シマノと言えばコンポーネント。コンポーネントと言えばデュラエース。シマノと聞いてそう思い浮かべる方も少なくないだろう。しかし、2000年の登場以来、爆発的人気を博しているのがロード用ペダル「SPD-SL」と、それに相対するシューズラインナップもまた、忘れてはならない存在だ。今回の特集ではプロロード選手やホビーレーサー目線など、多角的にその魅力と使い勝手を検証していきたい。まずはフラッグシップモデル編から。

より一体的なフィット感を 第2世代になったハイエンドロードシューズS-PHYRE RC9

第2世代に生まれ変わったハイエンドロードシューズS-PHYRE RC9第2世代に生まれ変わったハイエンドロードシューズS-PHYRE RC9 photo:Makoto.AYANO
Jプロツアーで「シマノブルー」のRC9を履く選手たち。その使用率は圧倒的だJプロツアーで「シマノブルー」のRC9を履く選手たち。その使用率は圧倒的だ photo:Satoru KatoRC9を履きツール・ド・フランスでステージ2勝を飾ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)RC9を履きツール・ド・フランスでステージ2勝を飾ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) photo:Makoto.AYANO

日本人にフィットする足型と、パワーを余すことなく伝える剛性、そして細部に至る緻密な作り込みによって、多くのプロ選手やトップアマチュア選手から愛用されているシマノのハイエンドロードシューズ。2016年にデビューしたS-PHYRE RC9によって新時代に突入し、さらに今年、2018年にはマイナーチェンジが行われ、第2世代(品番はSH-RC901)となったことでより一層完成度が高められている。

共同開発を行なったロットNLユンボ(2019年からはユンボ・ビスマ)の声を活かし、生まれ変わったS-PHYRE RC9。その最たる特徴はアッパーのパターンとヒールカップを改良し、更にフィット感を高めたことにある。新型では旧型のつま先部分に用意されていたメッシュ素材を廃し、BOAダイヤルを回した際の締め込みがより一体的になるよう進化した。これによってペダルにパワーを伝えやすくなり、更に長期間使用した際の型崩れが起きづらくなったこともホビーユーザーにとって朗報だ。

大きなアップデートはシューズ先端部分。メッシュ生地を廃し、より一体的なフィット感を求めた大きなアップデートはシューズ先端部分。メッシュ生地を廃し、より一体的なフィット感を求めた photo:Makoto.AYANO【参考画像】こちらは前期型のS-PHYRE RC9。アッパーデザインが大きく違うことに気づくはず【参考画像】こちらは前期型のS-PHYRE RC9。アッパーデザインが大きく違うことに気づくはず photo:MakotoAYANO
アッパーはTEIJIN AVAILマイクロファイバー合成皮革を継続使用アッパーはTEIJIN AVAILマイクロファイバー合成皮革を継続使用 photo:Makoto.AYANOBOA IP1ダイヤルを2つ搭載。ワイヤー位置も工夫することでストレスフリーのホールド性能を得たBOA IP1ダイヤルを2つ搭載。ワイヤー位置も工夫することでストレスフリーのホールド性能を得た photo:Makoto.AYANO

2つのBOA IP1ダイヤルを用い、シューズの内外から大きなパターンで甲全体を包む「サラウンドアッパー」を締め込むフィッティングシステムは前期型と変わらない。ただし上側ダイヤルのワイヤーは、折り返すプラスチックパーツの内部を通す仕組みに変更され、シューズを脱ぎ履きする際にワイヤーを引っ掛ける手間が省かれている。

アッパー素材は先々代のSH-R321から継続採用されているTEIJIN AVAILマイクロファイバー合成皮革だ。しなやかで伸びに強く、今作ではベンチレーションホールを改良したことでシューズ内の熱気や水分がより積極的に排出されるため、暑い夏や湿度の高いコンディションでの快適性が向上しているという。

さらにヒールカップは前期型よりも若干柔らかい素材に変更されたことで疲れを減らし、さらに縫い付けを接着へと変更することで、不快なシームあたりをさらに軽減。これら数々の工夫によって、SH-R321まで続いた熱成型を不要にするほど高いフィット感がより一層推し進められているのだ。

