2018/06/28(木) - 16:14
UCIからロードレースへのDISCブレーキ解禁が発表され、ブレーキシステム移行の流れが加速する中、スペシャライズドのオールラウンドディスクロード「Tarmac Disc」がついにエントリー/ミドルグレードでも登場。S-Worksグレードを踏襲しつつ、より乗りやすく、扱いやすく、そして整備しやすくモディファイされた最新作をインプレッションとともに紹介しよう。
スペシャライズドがラインアップするロードバイク3本柱の一つ、オールラウンドカテゴリーを担う「Tarmac(ターマック)」。2003年の登場以来、同社のハイエンドレーシングバイクとして幾多の輝かしい戦績を残してきたモデルである。15年の歳月の中で7度のフルモデルチェンジを果たしており、現在は8代目となるSL6が世界のトッププロ選手からアマチュアレーサーまでに愛用されている。
ディスクブレーキが初めてTarmacに搭載されたのが2014年。SL5世代のS-Works Tarmac登場とともにシリーズ初のディスクブレーキモデルがデビューした。その後セカンドグレードの「Tarmac Expert Disc」もラインアップに追加され、現在ではエアロロードのVenge ViASも同じくS-WorksとExpertグレードで、そしてエンデュランスロードのRoubaixに至っては全てのラインアップでディスクブレーキが普及している。
他社に先駆けディスクロードの拡充を進めてきたスペシャライズドが、今年最新作としてSL6世代のS-Works Tarmac Discをリリースしたことはご存知の通り。そんなトップグレードモデルを踏襲しつつ、この2018年6月末にいよいよ待望の普及価格帯グレードがデビューすることとなった。それがFACT 10rカーボンを使う「Expert」と、FACT 9rカーボンを使う「Comp」と「Sports」という3種類のエントリー/ミドルグレードだ。
Tarmacの同グレードでディスクブレーキモデルが登場するのはこれが初めてのこと。シマノのロードディスクブレーキコンポーネントがULTEGRA、そして105と、よりエントリーグレードまで降りてきたことも展開理由の一つに挙げられる。
フレーム形状はSL6世代のTarmacをベースとしながら、CompとSportsはシートポストをエアロ性能に優れたD型ではなく、汎用性の高いオーソドックスな丸型を採用した部分が上位モデルとの大きな変更点。それに伴いシートチューブも丸断面とされシートクランプも内蔵ではなくなっているが、両グレード共にシートポストは前世代のSL5と同じS-Worksカーボンシートポストをアッセンブルしており、その性能はお墨付き。また、その他の部分はS-Worksグレードに倣ったデザインによってTarmacらしい高い走行性能を引き継ぐとともに、トップグレードに見劣りをしないフレーム構成になっている。
シートステーの接合位置を下げたコンパクトなリア三角により剛性とエアロの両立を追求。加えてダウンチューブやヘッドチューブ、フォークには整流効果の高いカムテール形状を取り入れることで、空力性能を強化している点もSL6世代の特徴である。
カーボン素材をダウングレードしているためS-WORKSと比較すれば重量増はあるものの、スペシャライズド独自のライダーファーストエンジニアードを駆使して設計されたカーボンレイアップにより、ディスクブレーキに最適化された剛性バランスを実現している点は変わらない。ミドルグレードと言えど同社の高いテクノロジーが詰まった1台に仕上げられている。
もちろん前後フラットマウント、かつ12mmスルーアクスル仕様と最新規格で統一される。先述の通りフレームで2種類、搭載コンポーネントによって3種類の完成車が用意され、それぞれにスモールサイズのパーツと専用グラフィックを投入した女性モデルも用意される。いずれもシマノの機械式変速・油圧ディスクブレーキのコンポーネントが搭載されているため信頼性も抜群だ。3×2=合計6バリエーションの完成車の中に、きっとあなたのお気に入りが見つかるはず。
ハイエンドモデルで得たノウハウを注ぎ込み完成度を高めたTarmac Disc。今回シクロワイアードでは、エントリー層にも手に取りやすい価格展開で、より一層リムブレーキモデルとの世代交代を推し進めるであろう最新作を国内最速インプレッションした。
テストバイクに選んだのは、FACT 9rカーボンを使ったフレームにシマノR8070系アルテグラを搭載し、性能と買い求めやすい価格を兼ね備えたバリューモデルのTarmac Disc Comp。国内屈指のレーサーである西谷雅史さん(サイクルポイント オーベスト)と小西裕介さん(なるしまフレンド)によるインプレッションをお届けしよう。
「ディスクロードの時代到来を感じさせる完成度の高さ」
ミドルグレードでここまでの性能を出せるんだなと、正直驚かされましたね。S-Worksグレードを試していないので直接比較できませんが、それでも上位モデルに近い乗り味を再現できていることが容易に想像できるくらいの素晴らしい走り。Tarmacらしいバランスの取れた乗り味はディスクブレーキになっても変わらず、むしろフレームの煮詰められ具合は価格を考えればパーフェクトと言ってもいいでしょう。
いわゆるハイエンドバイクと比較しても走りの切れ味はあまり落ちることなく、ハンドリングも安定しています。ディスクブレーキだからといってエンドが硬いとか変なウィップ感があるとか、そういったマイナス要素は感じません。キッチリ剛性はある中で硬さを感じない乗り味で、フロントもうまい具合にしなってくれますし、ハイエンドのようなスパルタンさがないことで逆に誰にでも乗りやすいバイクに仕上がっていますね。
