屋台だったが、ここには常設店舗にあると言う。再びチャレンジしてみた。

競輪場常設の食事処が並ぶ西側売店 photo: Yuichiro Hosoda
静岡おでん目当てに人が常に並ぶ「天寅」。大小のメニューで埋め尽くされた店構えが良い! photo: Yuichiro Hosoda


向かったのはメインスタンド裏手の西側に位置する「天寅(てんとら)」。静岡競輪場の常設店舗は、ここと南入場門入ってすぐの場所にあり、噂によると川崎競輪場に並んで場内グルメが充実している競輪場だとか。静岡おでんは複数の店舗にあるが、その定番はこの天寅らしく、常に行列が出来ていた。店員さんに「黒はんぺんありますか?」と尋ねると「もちろんですよ」と即答。ついに競輪場で黒はんぺんを食すことに成功した。

醤油出汁が染み込んだそれは、やはり間違いない味わい。大根や卵もしっかり煮込まれて、文句なし。慌ただしい取材の合間に静岡おでんを堪能することが出来、しばしの幸福感に包まれた。

ねんがんの 黒はんぺんをてにいれたぞ! photo: Yuichiro Hosoda
西側売店もう1つの店舗「浜松屋」。取材中、こちらでもおにぎりを購入して腹ごしらえしていた photo: Yuichiro Hosoda


2強の隙を逃さず突いた纐纈洸翔がV ヤンググランプリ[GII]

さあ、グランプリシリーズのレースレポート、まずは12月28日(土)のヤンググランプリを見ていこう。

このレースは、開催年、開催前年、開催前々年の計3期内にデビューした若き選手達が個々の力を競い合う。しかし今年は選考条件を満たした9車全てが121期生と言う同期対決となった。2023年の同レース覇者で、先日当サイトにて新城幸也との対談を行った太田海也(岡山)、ナショナルチームで共に切磋琢磨する中野慎詞(岩手)が人気を二分した。

実力伯仲の2強に割って入るのは、9月の岐阜GIII・長良川鵜飼カップの決勝で残り2周から大逃げをかまして一時後続を大きく引き離し、あわやの場面を演じた村田祐樹(富山)。結果3着だったが、1着の松浦悠士(広島)と2着の深谷知広(静岡)を驚かせたその脚には注目が集まった。さらには纐纈洸翔(こうけつ ひろと、愛知)や東矢圭吾(熊本)もレースを重ねて成長を見せており、上位に名前が挙げられた。当日の車番は以下の通り。

選手紹介に登場し、個々にインタビューを受けるヤンググランプリ出場選手達 photo: Yuichiro Hosoda

1番車は、パリ五輪ケイリン4位の中野慎詞(岩手) photo: Yuichiro Hosoda
2番車となった世界選手権スプリント銅メダルの太田海也(岡山) photo: Yuichiro Hosoda


9月の岐阜記念で大駆けを見せた村田祐樹(富山)が3番車 photo: Yuichiro Hosoda
FI戦では決勝の常連になるなど着実に力をつけている9番車・纐纈洸翔(愛知) photo: Yuichiro Hosoda

車番 選手名 期別 級班
1 中野慎詞(岩手) 121期 S1
2 太田海也(岡山) 121期 S1
3 村田祐樹(富山) 121期 S2
4 真鍋智寛(愛媛) 121期 S2
5 後藤大輝(福岡) 121期 S1
6 大川剛(青森) 121期 S1
7 東矢圭吾(熊本) 121期 S2
8 山口多聞(埼玉) 121期 S2
9 纐纈洸翔(愛知) 121期 S2
スタート直後、最内から飛び出して、Sを取ったのは中野。7番車の東矢が一旦並びかけるも番手を下げて行き、太田が中野の番手を確保。2センター辺りで太田は、北日本・中四国でラインを組む大川を前に、後ろに真鍋を入れて態勢を整える。

九州ラインは黄色の5番車・後藤が東矢の前、「2人でナショナルチームに挑む」と宣言していた中部ラインの村田と纐纈は、7-8番手。単騎の関東・山口多聞が最後方で待機する形を取った。

大外9番車に纐纈洸翔(愛知)が収まる photo: Yuichiro Hosoda
2人のオリンピアンが内の1番、2番 photo: Yuichiro Hosoda


スタートと同時に東矢圭吾(熊本)と中野慎詞(岩手)が見合いながら前へ出て行く photo: Yuichiro Hosoda

1周目で並びが決まり、この態勢で周回を重ねていく photo: Yuichiro Hosoda
残り3周の2センター付近まで動きは見られず、このあと村田祐樹(富山)と纐纈洸翔(愛知)が前へ上がっていく photo: Yuichiro Hosoda


