「地球を遊びつくす」をモットーに全国で開催されるグレイトアースシリーズの中でも最北に位置するのが富良野ライド。雄大な北海道の大地をむしゃぶりつくす2日間のレポートをお届けします。



豊かな自然に恵まれた北海道豊かな自然に恵まれた北海道
どこまでも続いて行く丘、丘、丘。視界を遮る建造物はほとんどなく、ただただ広漠な空間がある。北海道のど真ん中を支えるようにそびえる大雪山系の西麓に広がる富良野エリア。夏にはラベンダーを初めとした花々が咲き誇り、冬には一面の銀世界に。それぞれの季節を楽しもうと、多くの人がこの地を訪ねる。

「なにもないがある」と言ったのはもっと北のサロベツ原野の魅力を伝えるキャッチコピーだったか。あそこに比べれば、連なる丘をパッチワークのように覆ういろんな畑や放牧地には確かに人の営みを感じるけれど、羽田空港から来た私にとっては、どちらも等しく魅力的だ。

スケールの大きな風景が広がるスケールの大きな風景が広がる
そんな富良野へとやってきたのは、今年9回目を迎えることとなったグレイトアース富良野ライドへと参加するため。東京・羽田を発ち、北海道・道北エリアの玄関口、旭川空港へと降り立った。

空調の効いた機内から出た瞬間に、梅雨が迫りジメジメねっとりした東京とは違う、さわやかな空気を感じる。気温もやはり少し低めで一枚薄めの上着を荷物から取り出すことに。

パッチワークのような丘が広がる富良野パッチワークのような丘が広がる富良野
富良野へは旭川空港から南へ約40㎞ほど。車であれば1時間、自転車でも2~3時間ほどだろう。また、ラベンダー号というバスも出ており、アクセス面での不安はない。できれば、青い池やマイルドセブンの丘などなど周辺に点在する魅力的なスポットを巡りつつ会場へ向かうのも幸せな休日の楽しみ方だろう。

十勝岳を左に見つつ、南下していく。ちょうど中間地点の美瑛あたりからは、国道沿いとは思えない絶景が広がり、明日のライドへ期待を高めてくれる。大会のメイン会場となる富良野総合スポーツ公園では、昼過ぎから受付が行われている。

受付に並ぶ参加者のみなさん受付に並ぶ参加者のみなさん 明日のコースを確認中明日のコースを確認中


大会限定ジャージセット大会限定ジャージセット メカニックブースで明日に備えるメカニックブースで明日に備える


ゼッケン一式と参加賞Tシャツを受けとったら、早速机で名前を記入。ニックネームと都道府県の記入欄もあるこのゼッケン、見知らぬ人同士でも話しかけやすく仲良くなれる、グレイトアースならではのユニークな仕掛け。

受付を済ませたら、富良野エリアの観光を楽しむも良し。北海道ならではのグルメを楽しむも良し、明日の下見をするも良し。ちなみに私のお昼ごはんは北海道のローカルコンビニチェーン、セイコーマートの豚丼でした。店内調理でしっかり美味しくって、安いんですよ?北海道にある程度滞在する人はセコマ(セイコーマートの略称)のカードは作っておきましょう。

前夜祭の受付前夜祭の受付 MCを務める白戸太朗さんと平野由香里さんMCを務める白戸太朗さんと平野由香里さん


それでは乾杯―!それでは乾杯―!
テーブルのみなさんでかんぱーい!テーブルのみなさんでかんぱーい! カンパイ!カンパイ!


さて、夕方からはグレイトアース恒例の前夜祭へ。オフィシャルホテルの新富良野プリンスホテルの2階へと、続々参加者が集まってくる。机の上に並べられるのは、もちろんサッポロビール!

ホテルで行う前夜祭、というとちょっとお堅い雰囲気かと疑ってしまうけれど、全然そんなことは無く。大体の参加者が揃ったところで、「じゃあ乾杯の練習しちゃいましょっか」なんて、声を掛けてくれるのはMCの白戸太朗さんと平野由香里さん。

ちびちびと乾いたのどを潤していると、だんだん舌も滑らかになってくる。初対面だった同卓の方とも打ち解け始めたころ、前夜祭の本当のスタートが切られる。「明日、一緒に走る人と仲良くなるために」という前夜祭のコンセプトをみんなで確認し、本番のカンパイ!練習していた分、スムーズだったような笑。

美味しそうな料理がずらりとならぶ美味しそうな料理がずらりとならぶ
カニも食べ放題!カニも食べ放題!
ワインが名産の富良野エリアワインが名産の富良野エリア
さて、水分を補給したら、次はもちろん栄養補給!ずらりと並べられたのはホテルのシェフが用意しいた北海道グルメの数々。チーズフォンデュやスープカレーなど、いかにも北海道らしいグルメに舌鼓を打つみなさん。なんと蟹も食べ放題で、みなさんしばらく無言で殻を剥いてしまうのはご愛敬。

おなかも満たし、空気も温まったところで「へそ踊り」タイムへ突入。富良野は北海道のど真ん中、つまりへそに位置するということから始まったこの踊り、上半身に顔をペイントした踊り手が音頭に合わせて練り歩くというもの。そして、なぜかグレイトアーススタッフもマジックでお腹に顔を書き、急きょ参戦。こんな主催者との近さもこのシリーズの人気の秘密。

富良野名物のへそ踊り富良野名物のへそ踊り
なんとグレイトアースのスタッフさんが急遽参戦なんとグレイトアースのスタッフさんが急遽参戦 こどももへそ踊りに参加こどももへそ踊りに参加


へそ踊り保存会のみなさんとへそ踊り保存会のみなさんと
そして、へそ踊りで盛り上がったら、他己紹介タイムへ。ランダムで分けられたチームごとに、お互いがお互いの紹介をしていくというもの。きちんと紹介できるように、お互いを知ろうと、自然に話が膨らむ企画でもある。

名前や住まいだけでなく、グレイトアース歴や明日の目標、乗っている自転車などなど、十人十色の他己紹介模様は、聞いているだけで楽しい気分に。ちなみに短すぎると白戸さんから都議会仕込みの野次が飛びますのでご注意ください笑

お互いの自己紹介を始めるお互いの自己紹介を始める チームメンバー同士を紹介しあう他己紹介チームメンバー同士を紹介しあう他己紹介


みなさんついつい聞き入ってしまうみなさんついつい聞き入ってしまう
全員の紹介が終わったら、チーム対抗クイズ大会へ!富良野で獲れたブドウを使ったワインを賭けたクイズバトルは白熱の展開に。審判に物言いがつくほど熱が入った人もいるほど笑。

そして最後は個人戦のじゃんけん大会で〆。目玉商品となるのは新富良野プリンスホテルのペア宿泊券。ちなみにこちら、普通に予約すると1泊5万円ほどするチケットとなっている。そんな豪華賞品とあって、最高にヒートアップするひと時に。

クイズの答えに一喜一憂クイズの答えに一喜一憂
見事優勝賞品をゲット!見事優勝賞品をゲット!
総支配人のじゃんけんに勝てば、ペア宿泊券が!総支配人のじゃんけんに勝てば、ペア宿泊券が!
なんとも豪華なひと時となったグルメを楽しんで、新しい仲間と仲良くなって、大会前日の夜は更けていく。窓の外からは雨音が聞こえるけれど、天気予報では朝までに上がりそう。期待で胸をいっぱいにしつつ、床に就いた。

text&photo:Naoki.Yasuoka