完成車として見た際のパッケージングも特筆すべきポイントです。トラブルの少ないねじ切りBBや丸型のシートピラーへの変更によって扱いやすさも増していますし、サドルやホイールも不満のないチョイスです。価格が限られたミドルグレードの中で、そつなく組まれた仕上がりも完成度の高さを感じる部分ですね。
ディスクブレーキ・リムブレーキそれぞれフレームの構造や求められる剛性が異なるので、少なからず走りの質は変わってきますが、ディスクロードとしたときに悪影響が出ない作りはスペシャライズドのテクノロジーの高さを感じますよね。その辺はホントに上手いと思いますよ。これからリムブレーキに取って代わろうとする時に、バイク自体はすでに高いレベルにあると言えますね。
予算の都合でS-Worksグレードまでは手が出ないという人も、このモデルで十分に満足できるでしょう。オールマイティに走ってくれるのでコースや距離に関係なくライドを楽しむことができます。ホイールを替えてレース仕様にしてもよし、乗り心地の良いチューブレスでロングライド仕様にしてもよし。とにかくどんな場面でも使いやすいロードバイクだと感じます。他メーカーにとっては脅威となるような出来栄えですよ。
個人的にはもうこれからはディスクブレーキの時代だと思っています。リムブレーキももちろん十分な制動力を発揮するので、ブレーキング性能だけが決め手という訳ではありません。ただ、ケーブルラインは明らかにディスクブレーキの方が理想的ですし、その他の部分でも自由度は上がってより無理のない設計が可能になります。まだまだ良くなっていくだろうなという期待感がありますよね。その中で、スペシャライズドというリードメーカーがこうしてディスクブレーキを推し進めていくことは、業界としても非常に意味のあることではないでしょうか。
「ミドルグレードを感じさせない走り、初めてのディスクロードにおすすめ」
スペシャライズドがディスクロードにかける本気度を感じる1台です。ハイグレードのカーボンやコンポーネントを使用したフラッグシップが高性能なのは当たり前で、むしろミドルグレード帯のバイクとしてこの完成度に仕上げた部分の評価は非常に高いですね。上位モデルから大きく形状を変える訳でもなく、かつカーボングレードを落とした中でこの走りを実現できるのは正直驚きました。
同じTarmacとしてS-Worksの性格を引き継いだ乗り味で、軽い反応性や高速域での安定性、ハンドリングの安心感などが際立ちます。ミドルグレードのバイクって野暮ったい走りになるものもある中で、漕ぎ出しはむしろ軽い方。ディスクブレーキが付いたことで視覚的に重そうなイメージになりますが、全くそんなことはなくて登りも軽快にこなしてくれます。
バイクの前後で剛性バランスが整っていて、ダンシングしたときもフレームがよれたりリアが付いてこなかったりといったこともなく、ミドルグレードだからといってフレームの作りに弱い部分は感じませんでした。下りでハードブレーキした際もフロントがボトムするような挙動もなく、ディスクブレーキの制動力を十分に発揮できるポテンシャルに仕上がっていますね。
もちろんS-Worksの方が重量も軽くより洗練された性能ではありますが、価格差を考えるとCompグレードでここまでのものができれば十分すぎるほどです。ターゲットユーザーを考えればエアロや軽量化よりも、メンテナンス性や利便性に優れたシートポストの形状変更やねじ切りBBの採用などは歓迎すべきアップデートと言えるでしょう。
肝心のディスクブレーキはと言えば、悪天候での効きの良さや安定した制動性能が大きな魅力ですよね。バイクの扱いになれた上級ライダーであればリムブレーキでなんの問題もないでしょうが、エントリーユーザーにとってはより安全な機材となることは間違いないでしょう。ミドル~エントリーグレードのバイクにこそディスクブレーキが必要なわけで、今回の展開によって新たにスポーツバイクを始める人もディスクロードが選びやすくなりますね。
今後国内のレースやイベントでもディスクロードがどんどん解禁となっていくでしょうし、シマノの新型105でもディスクブレーキモデルが追加されたとあって、いよいよディスクブレーキが増えてくることと思います。初めてのロードバイクにはもちろん、機材更新を考えているライダーもこれを機にディスクロードへの乗り換えを考えてもいいかもしれませんね。
小西裕介(なるしまフレンド)
なるしまフレンド神宮店メカニックチーフ。長年実業団登録選手として活躍し、国内トップレベルのレーサーとしてホビーレースで数多くの優勝経験を持つ。レース歴は20年以上に及び走れるスタッフとして信頼を集めながらも、メカニックの知識も豊富で走りからメカまで幅広いアドバイスをお客さんに提供する。脚質はサーキットコースを得意とするスピードマンだ。
→なるしまフレンド神宮店HP
→なるしまフレンド神宮店 CWレコメンドショップ
西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)
東京都調布市にある「サイクルポイント オーベスト」店長。チームオーベストを率い、自らも積極的にレースに参戦。過去にはツール・ド・おきなわ市民200kmや、ジャパンカップオープンレースなどの国内ビックレースにて優勝を経験。2016年にはニセコクラシック年代別優勝も果たし、今なお衰えを知らない”最速店長”の一人である。
→サイクルポイント オーベストFacebook