残り3周回、2センター付近から村田が纐纈を連れ、外へ持ち出して進出。残り2周回へ入るホームストレッチでイエローラインの外から一気に中野のいる先頭へと駆け上がる。先頭員が1コーナー手前で内圏線の内側に避けると、中野が車間を切った状態から再び前2人を追っていく。

しかし、バックストレッチで先に仕掛けたのは、後藤と山口。村田と纐纈をかわして前に出切る。さらに3コーナーから「今日は先行しようと決めていた」と話していた太田が被せ、中野がこれを追走。4コーナーを出る頃には太田が先頭に変わった。ここで村田と纐纈は、一旦後方に位置を下げた。

纐纈洸翔(愛知)を引き連れた村田祐樹(富山)が、先頭を行く中野慎詞(岩手)を捲ってくる photo: Yuichiro Hosoda

ジャンが鳴り響く中、太田海也(岡山)が先頭の後藤大輝(福岡)を捲りにかかる photo: Yuichiro Hosoda
前に出切った太田海也(岡山)を中野慎詞(岩手)が追走して最終周回へ photo: Yuichiro Hosoda


最終のバックストレッチに入ると太田と中野、2人のオリンピアンが1車身ほど抜け出し、競り合っていく。東矢と大川が食い下がるも、その間に再び外から仕掛けたのが村田と纐纈。2センターで村田が外へ持ち出す中、纐纈は内で機会を伺う形に。

中野と太田の激しい競り合いは最後まで続くかと思われたが、直線走路に入ってすぐの太田のブロックにより、イン側が大きく開いてしまう。その一瞬の隙を逃さず纐纈洸翔が突いた。

纐纈は、外帯線付近のラインを取って直線一気に追い込むと、ゴール手前で2人をかわして先頭でフィニッシュし、ヤンググランプリの優勝を決めた。「外踏んだら間に合わなくて、師匠からもし後方だったら内見て行っとけと言われて、イチかバチかで行った」と、師である鰐渕正利(愛知)のアドバイスを活かしての勝利だった。

2着に入ったのは中野。「ちょっと脚に余裕があったから、外を踏んでしまった」と悔いた東矢圭吾が3着。太田は4着だった。

バックストレッチで競り合う太田海也(岡山)と中野慎詞(岩手) photo: Yuichiro Hosoda

外に膨らんだ中野慎詞(岩手)と太田海也(岡山)の間隙を突いて内から追い込んだ纐纈洸翔(愛知)がヤンググランプリの勝利を掴んだ photo: Yuichiro Hosoda

纐纈洸翔(愛知)が、拳を突き上げ観客の祝福に応える photo: Yuichiro Hosoda

纐纈は表彰式で「師匠と、いつも支えてくれている方々にありがとうと伝えたい。本当は前中団からで、一番最悪なのは後ろ攻めなんですけど、そうなってしまったのでハードでした。(中野と太田は)1センターくらいからいいスピードだったが、煽りを受けて苦しそうだったので、内を行かせてもらった。師匠からのアドバイスを活かして頑張りました」と話した。「まだGIとかでは自力だと全然歯が立たないので、もうちょっと底上げして、GIでも自力出して戦えるようにしたい。」と今後の抱負を話し、優勝カップや賞金ボードを受け取った。

スタンドにヘルメットを投げ入れる纐纈洸翔(愛知) photo: Yuichiro Hosoda

優勝カップを手にしてガッツポーズを見せる纐纈洸翔(愛知) photo: Yuichiro Hosoda
纐纈洸翔(愛知)がステージ前の全方位にシャンパンを振りまく photo: Yuichiro Hosoda

ヤンググランプリ[GII] 結果
車番 選手名 級班 着差 上りタイム
1着 9 纐纈洸翔(愛知) S2 11.8秒
2着 1 中野慎詞(岩手) S1 1/2車身 12.0秒
3着 7 東矢圭吾(熊本) S2 1/2車身 11.8秒
4着 2 太田海也(岡山) S1 1/2車輪 12.0秒
5着 8 山口多聞(埼玉) S2 1/2車身 11.8秒
6着 6 大川剛(青森) S1 3/4車身 12.1秒
7着 4 真鍋智寛(愛媛) S2 1車身1/2 12.0秒
8着 3 村田祐樹(富山) S2 1/2車身 12.3秒
9着 5 後藤大輝(福岡) S1 4車身 12.5秒

石井寛子が佐藤を破り7年ぶり女王 ガールズグランプリ[GP]