接着式となったヒールカップ。疲れを減らす目的で素材を若干柔らかいものに変更しているという接着式となったヒールカップ。疲れを減らす目的で素材を若干柔らかいものに変更しているという photo:Makoto.AYANOクリート位置は前後に最大22mm動かすことができるクリート位置は前後に最大22mm動かすことができる photo:Makoto.AYANO
S-PHYRE RC9シューズとの組み合わせが、圧倒的なペダリングのダイレクト感を生み出すS-PHYRE RC9シューズとの組み合わせが、圧倒的なペダリングのダイレクト感を生み出す photo:Makoto.AYANO
ペダル軸から足裏までの距離を極限まで近づけることで生まれるダイレクト感の向上は、シマノがレーサー向けシューズ&ペダルに対して追い求めてきたことの一つ。これは前期型とも共通するが、一般的なシューズに使われるラスティングボード(アッパーとソールの間に入る中骨のようなもの)を廃し、アッパーを直接ソールに巻きつけたことで3.2mmものスタックハイト短縮と大幅な軽量化を達成。シューズ重量は片側243gと、フラッグシップモデルに恥じない数値を達成している。

もちろん、足底形状はシマノが誇る「ダイナラスト」。つま先の位置を見直すことで足を引き上げる時に発生する負の力「ブレーキングロス」を5.23%軽減している。ソールの剛性値はシマノシューズラインアップ中最も高い「12」で、合計22mmという幅広いクリート調整範囲も継続。日本人の足型に合わせたワイドタイプもラインアップされるなど、まさに非の打ち所の無いコンペティションシューズに仕上げられている。

シマノ SH-RC901 スペック

シマノ SH-RC901(ブルー)シマノ SH-RC901(ブルー) (c)シマノシマノ SH-RC901(ホワイト)シマノ SH-RC901(ホワイト) (c)シマノシマノ SH-RC901(ブラック)シマノ SH-RC901(ブラック) (c)シマノ

カラーブルー、ブラック、ホワイト
サイズ36〜48(ノーマル、ワイド共)
重量243g(サイズ43)
価格42,000円(税抜)

S-PHYRE RC9と組み合わせて使いたい最高峰ロードペダル PD-R9100

シマノが誇る最高峰ロードペダル、PD-R9100シマノが誇る最高峰ロードペダル、PD-R9100 photo:Makoto.AYANO
ペダルの内部構造を見直すことでより低いスタックハイトを可能としているペダルの内部構造を見直すことでより低いスタックハイトを可能としている (c)シマノS-PHYRE RC9と双璧をなす最高級ロードペダルが、R9100系DURA-ACEシリーズの一翼を担うPD-R9100。2018年モデルでラインアップへと加わったPD-R9100は、ルックスこそ先代PD-9000と大きく変わらないが、より緻密なアップデートが加わることで更にその性能を高めている。

剛性と耐久性を兼ね備えるカーボンコンポジットボディには肉抜きが加わることで、踏み面の面積はそのままに軽量化。クリートと接触するステンレス製プレートも配置を最適化することで全体の軽量化(先代に対して実測で11g軽量化)やプレートの耐摩耗性、耐久性などの強化を図っている。

ULTEGRA以下のモデルとは違い、DURA-ACEモデルのみ独自のスピンドルとベアリング構造を投入し、スタックハイトの小さいボディ設計を採用。ペダル軸から踏面までの距離は14.4mmと、PD-R8000と比較して1.1mmも低いのだ。同じく低スタックを標榜するS-PHYRE RC9との組み合わせが生む、ペダリング時のダイレクト感はまさに随一と言えるだろう。

もちろんビンディングのテンションはユーザーの好みに合わせて調整可能。更にこのDURA-ACEグレードのみ中空仕様のクリートボルトが付属するなど、細部へのこだわりも所有欲を満たしてくれる部分だ。

シマノ PD-R9100 スペック

重量234g(ペア実測重量、ノーマルタイプ)
価格ノーマルタイプ24,520円(税抜)、ロングタイプ(+4mm)24,771円(税抜)

