5月9・10日に開催された「グランフォンド軽井沢」。その前座イベントのグルメフォンドに参加・実走取材してきました。35kmのライドとエイドに用意された数々のグルメを楽しむ、お気軽で美味しいサイクリングイベントだ。


ロードバイクにMTB、レンタサイクル、タンデムが並ぶグルメフォンドのスタートロードバイクにMTB、レンタサイクル、タンデムが並ぶグルメフォンドのスタート
ご一家揃ってレンタサイクルで参加ですご一家揃ってレンタサイクルで参加です レンタルのタウンサイクルで参加する3人組女性レンタルのタウンサイクルで参加する3人組女性


メインの「グランフォンド軽井沢」は、 約124kmで獲得標高2,300m以上の本格山岳グランフォンド。その前日の土曜に用意されているのがグルメフォンド&タンデムフォンドだ。その名の通り地元の美味しいものを食べて走る約32km。軽井沢駅近くのプリンスホテルスキー場の駐車場が両日とものスタート&ゴール地点だ。

友人たちと誘い合わせて参加。スタート前に記念撮影友人たちと誘い合わせて参加。スタート前に記念撮影 小径車で走るカップル。お揃いのヘルメットで決めています小径車で走るカップル。お揃いのヘルメットで決めています


6年前の開催初年度から参加コースに用意されるこのグルメ&タンデムフォンド。そのコンセプトもすっかり理解され、毎年リピーターさんが増えている。翌日はハードなグランフォンドに出場するから、土曜はこの距離と「美味しさ」「気軽さ」がぴったりというダブルエントリーの参加者も多い。また、この土曜日だけを走って、翌日の日曜日はアウトレットで買い物したり、ゴルフを楽しむといった軽井沢ならではの優雅な週末を決め込む人もいる(笑)。

タンデムで別荘地を走り抜けるのは格別な気分ですタンデムで別荘地を走り抜けるのは格別な気分です
白糸ハイランドウェイへと向かう松林の道は少し登ります白糸ハイランドウェイへと向かう松林の道は少し登ります グルメフォンドの名前のとおり、休憩地点としてコース内の数箇所に設置されるエイドステーションでは、参加者に軽井沢の地元の特産物を使ったグルメにスウィーツ、ドリンクなどが振る舞われるのだ。
そして「タンデム」も同じコースを走る。なぜタンデムの部が設定されているかといえば、長野県は道路交通法上もタンデムの走行が認められている県だからで、観光地である軽井沢にはタンデム自転車がレンタルできるショップが数多くある。事前に申し込めばレンタルすることができるから、自転車に縁のない家族や友人を巻き込んで一緒に参加しちゃおうというサイクリストやパパさんが多いのだ。

そして一般のレンタサイクルでの参加者も多いのがこのイベントの特徴だ。地元の人などがちょっとした挑戦として出場するにはうってつけ。参加者の半分ぐらいはスポーツライド初心者もしくは未経験者といったところだろうか。

芝生に思い思いに腰を下ろして休憩タイム芝生に思い思いに腰を下ろして休憩タイム
ゆる~い雰囲気で走り出す参加者たち。32kmのコースは軽井沢・中軽井沢エリアの別荘地や一般公道を周遊するコースになっている。翌日のグランフォンドはコース的には軽井沢というよりは「浅間山一周」の意味合いが強いが、このグルメフォンドは軽井沢らしい風景のベストルートを走る。軽井沢といえば避暑地の別荘。緑の明るいカラマツ林の中を、「こういう別荘をいつか持てたらいいな♪ 」と眺めながらのんびり走るのは、気分だけでもセレブになれてなかなか楽しい。クルマもほとんど通らないので安全だ。

子供をベビーキャリアに載せて親子3人で参加しています子供をベビーキャリアに載せて親子3人で参加しています 標高差60mの丘ではタウンサイクルの人は押しが入ってしまう標高差60mの丘ではタウンサイクルの人は押しが入ってしまう


毎年、開催年からほぼ連続的に晴天に恵まれてきたグルメフォンド。しかしこの日のお天気は少しご機嫌斜め。走りだしてすぐに小雨がぱらついてきた。そうなるとちょっと肌寒い。
コースにはところどころ急坂があって、レンタサイクルの人は自転車を降りて押すこともしばしば。イメージ以上にそれなりに厳しいのは確かだ。

ブーランジェリー浅野屋のパン、高原キャベツのサラダ、三笠ホテル特製のコーンスープブーランジェリー浅野屋のパン、高原キャベツのサラダ、三笠ホテル特製のコーンスープ ピクニック気分で朝食をとれば美味しくて思わずピースピクニック気分で朝食をとれば美味しくて思わずピース


第1エイド「千代田区軽井沢少年自然の家」では、「高原の朝食」をテーマにしたパン、ポタージュスープ、サラダなどが振る舞われた。有名店「ブーランジェリー浅野屋」のパンと、オニオン&ガーリックドレッシングが効いたシャキシャキの高原キャベツのサラダに、三笠ホテル特製のあったかコーンスープ。芝生の広場に腰を下ろして食べればリッチな気分になれる。先を急ぐ人は誰も居ない。

