2020/06/30(火) - 11:36
![山間部へと足を伸ばしてゆったりとグラベルライドを楽しむ](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200522-img3990.jpg)
全方向に守備範囲を広げることに成功したTopstone Carbon Lefty
自宅を出てグラベルを走ってトレールに突入。これまでにない自転車との付き合い方を提案してくれる、可能性の塊のようなTopstone Carbon Lefty。そこにEモデルのTopstone Neo Carbonも加わり、可能性がさらに広がった。すでに距離を乗り込んでいるフォトグラファーの辻啓が、キャノンデール・ジャパンの山本和弘さんとともにその可能性を探っていく。![嬉々としてグラベルの登りを進む山本和弘さんと](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200522-img4022.jpg)
「スムーズの一言。SLATEよりも、そして一般的なグラベルバイクよりも、とにかく守備範囲が広い」。妖艶な輝きを放つフレームと、すっきりしたレフティフォーク、そしてその下を流れゆく砂利道を見ながら頭に浮かんだそのフレーズこそがTopstone Carbon Leftyの第一印象。様々な路面を含む合計700kmほどを乗り込んだ今もその印象は変わっていない。
キャノンデールがTopstone Carbon Lefty発表時に公表したプロモーションビデオを見ると、そこに出てくるのは延々と続くグラベルを嬉々として駆け抜けるサイクリストたち。「舗装化が進んでいる日本にこんな道がない!」とツッコミを入れてしまったものの、灯台下暗しとはよく言ったもので、頭を柔らかくルートを組めば、Topstone Carbon Leftyだからこそ楽しめる道が日本にも沢山あるものです。
![自宅を出て、舗装路と未舗装路を織り交ぜながら山に向かう](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200617-img0081.jpg)
![路面を問わない走破性により、ルート選びに幅が生まれる](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200617-96bead47ad28697cb17c509cf119e35c.jpg)
自宅から自走で舗装路を走り、山や丘、森を縫う未舗装路を走って帰ってくる冒険ライドにおいて、現状Topstone Carbon Leftyほど頼もしい相棒は他にないと言ってもいいほど。「新しい道を開拓したい時に、ロードバイクでもマウンテンバイクでもなく、自走で完結できるTopstone Carbon Leftyに乗っています。初めて走る道はどんな路面なのかわからないけど、Topstoneならグラベルからトレールまでこなせてしまう。まさに探検に最適なバイクです」と語るのは、日々大阪北部の山を駆けずり回っている”カズ”こと山本和弘さん。
一斉を風靡したSLATEと比較すると、フレームがアルミからカーボンに変わり、Leftyフォークが進化し、リアにサスペンションがついて、オンロード性能もオフロード性能も両方向に守備範囲が広がった。WTBのノブ付きVentureをフロントに、センタースリックのBywayをリアに履く絶妙な組み合わせで、あとは路面の割合に合わせて空気圧を調整していけば舗装路も未舗装路もこなせてしまう。
![これまで太めのタイヤを履いたロードバイクで苦戦していた下りが気持ちいい](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200609-img4462.jpg)
![自宅からグラベルやトレールまでの舗装路も快適にこなすことができる](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200605-img4346.jpg)
![幹線道路を外れれば未舗装路は案外すぐに見つかるもの](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200605-img4148.jpg)
![荒れた路面で生きる30mmトラベルの新型Lefty Oliverフォーク](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200605-img4277.jpg)
大阪南部の丘や山をメインに走る自分は、舗装路が6割、グラベルor砂利道が3割、シングルトラックorトレールが1割というライドに出かけることが多いのでデフォルトのタイヤで文句なし。住んでいるロケーションによって最適なタイヤを探す楽しみもあり、山がもうちょっと近かったら前後ブロックでもいいし、舗装路が長かったら前後スリックでもいい。そこはもう、自由。
体重60kgのカズさんはタイヤの空気圧を前後4barに設定する。「オフロードでスピードを出す時にタイヤのヨレを感じなくなるのが4bar。オンロードも軽いし、全部を気持ちよく走ることができる。タイヤの選択でバイクの性格をガラッと変えていけるのが面白いですね」と、グラベルの下りを飛ぶように下っていく。
"トラクション職人"のカズさんとは異なり、体重63kgの自分は前後3.6bar。前作SLATEでは3bar前後で乗ることが多かったが、やはり新型Lefty OliverとKingPinサスペンション、そしてカーボンフレームが振動をいなしてくれるので空気圧を高めに設定できる印象だ。ちなみにKingPinサスペンションは乗り心地が良くなるのはもちろん、荒れた路面でも実にトラクションがかけやすくなる。フロントシングル40Txリア最大50Tというローギアが設定されていることも手伝って、乗車でクリアできる坂の範囲が大幅に広がった。
