ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.が、先日閉幕した「クリテリウム・デュ・ドーフィネ」の名称変更を発表した。2026年大会より「ツール・オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ」として新たなスタートを切る。



ドーフィネで自身初となる総合優勝を飾ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.

区間3勝を挙げる圧倒的な強さで、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が総合優勝を飾ったクリテリウム・デュ・ドーフィネ。その閉幕翌日、主催者であるA.S.O.(アモリー・スポルト・オルガニザシオン)は声明を出し、2026年から大会名称を変更することを明らかにした。

「ドーフィネ」の愛称で親しまれてきたこの大会は、1947年に地元新聞紙『ドーフィネ・リベレ』によって創設された8日間のステージレース。2010年にリベレの名が外れ、A.S.O.の主催となってからは、ツール・ド・フランスの前哨戦としての位置づけが強まった。事実、2012年のブラドレー・ウィギンズ(イギリス)を始め、近年はドーフィネの総合優勝者がその年のツールを制するケースが続いた。

オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏が舞台となっていたドーフィネ photo:A.S.O.

新たな名称「ツール・オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ」は、大会の舞台となる地域圏の名前に由来する。元々レースはフランス南東部のドーフィネ地方(現在のイゼール県、ドローム県、オート=アルプ県)を中心としていたが、このドーフィネ地方を含むローヌ=アルプ地域圏が2016年にオーヴェルニュ地域圏と合併したことで、現在の広域なオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏が誕生したという背景がある。

A.S.O.のディレクターを務めるクリスティアン・プリュドム氏は、今回の名称変更を「オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏からの揺るぎない支援があったため」と説明。さらに「この新しい名称は、レースがこの地に深く根差していることの証だ」とコメントしている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:A.S.O.

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