現在スペシャライズドのディスクブレーキ搭載バイクは全国80以上のショップで試乗が可能だ。ぜひ近くのテストセンターにて同社のディスクロードを体験してみて欲しい(試乗可能なショップ一覧はスペシャライズド公式ブログのページより参照のこと)。
ディスクロードをより身近に エントリー〜ミドルグレードのTarmac Discが遂に登場
スペシャライズドがラインアップするロードバイク3本柱の一つ、オールラウンドカテゴリーを担う「Tarmac(ターマック)」。2003年の登場以来、同社のハイエンドレーシングバイクとして幾多の輝かしい戦績を残してきたモデルである。15年の歳月の中で7度のフルモデルチェンジを果たしており、現在は8代目となるSL6が世界のトッププロ選手からアマチュアレーサーまでに愛用されている。
ディスクブレーキが初めてTarmacに搭載されたのが2014年。SL5世代のS-Works Tarmac登場とともにシリーズ初のディスクブレーキモデルがデビューした。その後セカンドグレードの「Tarmac Expert Disc」もラインアップに追加され、現在ではエアロロードのVenge ViASも同じくS-WorksとExpertグレードで、そしてエンデュランスロードのRoubaixに至っては全てのラインアップでディスクブレーキが普及している。
他社に先駆けディスクロードの拡充を進めてきたスペシャライズドが、今年最新作としてSL6世代のS-Works Tarmac Discをリリースしたことはご存知の通り。そんなトップグレードモデルを踏襲しつつ、この2018年6月末にいよいよ待望の普及価格帯グレードがデビューすることとなった。それがFACT 10rカーボンを使う「Expert」と、FACT 9rカーボンを使う「Comp」と「Sports」という3種類のエントリー/ミドルグレードだ。
Tarmacの同グレードでディスクブレーキモデルが登場するのはこれが初めてのこと。シマノのロードディスクブレーキコンポーネントがULTEGRA、そして105と、よりエントリーグレードまで降りてきたことも展開理由の一つに挙げられる。
フレーム形状はSL6世代のTarmacをベースとしながら、CompとSportsはシートポストをエアロ性能に優れたD型ではなく、汎用性の高いオーソドックスな丸型を採用した部分が上位モデルとの大きな変更点。それに伴いシートチューブも丸断面とされシートクランプも内蔵ではなくなっているが、両グレード共にシートポストは前世代のSL5と同じS-Worksカーボンシートポストをアッセンブルしており、その性能はお墨付き。また、その他の部分はS-Worksグレードに倣ったデザインによってTarmacらしい高い走行性能を引き継ぐとともに、トップグレードに見劣りをしないフレーム構成になっている。
シートステーの接合位置を下げたコンパクトなリア三角により剛性とエアロの両立を追求。加えてダウンチューブやヘッドチューブ、フォークには整流効果の高いカムテール形状を取り入れることで、空力性能を強化している点もSL6世代の特徴である。
カーボン素材をダウングレードしているためS-WORKSと比較すれば重量増はあるものの、スペシャライズド独自のライダーファーストエンジニアードを駆使して設計されたカーボンレイアップにより、ディスクブレーキに最適化された剛性バランスを実現している点は変わらない。ミドルグレードと言えど同社の高いテクノロジーが詰まった1台に仕上げられている。
もちろん前後フラットマウント、かつ12mmスルーアクスル仕様と最新規格で統一される。先述の通りフレームで2種類、搭載コンポーネントによって3種類の完成車が用意され、それぞれにスモールサイズのパーツと専用グラフィックを投入した女性モデルも用意される。いずれもシマノの機械式変速・油圧ディスクブレーキのコンポーネントが搭載されているため信頼性も抜群だ。3×2=合計6バリエーションの完成車の中に、きっとあなたのお気に入りが見つかるはず。
ハイエンドモデルで得たノウハウを注ぎ込み完成度を高めたTarmac Disc。今回シクロワイアードでは、エントリー層にも手に取りやすい価格展開で、より一層リムブレーキモデルとの世代交代を推し進めるであろう最新作を国内最速インプレッションした。
テストバイクに選んだのは、FACT 9rカーボンを使ったフレームにシマノR8070系アルテグラを搭載し、性能と買い求めやすい価格を兼ね備えたバリューモデルのTarmac Disc Comp。国内屈指のレーサーである西谷雅史さん(サイクルポイント オーベスト)と小西裕介さん(なるしまフレンド)によるインプレッションをお届けしよう。
Tarmac Disc Compインプレッション
「ディスクロードの時代到来を感じさせる完成度の高さ」
西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)
ミドルグレードでここまでの性能を出せるんだなと、正直驚かされましたね。S-Worksグレードを試していないので直接比較できませんが、それでも上位モデルに近い乗り味を再現できていることが容易に想像できるくらいの素晴らしい走り。Tarmacらしいバランスの取れた乗り味はディスクブレーキになっても変わらず、むしろフレームの煮詰められ具合は価格を考えればパーフェクトと言ってもいいでしょう。いわゆるハイエンドバイクと比較しても走りの切れ味はあまり落ちることなく、ハンドリングも安定しています。ディスクブレーキだからといってエンドが硬いとか変なウィップ感があるとか、そういったマイナス要素は感じません。キッチリ剛性はある中で硬さを感じない乗り味で、フロントもうまい具合にしなってくれますし、ハイエンドのようなスパルタンさがないことで逆に誰にでも乗りやすいバイクに仕上がっていますね。