翌29日の最終レースとなったガールズグランプリ。いわゆる「鉄板」の一番人気に推されたのは、ケイリン世界王者・佐藤水菜(神奈川)。昨年の当グランプリを制した佐藤は今年、パリ五輪と世界選手権を目指し、ナショナルチームでの活動が中心であった。そのため11月時点で獲得賞金額がグランプリ出場圏に届いておらず、その月のGI・競輪祭女子王座戦で優勝することで当レースの出場権を掴み、3番車に収まった。

これに対抗するのは1年間、国内で覇を競い合ってきたガールズのトップレーサー達。地元久留米のオールガールズクラシックを制した児玉碧衣(福岡)、パールカップ覇者・石井貴子(千葉)、グランプリ前の年間獲得賞金額トップの坂口楓華、今年のGIで3着2回のベテラン尾崎睦、最後のガールズケイリンフェスティバルでビッグレース初戴冠の尾方真生、2017年のガールズGP女王・石井寛子がスタートラインに肩を並べた。

地元・久留米のオールガールズクラシックを勝ってグランプリ出場を決めた1番車・児玉碧衣(福岡) photo: Yuichiro Hosoda
パールカップで涙の復活Vを遂げた、2番車の石井貴子(千葉) photo: Yuichiro Hosoda


競輪祭女子王座戦でガールズグランプリ出場を決めた、ケイリン世界女王の佐藤水菜(神奈川)は3番車に photo: Yuichiro Hosoda
選考用賞金額トップでガールズグランプリ出場となった4番車・坂口楓華(愛知)。3月取手のガールズケイリンフェスティバルも制している photo: Yuichiro Hosoda


ビーチバレーで活躍後、競輪選手に転身し、トップレースの常連となっている5番車・尾崎睦(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda
最後のガールズケイリンフェスティバルを制した6番車・尾方真生(福岡) photo: Yuichiro Hosoda


ガールズケイリンコレクションやフェスティバルを計8度勝ち、ガールズグランプリ2017の勝者でもある石井寛子(東京)が7番車 photo: Yuichiro Hosoda
選手紹介でインタビューを受けるガールズグランプリ出場選手達 photo: Yuichiro Hosoda

車番 選手名 期別 級班
1 児玉碧衣(福岡) 108期 L1
2 石井貴子(千葉) 106期 L1
3 佐藤水菜(神奈川) 114期 L1
4 坂口楓華(愛知) 112期 L1
5 尾崎睦(神奈川) 108期 L1
6 尾方真生(福岡) 118期 L1
7 石井寛子(東京) 104期 L1
号砲響き、選手達が発走機から放たれると、横を伺いつつ、尾崎が前へ。しかし、コーナーを周るうち、佐藤がSを取り、尾崎はその番手へ着けた。3番手には尾方、同県の児玉が4番手、児玉のマークに入った石井貴子が5番手につけた。

その中で坂口が中団に探りを入れるも誰も譲らず、2周回目途中で6番手に位置を下げた。「グランプリでは前に行って失敗しているレースが多かったので、今日は(後ろ攻めで)我慢と言う戦法を取った」石井寛子が最後尾。バックストレッチでようやく並びが決まった。

スモークに包まれて1番車の児玉碧衣(福岡)が登場 photo: Yuichiro Hosoda
ガールズグランプリの特別ユニフォームを着た選手達が発走機に並ぶ photo: Yuichiro Hosoda


16時30分、号砲が鳴り、ガールズグランプリがスタート photo: Yuichiro Hosoda
尾崎睦(神奈川)が先頭を切って前を取りに行く photo: Yuichiro Hosoda


2周目途中で並びが決まり、一列棒状で選手達がホームを駆ける photo: Yuichiro Hosoda

態勢そのままで、残り2周となる赤板のバックストレッチで先頭員が離れると、ジャンが鳴る中、4コーナー途中から坂口が一気呵成に飛び出していく。それに石井寛子が乗って追走。ホームストレッチで2人にかわされた佐藤がこれを見ながら踏み上げて石井寛子の後ろに入る。さらに外から児玉がバック捲りで迫るも、3コーナーで外に持ち出した佐藤に弾かれるような格好で、児玉が勢いを失う。

しかし、佐藤にもいつもの勢いが見られず、なかなか車が出ない。前を行く2人を捉えきれないまま、4コーナー出口を迎える。ここから逃げる坂口を最初に捲ったのは石井寛子。佐藤もゴール直前、ようやく坂口をかわすも石井には1車輪及ばず2着。石井寛子が佐藤の連勝を止め、7年ぶり2度目となる女王の座に返り咲いた。3着は佐藤マークの尾崎が入った。