S-PHYRE RC9とPD-R9100を徹底検証 トッププロ&アマチュアに聞く本当の魅力

今回S-PHYRE RC9とPD-R9100ペダルのインプレッションを伺ったのは、宇都宮ブリッツェンの鈴木譲と阿部嵩之両選手、そしてサイクルポイント オーベストの店長である西谷雅史さん。長年シマノシューズとペダルを愛用してきたトッププロ、そしてトップアマチュアレーサーに、今一度本気で語ってもらった。

鈴木譲&阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)


「新型RC9はダイレクト感はもちろん、安定感も増している」(阿部嵩之)

インプレッションを聞いた鈴木譲と阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)。二人とも長くシマノのシューズとペダルを使ってきた選手だインプレッションを聞いた鈴木譲と阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)。二人とも長くシマノのシューズとペダルを使ってきた選手だ photo:Makoto.AYANO
― 今日はよろしくお願いします。お二人ともシマノシューズとペダルを使い続けて長いですよね?

鈴木:僕はシマノレーシング以前からですので、もう10年以上になりますね。SH-215や315世代から使い続けて、今シーズンはRP9。アベタカはRC9を使っていたよね?

阿部:そうです。僕もシマノ歴は長くて、10年以上前の銀色3本ベルクロがトップモデルだった頃から。でもハイエンドは手が届かなくて、その一つ下のシューズを買いました。良い思い出ですね(笑)。

― シマノシューズを長年使ってきた身として、どの部分に進化を感じますか?

鈴木:もともとシマノのシューズは優秀ですが、BOAを採用してから一般ユーザーも増えましたし、性能的にはホールド力と剛性向上によってスプリントの掛かりが良くなりました。ストラップだとどうしても伸びる感じがありましたから。僕の場合、足の左右差が結構あるんです。ベルクロだと調整に限界があって浮いてしまうのですが、BOAならアッパーのしなやかさも相まって、左右均等な締め具合が得られるので、ペダリングにも良い影響がありますね。

「RC9世代となり、ホールド力と剛性向上によってスプリントの掛かりが良くなった」「RC9世代となり、ホールド力と剛性向上によってスプリントの掛かりが良くなった」 photo:Makoto.AYANO「スタックハイトの低さはダイレクト感に加えて安定感にも貢献」「スタックハイトの低さはダイレクト感に加えて安定感にも貢献」 photo:Makoto.AYANO
宇都宮ブリッツェンの選手たちの足元を彩るS-PHYRE RC9宇都宮ブリッツェンの選手たちの足元を彩るS-PHYRE RC9 photo:Makoto.AYANO
阿部:RC9になってからソールのスタックハイトがすごく小さくなって、ダイレクト感が増えたのは一般的に言われますが、加えて安定感が全く違うのも感じますね。それが故に、それに慣れると、今までのソールのシューズを履いてしまうと高下駄を履いているみたいで。

鈴木:個人的には衝撃を緩和するために高いスタックハイトが好みですが、スプリントに関してだけは絶対にスタックハイトが低い方が良い。それからクリートの調整幅の広さは他のブランドには無いポイントだと感じます。

阿部:アダム・ハンセンでも大丈夫でしょうね。多分(笑)。僕は年々クリート位置が深くなっていて、一時はほぼ一番下げていたんですが、今年は少し戻しました。そこまで深くセッティングする人も少数派でしょうけど、そんな極端な調整にも対応できる幅はありますから。

「メッシュを無くしたことでシューズ先端の潰れが改善された」「メッシュを無くしたことでシューズ先端の潰れが改善された」 photo:Makoto.AYANO「スプリントに関しては絶対にスタックハイトが低いRC9が良い」「スプリントに関しては絶対にスタックハイトが低いRC9が良い」 photo:Makoto.AYANO
「RC9のダイレクト感は唯一無二と言って良いでしょう」「RC9のダイレクト感は唯一無二と言って良いでしょう」 photo:Makoto.AYANO
― 新型RC9でブラッシュアップされたポイントは?