完成車として見た際のパッケージングも特筆すべきポイントです。トラブルの少ないねじ切りBBや丸型のシートピラーへの変更によって扱いやすさも増していますし、サドルやホイールも不満のないチョイスです。価格が限られたミドルグレードの中で、そつなく組まれた仕上がりも完成度の高さを感じる部分ですね。
ディスクブレーキ・リムブレーキそれぞれフレームの構造や求められる剛性が異なるので、少なからず走りの質は変わってきますが、ディスクロードとしたときに悪影響が出ない作りはスペシャライズドのテクノロジーの高さを感じますよね。その辺はホントに上手いと思いますよ。これからリムブレーキに取って代わろうとする時に、バイク自体はすでに高いレベルにあると言えますね。
予算の都合でS-Worksグレードまでは手が出ないという人も、このモデルで十分に満足できるでしょう。オールマイティに走ってくれるのでコースや距離に関係なくライドを楽しむことができます。ホイールを替えてレース仕様にしてもよし、乗り心地の良いチューブレスでロングライド仕様にしてもよし。とにかくどんな場面でも使いやすいロードバイクだと感じます。他メーカーにとっては脅威となるような出来栄えですよ。
個人的にはもうこれからはディスクブレーキの時代だと思っています。リムブレーキももちろん十分な制動力を発揮するので、ブレーキング性能だけが決め手という訳ではありません。ただ、ケーブルラインは明らかにディスクブレーキの方が理想的ですし、その他の部分でも自由度は上がってより無理のない設計が可能になります。まだまだ良くなっていくだろうなという期待感がありますよね。その中で、スペシャライズドというリードメーカーがこうしてディスクブレーキを推し進めていくことは、業界としても非常に意味のあることではないでしょうか。
「ミドルグレードを感じさせない走り、初めてのディスクロードにおすすめ」
小西裕介(なるしまフレンド)
スペシャライズドがディスクロードにかける本気度を感じる1台です。ハイグレードのカーボンやコンポーネントを使用したフラッグシップが高性能なのは当たり前で、むしろミドルグレード帯のバイクとしてこの完成度に仕上げた部分の評価は非常に高いですね。上位モデルから大きく形状を変える訳でもなく、かつカーボングレードを落とした中でこの走りを実現できるのは正直驚きました。同じTarmacとしてS-Worksの性格を引き継いだ乗り味で、軽い反応性や高速域での安定性、ハンドリングの安心感などが際立ちます。ミドルグレードのバイクって野暮ったい走りになるものもある中で、漕ぎ出しはむしろ軽い方。ディスクブレーキが付いたことで視覚的に重そうなイメージになりますが、全くそんなことはなくて登りも軽快にこなしてくれます。
バイクの前後で剛性バランスが整っていて、ダンシングしたときもフレームがよれたりリアが付いてこなかったりといったこともなく、ミドルグレードだからといってフレームの作りに弱い部分は感じませんでした。下りでハードブレーキした際もフロントがボトムするような挙動もなく、ディスクブレーキの制動力を十分に発揮できるポテンシャルに仕上がっていますね。
もちろんS-Worksの方が重量も軽くより洗練された性能ではありますが、価格差を考えるとCompグレードでここまでのものができれば十分すぎるほどです。ターゲットユーザーを考えればエアロや軽量化よりも、メンテナンス性や利便性に優れたシートポストの形状変更やねじ切りBBの採用などは歓迎すべきアップデートと言えるでしょう。
肝心のディスクブレーキはと言えば、悪天候での効きの良さや安定した制動性能が大きな魅力ですよね。バイクの扱いになれた上級ライダーであればリムブレーキでなんの問題もないでしょうが、エントリーユーザーにとってはより安全な機材となることは間違いないでしょう。ミドル~エントリーグレードのバイクにこそディスクブレーキが必要なわけで、今回の展開によって新たにスポーツバイクを始める人もディスクロードが選びやすくなりますね。
今後国内のレースやイベントでもディスクロードがどんどん解禁となっていくでしょうし、シマノの新型105でもディスクブレーキモデルが追加されたとあって、いよいよディスクブレーキが増えてくることと思います。初めてのロードバイクにはもちろん、機材更新を考えているライダーもこれを機にディスクロードへの乗り換えを考えてもいいかもしれませんね。
インプレッションライダープロフィール
小西裕介(なるしまフレンド)
なるしまフレンド神宮店メカニックチーフ。長年実業団登録選手として活躍し、国内トップレベルのレーサーとしてホビーレースで数多くの優勝経験を持つ。レース歴は20年以上に及び走れるスタッフとして信頼を集めながらも、メカニックの知識も豊富で走りからメカまで幅広いアドバイスをお客さんに提供する。脚質はサーキットコースを得意とするスピードマンだ。
→なるしまフレンド神宮店HP
→なるしまフレンド神宮店 CWレコメンドショップ
西谷雅史(サイクルポイント オーベスト)
東京都調布市にある「サイクルポイント オーベスト」店長。チームオーベストを率い、自らも積極的にレースに参戦。過去にはツール・ド・おきなわ市民200kmや、ジャパンカップオープンレースなどの国内ビックレースにて優勝を経験。2016年にはニセコクラシック年代別優勝も果たし、今なお衰えを知らない”最速店長”の一人である。
→サイクルポイント オーベストFacebook
