湘南バイシクル・フェス'10の目玉イベントの一つが湘南海岸ファミリーサイクリング。子供や初心者、家族で楽しめるのんびりサイクリングとあって人気は上々。青空と海がまぶしい湘南海岸を走る!

海岸のサイクリングコースを走る海岸のサイクリングコースを走る

前日は電車も止まるほどの強風が吹き荒れて当日の開催が危ぶまれたが、開催日はその風が雲を吹き飛ばし、すっきりとした青空の下で行われる事となってほっとした。
開催日前の数日の間、地元である平塚が強風に見舞われた事から、海岸線のサイクリングロードには海岸の砂が積もっていると予測、実走レポーターの私は、今回はMTBで走ることにした。

みんなガンバロー!みんなガンバロー! コース設定や企画を担当した湘南ベルマーレトライアスロンクラブの中込英夫監督コース設定や企画を担当した湘南ベルマーレトライアスロンクラブの中込英夫監督

今回参加したファミリーサイクリングは競輪公益資金の補助を受けて企画されたもの。メイン会場も平塚競輪場だし、このイベントも地元の平塚市も競輪とは深いつながりをもっている。
今回参加者の先導やサポートを努めたのは地元湘南ベルマーレトライアスロンクラブを始めとしたトライアスリート達。中にはアイアンマンシリーズで活躍した世界的アスリート、今泉奈緒美選手の顔もあった。

湘南ベルマーレトライアスロンクラブを始めとしたトライアスリートが参加者をサポートした。みんな笑顔で明るい!湘南ベルマーレトライアスロンクラブを始めとしたトライアスリートが参加者をサポートした。みんな笑顔で明るい!

早朝彼らがコースを下見したそうだ。予定では太平洋岸自転車道を江ノ島まで走る予定だったが、強風の影響で(やはり予想通り)コースには砂が山積。急遽コースがサザンビーチで国道134号線の歩道を走り、辻堂海浜公園まで行って元の道を折り返す往復約10kmに変更になった。

参加者の皆さん スタート前にパチリ参加者の皆さん スタート前にパチリ

受付開始の8時より早くも多くの参加者がスタートに集まり始める。人数も80人程度とたくさんの人が集まった。
8時半から開会式が行われ、湘南ベルマーレ・トライアスロンチームの中込英夫監督の音頭で準備体操をした後に5班に別れて出発。時間差で参加者が笑顔で自転車を漕ぎ出してゆく。さて、僕もスタートだ。

相模川を下り、湘南海岸へ相模川を下り、湘南海岸へ

スタートしてすぐに相模川の土手に登り、サイクリングロードを走る。スピードは15kmくらいでゆっくりだ。
無理せず楽しむのがこのイベントの目的。周りの景色にも目をやりやすい。この周辺は「馬入」と言って源頼朝の馬が暴れて落馬したエピソードのあるところ。頼朝はその落馬が原因で死亡している。
また、利根川の潮来にも風景が似ている事から湘南潮来という名もあり、平塚八景にも指定されている。この日も海鳥が羽根を休める光景も見られた。ここでは眼の前にのどかな光景が広がる。

湘南潮来を背に走る湘南潮来を背に走る 潮来に似ていることから湘南潮来の名がついた潮来に似ていることから湘南潮来の名がついた


須賀港を越え、湘南大橋を越えて1kmほど進むと、海岸沿いのサイクリングロードへ入る。ここから江ノ島にかけてはサーフィンのメッカ。海へと目をやると多くのサーファーの姿が。参加者も周囲の景色を楽しみながら笑顔でペダルを漕ぎ続けている。まだまだ、疲れなんて感じない!

サーファー達が浮かぶ海岸沿いを走るサーファー達が浮かぶ海岸沿いを走る

サザンビーチでは地元の人が積もった砂を除去中。砂を避けて走る。それにしてもかなりの厚みで砂が積もっている。相当強い風が吹いたんだろう。今日吹かなくて良かった。
サザンビーチを過ぎてからは国道134号線へ。もし班に遅れてもサポートの選手達がちゃんと付いてくれている。心細くないのもイイ。
モニュメント「茅ヶ崎サザンC」の前を通り過ぎる参加者モニュメント「茅ヶ崎サザンC」の前を通り過ぎる参加者