阿部:一番良くなったのはアッパーですね。前のモデルのようにシューズ先端にシワが寄って、足形が細くなってしまうことがなくなりました。だんだんアッパーが潰れて尖った革靴みたいになってくるんですよね。その潰れに泣かされていましたが、新型では解消されていますね。

鈴木:でも一つ注意点。RC9はとにかくソールが硬く、スタックハイトが低くダイレクトなので、クリートやシム調整がしっかりできていない場合、長距離や高負荷で走ると関節や筋肉の疲労、痛みが出やすいと思うんです。あえてRP9を選んでいたのはそんな理由があるのですが、ここは気を遣って頂ければと。

阿部:短距離だったら気づかない点だと思うんですけれどね。でも僕は来年、RC9で(ツール・ド)熊野のプロローグ3勝目を狙いますよ。スプリントのパワーを余すことなく伝えてくれるシューズですから、従来品よりもメリットは伸びていると思います。

「シマノペダルの精度は段違い。遊びが無いから違和感が無い」(鈴木譲)

― PD-R9100ペダルに関しては? ULTEGRAとの違いはどれほどあるのでしょうか。

鈴木:PD-R9100とPD-R8000ではスタックハイトは1.1mm違うんですよね。それにベアリングの位置と構造が違うから、剛性はすごく差があります。個人的にはPD-R9100のバネレートを最弱にして、ペダリングの練習も兼ねて使っていますが、やっぱり全体的なフィーリングはPD-R8000よりもずっと優れていますね。

「シマノのペダル、特にDURA-ACEは他社と全く違う精度の高さが魅力」「シマノのペダル、特にDURA-ACEは他社と全く違う精度の高さが魅力」 photo:Makoto.AYANO「RC9とPD-R9100で(ツール・ド)熊野のプロローグ3勝目を狙います」「RC9とPD-R9100で(ツール・ド)熊野のプロローグ3勝目を狙います」 photo:Makoto.AYANO
阿部:贅沢なんですが、僕はシマノペダルはDURA-ACEしか使ったことがありません。だから比較はできませんが、剛性に関しては足元の柔らかさを感じたことがないので凄いんでしょうね。1年だけ使ったスピードプレイはシャフトがしなっていたような気がするし、しょっちゅうグリスを入れないといけなかった。

鈴木:他社とは全く精度が違いますよね。ルックと比べたらパチンとはまるし、はめた後もカタカタしない。遊びが無いから全く違和感を感じない。PD-R8000は構造的にシャフトがしなりやすいんですよね。思いっきり踏み込むとほんの少したわみを感じますから。

阿部:カーボンボディもすごく強いですよ。何度かクラッシュしたこともありますが、削れはするものの折れたことはないので。それ以前の金属ボディよりはめ込み時のフィーリングも良くなりましたし、レーサーはもちろん、一般ユーザーの方々が使うにもとてもおすすめできるのがシマノペダルの魅力だと思います。

阿部嵩之、鈴木譲プロフィール

宇都宮ブリッツェンの阿部嵩之(左)、鈴木譲(右)宇都宮ブリッツェンの阿部嵩之(左)、鈴木譲(右) photo:Makoto.AYANO
阿部嵩之

オランダロードレース留学を経てシマノレーシング、チーム右京、宇都宮ブリッツェンと渡り歩いてきた日本屈指のルーラー。大柄な体格から繰り出すスピードは距離を選ばず、ツール・ド・熊野のプロローグでは現在2勝。エスケープや集団牽引、タイムトライアルまで幅広く活躍する。シクロクロスにも積極的に参戦中で、ファン思いの人柄でも人気を集める。

選手ブログ:THE GREAT ESCAPE STORY

鈴木譲

チームミヤタや愛三工業、シマノレーシングを経て2014年に宇都宮ブリッツェン入りした、頼れるオールラウンダー。人数が絞り込まれる厳しい展開からのアタック力、ゴールスプリント力に定評があり、今年はシーズン序盤のおきなわロードレースで独走勝利を挙げた。機材セッティングの細やかさにも定評があり、ロケ中も各種ペダルのスタックハイト量を諳んじて周囲を驚かせた。

選手ブログ:勝利は誰にも譲らない!