スペシャライズド Tarmac Discスペック
スペシャライズド Tarmac Disc Expert
フレーム | Tarmac SL6, FACT 10r carbon, Rider-First Engineered™, OSBB, cleanrouting, internally integrated seat clamp, 12x142mm thru-axle,flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano Ultegra R8000 |
ブレーキ | Shimano Ultegra R8070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano Ultegra R8000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | Roval C 38 Disc, carbon, 38mm depth, 24h |
タイヤ | S-Works Turbo, 120 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Toupe Expert Gel, 143mm, hollow titanium rails, Adaptive Edge |
カラー | Black/Nearly Black/Charcoal/Rocket Red/Camo、Chameleon Green/Cast Blue/Tarmac Black/Team Yellow |
サイズ | 49、52、54、56、58 |
価格 | 529,200円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/mens-tarmac-disc-expert/p/154558?colo… |
スペシャライズド Tarmac Disc Comp
フレーム | Tarmac SL6, FACT 9r carbon, Rider-First Engineered™, threaded BB,clean routing, 12x142mm thru-axle, flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano Ultegra R8000 |
ブレーキ | Shimano Ultegra R8070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano Ultegra R8000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | DT R470 Disc, sealed cartridge hubs, 14g spokes, 24h |
タイヤ | Turbo Pro, 60 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Toupe Comp Gel, 143mm, hollow Cro-Mo rails, Adaptive Edge |
カラー | Gloss Cosmic Mint/Oil Chameleon/Clean、Gloss Metallic White Silver/Rocket Red/Tarmac Black、Satin Black/Black Reflective/Clean |
サイズ | 49、52、54、56、58、61 |
価格 | 345,600円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/mens-tarmac-disc-comp/p/154557?color=… |
スペシャライズド Tarmac Disc Sports
フレーム | Tarmac SL6, FACT 9r carbon, Rider-First Engineered™, threaded BB,clean routing, 12x142mm thru-axle, flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano 105 R7000 |
ブレーキ | Shimano 105 R7070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano 105 R7000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | DT R470 Disc, sealed cartridge hubs, 14g spokes, 24h |
タイヤ | Turbo Pro, 60 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Body Geometry Toupé Sport, steel rails, 143mm |
カラー | Gloss Flo Red/Metallic White Silver/Tarmac Black、Satin Cast Battleship/Hyper/Clean |
サイズ | 49、52、54、56、58、61 |
価格 | 270,000円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/mens-tarmac-disc-sport/p/154556?color… |
