西日本最大のE-MTB専用コース"Bosch Uphill Flow Volcano"をオープンした"UP MTB PARK IN KANNABE"。今回は2台のE-MTBを借受け、ロケと称して半日遊びまわったE-BIKE担当の安岡&オフロード大好きな磯部という2人の編集部員の放談をお届け。

UP MTB PARK IN KANNABE 1日遊んでどうだった?

ロケと称して半日遊びまわった2人の編集部員が感じた本音トークをお届けしますロケと称して半日遊びまわった2人の編集部員が感じた本音トークをお届けします photo:Hiroyuki NAKAGAWA
磯部: 結構コンパクトなゲレンデだよね、下りコースが3つとE-MTBコースが1つだっけ。大体どのコースも1kmくらいで、短めだし。

安岡: 確かに、下からパッと見渡すだけでコース全体が把握できるくらいの規模感だから、リフトがあるとはいえ岩岳とか富士見みたいなゲレンデとはちょっと毛色が違うかな。でも、実際走ってみると最初の印象よりも広がりがあって「おっ!楽しいじゃん!」って思った。特にE-MTBコースで、一旦稜線を越えていく時に景色が切り替わるのが印象に残ってるね。

磯部: 確かに下りよりも登りの方が楽しかったかも。下りは短いこともあって走り慣れた人には少し物足りなさを感じるかもしれないね。でも、林間コースはトレイルっぽい雰囲気がありつつ、路面もキレイで楽しかった。北壁は上から見た時の落差があるからドキドキだったけど、いざ覚悟を決めて入ったら結構走りやすいね。

この日は快晴、最高のE-MTB日和であった。この日は快晴、最高のE-MTB日和であった。 photo:Hiroyuki NAKAGAWA
安岡: 北壁はコーナーもかなり掘れてたから結構不安だったけど、走ってみると勝手にタイヤがストンとハマッて、強制的にバイクの向きを変えてくれるからむしろ走りやすかった。上手い人のバイクの動かし方を体験させてくれるような感じで、スキルアップできそうだなと。ただ、一か所先がブラインドになってたドロップオフは大事を取って下りたけど。仕事だし、万が一のことがあったらいけないからね!(笑)

リフトもあるし、短い分何回も反復して走れるからコースも覚えやすくて、スキルアップにはピッタリだと思う。リフトは回数券じゃなくて一日券がオトクだろうね(笑)。下りよりも登りが楽しかったというのは、下りよりも通しで乗っていられる時間が長いというのもあるかも。

磯部: 確かに、時間的に一番ボリュームがあるのが"Bosch Uphill Flow Volcano"だもんね。実際に走ってみてどうだった?

安岡: 結構難易度は高めだけど、そこが面白いコースだったと思う。実際のところ、E-MTBをレンタルしてスポーツバイク初体験!という人にはかなり難しいんじゃない?

磯部: 併設のキャンプ場でキャンプした家族連れとかが、ふと思い立って挑戦するには結構厳しい感じだったよね。ハイキング感覚で、歩く代わりに自転車でお鉢巡りしたい、というような人向けではないのは確かかも。

最初の登りからついつい笑顔になってしまう。そんな魅力的なコースだ。最初の登りからついつい笑顔になってしまう。そんな魅力的なコースだ。 photo:Hiroyuki NAKAGAWA
安岡: なんかネガティブな感想が並んじゃったけど、ある程度スポーツバイクに乗ってる人であればめちゃくちゃ楽しいと思う。結構路面がルーズだったり、逆バンクみたいになってるところもあったりで、ある程度バイクコントロールが出来ないと登り切れないし、アシストユニットの出来の良さも試されるから「E-MTB専用コース」を名乗るのに相応のコースだったんじゃないかな。