西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)


「シューズは見た目以上にフィット感が変わった。足先のストレスが解消されている」

「S-PHYRE RC9は"シマノの技術の粋を集めた感"を感じますね」「S-PHYRE RC9は"シマノの技術の粋を集めた感"を感じますね」 photo:Makoto.AYANO
もう本当に、S-PHYRE RC9は"シマノの技術の粋を集めた感"を感じます。先代と比べて見た目上は大きな変化がありませんが、フィット感が大きく変わりました。以前はつま先にメッシュがあって、BOAを締め込むとメッシュ部分にシワが寄るように締め込まれるので、足先がだいぶタイトになってしまいましたが、新型は足先のストレスがぐっと低減されました。

これによってアッパーのしっかり感とヒールカップ、そしてBOAダイヤルの締め込みによるフィット感がさらに強調されるようになりましたね。シマノさんはマイナーチェンジと言いますが、モデルチェンジといっても良いくらい良くなった。前期型を履いている方でも履き替えを検討すべきですね。

加えて、前モデルは上側BOAワイヤーの留め具からワイヤーが外れる設計でしたが、正直使い勝手は良くなかった。ワイヤーが外れたのに気づかずダイヤルを回して、結局全部巻き取られて面倒なことになってしまったりとか(笑)。こういった細かい部分も修正されてるのは本当にユーザー目線だなと思います。

「BOAダイヤルを回した時の、一体的に足を締め込んでいく感覚は素晴らしい」「BOAダイヤルを回した時の、一体的に足を締め込んでいく感覚は素晴らしい」 photo:Makoto.AYANO「ヒールカップがシューズ同色となったのは朗報。グッとルックスがよくなった」「ヒールカップがシューズ同色となったのは朗報。グッとルックスがよくなった」 photo:Makoto.AYANO
「ソールの薄さ、アッパーの薄さ。ここまでの技術でシューズを作れているのはシマノだけ」「ソールの薄さ、アッパーの薄さ。ここまでの技術でシューズを作れているのはシマノだけ」 photo:Makoto.AYANO
もちろん薄いソールによるダイレクトなペダリングはそのまま。これは嬉しいですよね。シューズもペダルも薄いから、ペダル軸をそのまま踏んでいるような感覚。試しにスタックハイトの高いシューズを使うと、軌道が違いすぎてどこで踏んでいるかも分からなくなるくらいですから。ソールの薄さ、アッパーの薄さ。ここまでの技術でシューズを作れているのはシマノだけかと。それでいてソール剛性が高いので凄いと思いますよ。

ヒールカップが同色になってカッコ良くなりましたし、薄くて硬いソールとアッパーの締まり具合、そしてカカトのホールド。この3点を上手く兼ね備えているのは流石シマノのトップグレードだと思いますね。

「欠点がないペダル。スタックハイトの低さが生むダイレクト感は唯一無二」

DURA-ACEとULTEGRAペダルの最大の違いは厚み、イコール軸までの距離感の違いにあります。先述したシューズと同じく、とにかくスタックハイトが低いので踏み込んだ時のダイレクト感が全く違いますね。ベアリングの配置とペダル軸を薄くすることで可能となっているわけですが、この違いは一度試せば誰でも分かるでしょう。

「DURA-ACEとULTEGRAペダル間には見た目以上の性能の違いがある」「DURA-ACEとULTEGRAペダル間には見た目以上の性能の違いがある」 photo:Makoto.AYANO
構造面のアドバンテージから生まれる回転の良さ、踏み面の安定感、そして耐久性とメンテナンスのしやすさ。ただ性能が良いだけではなく、最高な状態を長くキープできるのは信頼のDURA-ACEならではでしょう。他社製品とは違うし、ULTEGRAグレードとも段違い。ベタ褒めですが、本当に欠点がないペダルだと感じています。

ULTEGRAも軽量でコストパフォーマンスとしては良いのですが、スタックハイトが違うのでやっぱり僕が使うのはDURA-ACE一択。レースを走るなら絶対にシューズとペダルは良いモノを使って欲しいですし、その筆頭がS-PHYRE RC9とPD-R9100ペダルだと感じます。


西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)西谷雅史(サイクルポイント オーベスト) 西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)

東京都調布市にある「サイクルポイント オーベスト」店長。チームオーベストを率い、自らも積極的にレースに参戦。過去にはツール・ド・おきなわ市民200kmや、ジャパンカップオープンレースなどの国内ビックレースにて優勝を経験。2016年にはニセコクラシック年代別優勝も果たし、今なお衰えを知らない”最速店長”の一人である。

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提供:シマノ 企画/制作:シクロワイアード