スペシャライズド Women's Tarmac Disc Expert
フレーム | Tarmac SL6, FACT 10r carbon, Rider-First Engineered™, OSBB, cleanrouting, internally integrated seat clamp, 12x142mm thru-axle,flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano Ultegra R8000 |
ブレーキ | Shimano Ultegra R8070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano Ultegra R8000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | Roval C 38 Disc, carbon, 38mm depth, 24h |
タイヤ | S-Works Turbo, 120 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Oura Expert Gel, 155mm |
カラー | Gloss Storm Grey/Ice Blue/Acid Lava |
サイズ | 44、49、52 |
価格 | 540,000円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/womens-tarmac-disc-expert/p/154568?co… |
スペシャライズド Women's Tarmac Disc Comp
フレーム | Tarmac SL6, FACT 9r carbon, Rider-First Engineered™, threaded BB,clean routing, 12x142mm thru-axle, flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano Ultegra R8000 |
ブレーキ | Shimano Ultegra R8070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano Ultegra R8000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | DT R470 Disc, sealed cartridge hubs, 14g spokes, 24h |
タイヤ | Turbo Pro, 60 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Oura Comp, 155mm, nylon base, synthetic leather, hollow Cr-Mo rails |
カラー | Gloss Acid Lava - Acid Pink/Satin Black、Gloss Purple Tint - Red Fade/Satin Black |
サイズ | 44、49、52 |
価格 | 345,600円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/womens-tarmac-disc-comp/p/154570?colo… |
スペシャライズド Women's Tarmac Disc Sports
フレーム | Tarmac SL6, FACT 9r carbon, Rider-First Engineered™, threaded BB,clean routing, 12x142mm thru-axle, flat-mount disc |
フォーク | FACT 10r carbon, 12x100mm thru-axle, flat-mount disc |
コンポーネント | Shimano 105 R7000 |
ブレーキ | Shimano 105 R7070, hydraulic disc |
クランクセット | Shimano 105 R7000, HollowTech 2, 11-speed |
ホイール | DT R470 Disc, sealed cartridge hubs, 14g spokes, 24h |
タイヤ | Turbo Pro, 60 TPI, folding bead, BlackBelt protection, 700x26mm |
サドル | Oura Sport, 155mm, nylon base, synthetic leather, Steel rails |
カラー | Gloss UV Lilac/Black Reflective、Satin Carbon/Gloss Acid Purple-Acid Lava |
サイズ | 44、49、52 |
価格 | 270,000円(税込) |
製品ページ | https://www.specialized.com/jp/ja/womens-tarmac-disc-sport/p/154555?col… |
現在スペシャライズドのディスクブレーキ搭載バイクは全国80以上のショップで試乗が可能だ。ぜひ近くのテストセンターにて同社のディスクロードを体験してみて欲しい(試乗可能なショップ一覧はスペシャライズド公式ブログのページより参照のこと)。
提供:スペシャライズド・ジャパン 制作:シクロワイアード編集部