ツール・ド・フランスでステージ通算23勝を飾っている「マン島の超特急」ことマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が、母国イギリスのチームスカイを離れ、ベルギーのオメガファーマ・クイックステップに移籍する。10月18日、チームスカイがプレスリリースを出して発表した。

4年連続シャンゼリゼを制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)4年連続シャンゼリゼを制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto Ayano2011年に世界チャンピオンに輝き、2012年イギリスのチームスカイに移籍したカヴェンディッシュが、1シーズンでチームを離脱する。移籍先はオメガファーマ・クイックステップで、チームスカイのリリースによると契約は3年間。オメガファーマ・クイックステップ側からの発表はまだない。

カヴェンディッシュは2005年と2008年のトラック世界選手権マディソンで金メダルを獲得。2007年にTモバイルでプロデビューし、これまでツール・ド・フランスでステージ通算23勝(2011年ポイント賞)、ジロ・デ・イタリアでステージ通算10勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ通算3勝(2010年ポイント賞)、2009年ミラノ〜サンレモ制覇、2011年ロード世界選手権制覇という成績を残している。

誰もが認める「世界最速スプリンター」は、2012年、チームスカイに移籍。シーズン15勝を飾ったが、ツールではチームスカイがブラドレー・ウィギンズ(イギリス)の総合優勝に注力したため、カヴェンディッシュのチャンスは減少。夏から秋にかけて、カヴェンディッシュのチーム離脱の憶測が広がっていた。

オメガファーマ・クイックステップには、今年ロンド・ファン・フラーンデレン、ヘント〜ウェベルヘム、パリ〜ルーベを制したトム・ボーネン(ベルギー)や、ロード世界選手権タイムトライアルで連覇を果たしたトニ・マルティン(ドイツ)の他、シルヴァン・シャヴァネル(フランス)らが在籍。その他、HTC・ハイロード時代のチームメイトやスタッフが多数在籍している。今シーズンはチームスカイ(51勝)に次ぐ50勝をマーク。チームは先日リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)との契約解除を発表したばかりであり、グランツールでステージ優勝を量産するスピードチームに変貌するだろう。もちろん平坦系クラシックレースではカヴェンディッシュとボーネンの新タッグに注目だ。

text:Kei Tsuji

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