白ほたる豆腐店のご主人と奥さん白ほたる豆腐店のご主人と奥さん 飲む豆腐・黒ゴマきなこ味をいただきました飲む豆腐・黒ゴマきなこ味をいただきました


ダウンヒルで中軽井沢の田園地帯へと抜ける。ここで、道沿いの「白ほたる豆腐店」へと立ち寄った。2013年にできたこのお店は、エイドでも何でもない一般店なのだが、手作り豆腐が好評で口コミで有名になった小さなお店。立ち寄る参加者たちの間でも口コミが広まり、続々とファンを増やしつつある。今回私も居合わせた友人に教えてもらって立ち寄り、「飲む豆腐・黒ゴマきなこ味」を美味しくいただきました。

その先には最大の難所である標高差60mの丘が待っている。斜度が10%を超える部分もあるこの上りは、サイクリストにはどうってことない坂だが、レンタサイクルの人にとっては押しが入る厳しい坂だ。

昼食は軽井沢タリアセン特製の信州鹿肉ジビエカレーとベジタブルジュース昼食は軽井沢タリアセン特製の信州鹿肉ジビエカレーとベジタブルジュース 親子4人でご参加。信州鹿肉ジビエカレーをいただきます親子4人でご参加。信州鹿肉ジビエカレーをいただきます


坂を越えればメインの昼食エイド会場に到着。ここでのメニューは軽井沢タリアセン特製の信州鹿肉ジビエカレーとベジタブルジュース。こちらも美味でした。
例年、昼食はゴール地点で供されるようになっていたものの、時間的に遅れてハラペコ状態でゴールする人がいるからか、今年は最後のエイドでしっかりランチをとれるようになったのだ。

エイドではないけど、軽井沢チョコレートファクトリーは立ち寄りスポットとしてすっかり定着エイドではないけど、軽井沢チョコレートファクトリーは立ち寄りスポットとしてすっかり定着 国道沿いには歩道・自転車道があるため走りやすい国道沿いには歩道・自転車道があるため走りやすい


そして、こちらも公式エイドではないものの、有名なお菓子店「軽井沢チョコレートファクトリー」に立ち寄るのもお約束だ。「東京ラスク」で有名になったこのお店。工場をガラス越しに見学しながら、無料のコーヒーとお菓子の試食もできるのだ(だからってパクパクたくさん食べちゃダメですが)。

親子でゴール。子供にとっては走りごたえ十分なコースです親子でゴール。子供にとっては走りごたえ十分なコースです
カートに子供を載せて参加する人も多い。サングラスがクールですカートに子供を載せて参加する人も多い。サングラスがクールです こちらのご夫婦もお子さんをトレーラーに乗せて参加こちらのご夫婦もお子さんをトレーラーに乗せて参加


ケーキブティックPETERSのシュークリームとコーヒーが嬉しいケーキブティックPETERSのシュークリームとコーヒーが嬉しい ゴール後のシュークリームは格別ですゴール後のシュークリームは格別です


ゴールしたら、待っていたのはコーヒーとケーキブティックPETERSのシュークリーム。ちょうど時間も14時過ぎと、デザート&オヤツの時間にはちょうど良かった。


参加無料の前夜祭・バーベキューパーティが開催
この日、初めての試みとして17時からメイン会場裏手のスキーゲレンデを使っての開催前夜祭・バーベキューが開催された。
あいにく天気が優れず、気温が低かったためにこのアウトドアスタイルの立食パーティーは100人限定ながらも人の集まりが悪かったけれど、グリルチキンに海鮮BBQ、ダッチオーブンを使用した特製料理などが無料で振る舞われた。グルメフォンドの最後に、驚きのグルメが待っていたというわけだ。
嬬恋まで走ったハーフコースの参加者も、ちょうど会の半ばにバスで会場に到着。雨で冷えた身体をサプライズの料理の数々で温めていた。

サプライズの無料バーベキューにニッコリサプライズの無料バーベキューにニッコリ 海鮮バーベキューはこのとおりの豪華さ!海鮮バーベキューはこのとおりの豪華さ!


ハーフコースに参加の宮澤崇史さんもパーティに大満足ハーフコースに参加の宮澤崇史さんもパーティに大満足 焚き火でマシュマロを焼いて食べる焚き火でマシュマロを焼いて食べる


参加した人には「こんなに豪華なのに無料でいいの!?」と超大好評。主催者さんの、「参加者の皆さんに楽しんでもらおうと思って」という歓迎の気持ちで催されたこの前夜祭。先着100人という制限はあるけれど、来年もあるといいな。(たぶん、あるとは限りません)

予想以上に豪華な締めとなったグルメフォンド。グランフォンドに参加する人は、ぜひ前日入りで土日の2日間を美味しく・厳しくフルに走るのがオススメです。

photo&text:Makoto.AYANO

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