磯部: 自分でE-MTBを楽しんでる阿藤さんが設計してるだけのことはあるということだね。

安岡: そうそう、みんな「E-MTBってどういう遊び方をすれば面白いの?」っていう疑問があると思うんだけど、"Bosch Uphill Flow Volcano"はその疑問に答えてくれる。ノーマルバイクだったら絶対無理な登りで、決してラクには走れないんだけど、楽しみながら走れる。

磯部: ホント、ノーマルバイクだったら登ろうなんて思いもよらないようなコースだよ。リフトあるんだからそっちでよくない?ってなるね、確実に。

「E-MTBってどういうものか気になっている人にとっては最高のロケーション」磯部聡(シクロワイアード編集部)「E-MTBってどういうものか気になっている人にとっては最高のロケーション」磯部聡(シクロワイアード編集部) photo:Hiroyuki NAKAGAWA
安岡: 間違いない(笑)。でも、E-MTBだったら自走という選択肢が増えるし、登りすらも楽しめるんだから、時間当たりの楽しさの総量、仮にHpH(Hapiness per Hour)というものがあれば、リフトに乗って下るより、E-MTBで自走で登って下る方が断然高い。もちろん、E-MTBの魅力を最大限に引き出すコースのおかげでもあるけれど。

磯部: これは実際体験してもらいたいよね。特にE-MTBってどういうものか、どう楽しいのかというのが気になっている人にとっては最高のロケーションだと思う。キャンプしながら、BBQの合間にレンタルして遊んでもいいし。

安岡: そうやね、結構周りのロケーションも良い感じの峠がいくつもあって、山を越えるごとに違う景色や雰囲気があるから、ロードバイクユーザーが一泊二日で1日目はロード、2日目はE-MTBをレンタルして、みたいな週末の過ごし方も楽しそう。温泉もあるし、なんなら他のアクティビティもあるから家族で来ても楽しそう。

ボッシュ搭載E-MTBの実力は?

新型Perfomance Line CXの出来について語っていると止まらなくなってしまう二人。自転車バカなんです。新型Perfomance Line CXの出来について語っていると止まらなくなってしまう二人。自転車バカなんです。 photo:Hiroyuki NAKAGAWA
安岡: 新しいPerfomance Line CXを搭載したモデルにちゃんと乗るのは、実は初めてだったんだけど、めちゃくちゃ完成度高くない?このユニット。

磯部: 自分はトレックの海外発表会でRailに乗ってきたから2度目になるかな。改めて乗っても、やっぱり良いよ。

安岡: 最初、ターボモードにして踏み込んだら加速が鋭すぎてビックリした。トルクの太さと入力に対するレスポンスの速さが相まって、猛烈な加速感があるね。初心者でも余裕でフロントアップできそう。ちょっとパワフルすぎて扱いづらさもあったけど。

磯部: 確かにあのスリッピーな激坂を登ろうとすると、ターボモードはちょっと使いづらかった。そういう意味で、eMTBモードが一番使いやすいよね。踏み込んだ力に対して細やかにアシスト量を調整してくれるから、コントロールしやすい。

安岡: eMTBモードは新型Perfomance Line CX最大の魅力だと思う。本当にイメージ通りにアシストしてくれるよね。なんか、脳をハッキングされてるんじゃないかって思うくらい、完璧な制御プログラムだと思う。ターボモードの力強さに驚き、eMTBモードの自然さにもう一回驚くっていう。

磯部: ナチュラルなアシストと言う意味では、スペシャライズドのSLユニットを思い出すけど、今回の登りだとちょっと力不足に感じたかもしれない。eMTBモードでの実用的なアシスト力がSLユニットの一番強い設定のと同等くらいのイメージで、そこからもう一段階保険があるのは嬉しいよね。

「eMTBモードは新型Perfomance Line CX最大の魅力」安岡直輝(シクロワイアード編集部)「eMTBモードは新型Perfomance Line CX最大の魅力」安岡直輝(シクロワイアード編集部) photo:Hiroyuki NAKAGAWA
安岡: 厳密には踏み込んだ力に合わせてパワーを出してくれるから、踏めばターボモードと同等なんだけど、まだ後があると思えるのは良いよね。トルクが太いから、ギアチェンジを忘れたまま止まっちゃっても走り出しやすいのも、初心者にとっては大きなメリットだと思う。今回、トレック Rail 9.7とスコットGENIUS eRIDEの2車種に乗ったけど、どうだった?