![舗装路から未舗装路まで守備範囲が極めて広いTopstone Carbon Lefty](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200605-img4295.jpg)
![スピードやパワーという数字から解放された、走ることを楽しむことができるバイク](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200609-img4429.jpg)
MTB畑のカズさんはMTB用ペダルを装着するが、どちらかと言うとロード寄りの自分は踏み味を優先してロード用ペダルに落ち着いている。逆説的ではあるけど、オフロード性能が高いからこそのロード用ペダル。ローギアが設定され、650Bのワイドタイヤを装着したTopstoneは一般的なグラベルバイクと比べてオフロードの走行性能が高く、押し歩きのシチュエーションが少ない。だからロード用ペダルでトレイルに突っ込んでいける。
「どんな道でも走ることができるバイク。タイムやスピードをロードバイクで競うことに疲れ、これからはライディングを楽しみたいという人におすすめしたい」と言うカズさんの言葉通り、自転車に乗ることがとにかく楽しく思えるバイク。そしてその楽しさをさらに多くの人に提供できるのがこれから紹介するE-BIKEだ。
新しい体験をかなえるTopstone Neo Carbon
![Topstone Neo Carbon 3 Lefty](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/kei443410.jpg)
![Topstone Neo Carbon 3 Leftyのタイヤは前後ともにWTBのResolute](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/kei44392.jpg)
![パワーユニットはボッシュのPerformance Line CX](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/kei44402.jpg)
ペダルに足を乗せるだけでバイクが前に進み始める。ひとたび力を込めれば、勾配なんて関係なしに、力強くバイクは突き進む。Topstone Neo Carbon 3 Leftyのサドルの上には別世界が広がっていた。
「ライダーの体力の差をなくしてくれ、さらに前後のサスペンションで技術もカバーしてくれる。これまで一緒に走ることができなかった人と一緒に走ることができるんです。Neoに乗ってアナログバイク(非E-BIKE)のペースに合わせて走っていると、身体が暖まらないのでウェア選びを考え直さないといけないぐらい」とカズさんが笑うように、グラベルバイクとドライブユニットの相性は抜群だ。
![KingPinサスペンションのおかげでパワーがスムーズに路面に伝わる](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200522-img3937.jpg)
ライド全体のスピード域がロードバイクよりも低く、バイクを左右に振り回して重量が気になるようなシチュエーションもMTBより少ない。E-BIKEの特性がグラベル遊びに最もマッチしていると感じる。
![Lefty Oliverサスペンションを搭載したTopstone Neo Carbon 3 Lefty](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/kei44375.jpg)
未舗装の登りで一旦ストップし、前輪荷重で荒く踏み込めば砂塵を巻き上げて後輪は簡単にホイールスピンしてしまう。サドルにしっかり座って踏み込むと、ブロックタイヤがしっかりと路面を捉えながら加速。ここでもKingPinが生きている。
キャノンデールのシティバイクQuick Neoに搭載されているボッシュのアクティブラインが最大トルク50Nmであるのに対して、Topstone Neo Carbonに採用されているのは最大トルク75NmというパフォーマンスラインのCX(連続定格出力250W)。
出力調整は「TURBO」「SPORT」「TOUR」「ECO」の4パターンで、500Wh(36V 13.4Ah)という大容量バッテリーのおかげで最長走行距離は170km。なるほど確かに元プロ選手のティム・ジョンソンはTopstone Neo Carbon 3を駆って100kmオーバーのグラベルライドを楽しんでいる。
![Topstone Neo Carbon 3 Leftyの登場でグラベルライドがより身近に](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/20200522-img3886.jpg)
![Topstone Neo Carbon 4](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/06/22/kei44207.jpg)
Topstone Neo Carbon 4は700Cのホイールにリジットカーボンフォークを搭載しており、こちらはよりオンロードに寄ったセッティング。これは決してヒエラルキーにおける下位モデルではなく、ライダーの走行環境に合わせて選ぶことのできる選択肢の一つだ。
サスペンション有無、カーボンorアルミ、モーター有無などのバリエーションを増やしたことで、Topstoneだけで実に10車種をラインナップ。価格帯も幅広く、乗り手のセッティングや走り方、場所によってどんなバイクにも化けてくれる。
キャノンデールが掲げるスローガン「New riders, new experiences(新しい人々に、新しい体験を)」が詰め込まれたバイクが、この夏、世界中で新しい道を拓いていく。
提供:キャノンデール・ジャパン text&photo:Kei.Tsuji