4コーナーから仕掛けた坂口楓華(愛知)が佐藤水菜(神奈川)の横に迫る photo: Yuichiro Hosoda
坂口楓華(愛知)の後に着いた石井寛子(東京)も、佐藤水菜(神奈川)を捲っていく photo: Yuichiro Hosoda


バックで外から児玉碧衣(福岡)が上がってくる photo: Yuichiro Hosoda

4コーナーへ差し掛かるも佐藤水菜(神奈川)は前の2人を捉えられない photo: Yuichiro Hosoda
直線でようやく追い上げた佐藤水菜(神奈川)は届かず、坂口楓華(愛知)を先に捲った石井寛子(東京)がガールズグランプリを制覇した photo: Yuichiro Hosoda


優勝の喜びを噛みしめながらゴール後の周回を行う石井寛子(東京) photo: Yuichiro Hosoda

インタビューで石井寛子は「坂口さんは、ダッシュも持久力もあるので、きっと動くだろうと思っていた。最終バック(ストレッチ)で2番手は、どういう事だろう?と考えながら走っていたんですけど、一番いい位置だなとも思い、いつも通り焦らず冷静にと言い聞かせて踏みました。」とレース中の判断と心境を話した。

優勝の実感は「楽しんでいたので、夢の終わりのような感じで、緊張もそれほどなく、終わってから『あ、グランプリだったー』と言うイメージで、おめでとうと言われてちょっとずつ実感が湧いてきた」と語り、今後に向けては?の問いには「80歳までグランプリに出続けたいと思います。これまで60歳だったんですけど、変わりました。来年(2025年)からも(周りへの)感謝を込めて頑張りたいと思います」と笑いを交えつつ締めくくった。石井寛子はこの優勝で坂口楓華の年間獲得賞金額を抜き、2024年賞金女王にもなった。

「2017年に優勝した時よりも何倍も何倍も嬉しい」と話す石井寛子(東京) photo: Yuichiro Hosoda
マントをかけてもらう石井寛子(東京) photo: Yuichiro Hosoda


ティアラとマントを纏い、喜びの表情を見せる石井寛子(東京) photo: Yuichiro Hosoda

副賞のレクサスをバックに、石井寛子(東京)がフォトセッションを行う photo: Yuichiro Hosoda
石井寛子(東京)が勝利のシャンパンファイト photo: Yuichiro Hosoda

ガールズグランプリ[GP] 結果
車番 選手名 級班 着差 上りタイム
1着 7 石井寛子(東京) L1 12.0秒
2着 3 佐藤水菜(神奈川) L1 1車輪 11.9秒
3着 5 尾崎睦(神奈川) L1 1/2車身 11.8秒
4着 4 坂口楓華(愛知) L1 1/4車輪 12.2秒
5着 1 児玉碧衣(福岡) L1 1/2車身 12.0秒
6着 2 石井貴子(千葉) L1 1/4車輪 11.7秒
7着 6 尾方真生(福岡) L1 3/4車身 11.9秒

JKA協賛プレゼントキャンペーン第6弾
KEIRINグランプリシリーズ 選手サイン入りクオカード

第6回目となる公益財団法人 JKA協賛によるプレゼントキャンペーン。応募フォームにあるアンケートにお答えいただいた方の中から「KEIRINグランプリ」オリジナルデザインのクオカード1枚(500円分)を抽選で6名様にプレゼントします。

今回のクオカードももちろん選手直筆サイン入り。ヤンググランプリ優勝の纐纈洸翔選手、ガールズグランプリ優勝の石井寛子選手、KEIRINグランプリ優勝の古性優作選手、それぞれを2枚ずつご用意しました。この下のボタンをクリックし、ぜひフォームからご応募ください。

直筆サイン入りクオカード。左から纐纈洸翔選手、古性優作選手、石井寛子選手 photo: Yuichiro Hosoda

応募締切:2025年1月23日(木)

応募フォームはこちら!

どの選手のサイン入りクオカードにするかはお選びいただけません。
ご応募は、お一人様1回限りとさせていただきます。複数回ご応募された場合は、抽選対象から除外となりますので、ご注意ください。
当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
当サイトにおける個人情報の取り扱いについて、ご応募される前に下記のリンク先にある文章をお読みください。応募と同時に当方針に同意したものとみなされます。

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次回はいよいよ最後の決戦「KEIRINグランプリ」をお届け。シクロワイアード編集部からもイソベが追加参戦。2024年を締めくくった大一番を、二人三脚でレポートしたい。

12月28日、事前の撮影に臨んだKEIRINグランプリ出場選手達 photo: Yuichiro Hosoda
提供:公益財団法人 JKA text&photo: Yuichiro Hosoda