磯部: 両方ストローク量もほぼ同じクラスのフルサスバイクだし、MTBに造詣の深いブランドでもあるから基本的な性能はどちらも良かったんだけど、やっぱり車重の違いは大きいなと思った。

安岡: Railが22kgくらい、GENIUS eRIDEが23.3kgだから、1キロちょっとの差ということだけど、フィーリングとしてはかなり違ったよね。やっぱりRailの方がキビキビ走れて、MTBらしさが強い。ただ20万円の価格差は考慮に入れてないけども(笑)

磯部: 1キロしか変わらないんだっけ、それならGENIUSをカスタムして軽くするのも良いかもしれないね。やっぱり軽さは正義。差額の20万円で、タイヤをチューブレスにしたりホイールを軽いのにしたりすれば、GENIUSもいいセン行くんじゃない?

安岡: そうだね、実際登りに関してはRailもGENIUSもあんまり変わらないと感じた。むしろGENIUSの方がサスレイアウトのおかげか多少トラクションが抜けづらかった気もするんだけど、下りの切り返しの軽さとかコントロール性はRailに分があった。

「基本的な性能は2台とも良かったんだけど、車重の違いは大きい」磯部総(シクロワイアード編集部)「基本的な性能は2台とも良かったんだけど、車重の違いは大きい」磯部総(シクロワイアード編集部) photo:Hiroyuki NAKAGAWA
磯部: そうだね。あと、GENIUSの前後サスを一つのレバーでコントロール出来るツインロックシステムはスコットらしくて良いよね。でも、コントロールユニット、ドロッパーレバー、ツインロックレバーと3つもレバーがあるとちょっと混乱する時もあった(笑)

安岡: 自分も何度かドロッパーと間違えて操作しちゃった。そういう意味で、リモートロックアウトじゃないRailはシンプルにまとめてるよね。E-MTBだと登りでサスを絞る必要はあんまり無いと思うし、良い割り切りだと思う。ただ、ボッシュのヘッドユニットはもっとコンパクトなモデルも出てるから、それと合わせればリモートロックアウトも操作しやすくなるかも。

磯部: 阿藤さんの2021モデルのRail9.7には新型のヘッドユニットがついてたけど、あれは良さそうだった。コントローラーもシンプルで小さくなって、一気にスポーツバイクっぽさが増してた。

安岡: Kioxだっけ、あれは良いよね。GPSログも残せるし、パワーも表示できるからサイクルコンピューターも要らなくなるし。ボッシュのヘッドユニットは互換性があるから、既にボッシュ搭載E-BIKEに乗ってる人もアップデートできるのが嬉しいところ。

かんなべにはパンプトラックも用意されているので、初心者はそこで練習してからコースに出るのも一つの手段。かんなべにはパンプトラックも用意されているので、初心者はそこで練習してからコースに出るのも一つの手段。 photo:Hiroyuki NAKAGAWA
磯部: あと、ボッシュはバッテリーの持ちも良いよね。今回は合計で5~6本くらい走ったけど、2目盛りくらいの減りだった。

安岡: 半日遊んでも半分以上電池が残ってるのは嬉しいよね、しかも今回はキツイ登りばかり走ってたから、バッテリー的には相当ハードな環境だったと思うし。

磯部: バッテリー容量に不安があると、せっかくのE-MTBでも「そろそろ帰らないと危ないかな?」と気にしながら走ることになるし、大容量なのは正義だよ。

安岡: 総じて、ボッシュユニットは隙が無いというイメージかな。パワーもあって、バッテリーも大きくて、それを活かすアシストプログラムがあって、更にコントロールユニットも洗練されてきたと。オンロードだともっとコンパクトで軽いユニットにも需要があると思うけど、MTBユースを考えると最新のPerformance Line CXは最適解だと思う。