海岸のサイクリングコースを走る海岸のサイクリングコースを走る

歩道橋を渡れば折り返し地点の辻堂海浜公園はすぐだ。到着した班ごとに公園に先回りしていたスタッフから清涼飲料を受け取り、10分程度休憩。今度はもと来た道を戻っていく。

箱根駅伝では134号線に出る玄関口として必ず中継に出る浜須賀の交差点。吊り橋のデザインを取り入れた歩道橋を渡るために上がると、後ろには富士山がそびえ立っていた。

帰りのコースの眼の前には富士山の大きな姿が眼の前にそびえる帰りのコースの眼の前には富士山の大きな姿が眼の前にそびえる

帰路の国道は眼の前に常に富士山が見えている。参加者の中には携帯を取り出してパチリと撮影する人もちらほら。天気が良いので今日ははっきりきれいに見えるのもうれしい。

サザンビーチからはサイクリングロードへ戻り、湘南大橋を渡って須賀港を過ぎればメイン会場の平塚競輪場はもうすぐ。行きも帰りも横風が少し吹いたが強く吹くことはなく、安全にゴール出来た。みんな元気いっぱい、ヘバっているひとは誰もいない。みんな笑顔でゴールした。

海の薫りが広がる須賀港を過ぎればゴールはもうすぐ。みんなガンバレ!海の薫りが広がる須賀港を過ぎればゴールはもうすぐ。みんなガンバレ!
ゴール後は完走証が渡された。もらったちびっ子も思わずにっこりゴール後は完走証が渡された。もらったちびっ子も思わずにっこり

コース設定や企画を担当した湘南ベルマーレトライアスロンクラブの中込英夫監督によれば
「自転車のイベントということで、地元の方や自転車が趣味ではない方も幅広く楽しんで頂けるような方法としてサイクリングを企画しました。いつも練習している地元なので、コースも多くの人が楽しめるコースを提案しました」とのこと。湘南ベルマーレは地元湘南に根ざしたスポーツクラブとして広く普及活動につとめている。

レポーターの私はといえば、個人的には若い頃はレースの練習で走っていたのであまり周りに目をやることがなかった分、今日のんびりとサイクリングをして気が付いた。のんびりした景色が好きな自分にとって、また地元の魅力を見つけられたかな? と。季節も暖かくては走りやすいベストシーズン。走っていてとても気持ちが良かった。自転車で湘南の魅力を再発見できたイベントだった。また来年も走ってみよう。


参加者たちのコメント

須藤靖子さん、林凱明(りんかいみん)君(7歳)林怡州(りんいちょう)さん(44歳)
「楽しかった~!自転車に乗るの大好きで休みにおばあちゃんと乗ってるよ。後何kmかわからないけどまだまだ走れるよ。富士山が見れて良かった!」(林凱明君)

須藤靖子さん(40歳)、林凱明(りんかいみん)君(7歳)林怡州(りんいちょう)さん(44歳)須藤靖子さん(40歳)、林凱明(りんかいみん)君(7歳)林怡州(りんいちょう)さん(44歳)

古谷龍志君(9歳)正和さん(42歳)
「自転車はいつも遊びに行く時の移動で乗ってるけれど、年に数回イベントで走ってるけど、初めて長い距離を乗れました。疲れてないよ、もう1回行けるよ!」(古谷龍志君)

古谷龍志君(9歳)正和さん(42歳)古谷龍志君(9歳)正和さん(42歳)

愛川俊さん(50歳)、金谷日菜ちゃん(6歳)、金谷礼子さん(60歳)、金谷正人さん(36歳)
「今日の最高齢参加者なんですよ。途中一度転んでしまったけれど、体力的にはまだまだ大丈夫!」(金谷礼子さん)

愛川俊さん(50歳)、金谷日菜ちゃん(6歳)、金谷礼子さん(60歳)、金谷正人さん(36歳)愛川俊さん(50歳)、金谷日菜ちゃん(6歳)、金谷礼子さん(60歳)、金谷正人さん(36歳)


イベントの模様はフォトギャラリーでお楽しみください。





レポーターの自転車ライター アサノとGT FORCE CARBON EXPERTレポーターの自転車ライター アサノとGT FORCE CARBON EXPERT 体験レポートを担当したのは開催地である地元・平塚市に住む自転車ライター、アサノ。ライトウェイプロダクツ社の協力でGT FORCE CARBON EXPERTで走りました。




photo&text:Takaaki.ASANO