磯部: 登り、下りのバランスが良いよね。どこも犠牲にしていない。そんなボッシュユニットを積んでるE-MTBの中でもハイエンドなトレックのRail9.7の実力をしっかり体験できるフィールドとして、UP MTB PARK IN KANNABEは貴重なロケーションだよね。それだけでも遊びに行く価値はあるんじゃないかな。

2021モデルは更に便利にパワフルに ボッシュ Perfomance Line CX

ボッシュの新型Perfomance Line CX 隙の無い高性能なアシストユニットだボッシュの新型Perfomance Line CX 隙の無い高性能なアシストユニットだ photo:Hiroyuki NAKAGAWA
前モデルから48%の小型化、25%の軽量化を実現し、ユニット重量2.9kgとなった第3世代Perfomance Line CX。E-MTBをはじめとしたアクティブでスポーティーな走りのために開発されたダイナミックな走りが魅力のハイエンドモデル。

ユニット後部を切り詰めたコンパクトな設計によって、チェーンステー長やスイングアームピボット位置の設計自由度を最大限に確保し、最新のフレームデザインにも対応。複数のセンサーを搭載することで、踏力変化に対し瞬時に反応する鋭い加速を実現した。マルチセンシングを最大限に活用した"eMTBモード"では、ライダーの踏み込みに応じて最適なアシスト量を供給することで卓越したバイクコントロールをも可能とする。

新たなヘッドユニット”Kiox”。GPSデータの記録やパワーの表示も可能とサイコン要らずのスグレモノ。新たなヘッドユニット”Kiox”。GPSデータの記録やパワーの表示も可能とサイコン要らずのスグレモノ。 photo:Hiroyuki NAKAGAWA
Kioxは脱着可能。オフバイク時には取り外すことで、電源が入らなくなる簡易鍵としても機能するKioxは脱着可能。オフバイク時には取り外すことで、電源が入らなくなる簡易鍵としても機能する photo:Hiroyuki NAKAGAWA1世代前のヘッドユニットとなる"Purion" 大型ディスプレイは視認性に優れるというメリットもある1世代前のヘッドユニットとなる"Purion" 大型ディスプレイは視認性に優れるというメリットもある

2021モデルでは最大トルクが75Nmから85Nmへ増し、更なるトルクアップを果たすと同時に、eMTBモードの反応速度と加速性を増す"Extended Boost"チューニングを実施。トレイル上に現れる障害物を乗り越える際に、瞬間的にモーターアシストを高めることでコントロール性を失わず走破性を向上させるセッティングへと進化した。(※今回インプレッションしたのは2020モデル)

バッテリーには最大容量625Whを誇る大容量内装モデルを筆頭に3つの新型が加わった。容量/装着タイプ別に PowerPack300/400/500、PowerTube400/500/625という6種類のラインアップに。外装モデルが”PowerPack”、フレーム内装モデルが"PowerTube"となり、数字が容量(Wh)を示している。最大航続距離は625が208㎞、500が167km、400が133km、300が100km。Rail9.7にはPowerTube 625が、GENIUS eRIDEにはPowerTube 500が搭載されている。

カラー液晶を搭載した新型ヘッドユニット"Kiox"も登場。ユニットのみ取り外し可能となり、取り外した場合は電源が入らなくなるため、簡易的な鍵にもなる。速度やモード、バッテリー残量などの他、ライダーの出力や心拍数(別途センサーが必要)も表示可能。スマートフォンとBluetoothで連携することで専用アプリに走行データを記録・確認することも可能と、サイクルコンピューター要らずの多機能な一台だ。

提供:ボッシュジャパン 制作:シクロワイアード編集部