カタールに続きツアー・オブ・オマーンに参戦するブリヂストンアンカーの参戦レポートをお届けする。スタートの前夜、「どこかのステージで"10位以内"を狙いたい」と意気込む久保監督に話を聞いた。

第4ステージ中盤の登りを通過 ゴツゴツした岩肌とアップダウンが続く第4ステージ中盤の登りを通過 ゴツゴツした岩肌とアップダウンが続く photo : Minoru Omae

16チームのメカニック・ブースが入るオマーンの巨大テントで、活気が蘇る16チームのメカニック・ブースが入るオマーンの巨大テントで、活気が蘇る photo : Minoru Omaeツアー・オブ・カタールでは、新生ブリヂストンアンカーは未知の領域へと足を踏み入れ、まずこの舞台で自分たちに何できるのかを、探ることから始めなければならなかった。
日を追う毎にチームは成長し、それと共に「不安」から始まった世界への挑戦は、「気づき」、そして「確信」へと目覚ましい成長を遂げて見せた。そして世界への挑戦の第2幕、ここオマーンでブリヂストンアンカーは何を見つけることになるのか?

チームがオマーン入りしたのは2月11日の深夜だった。レースは14日にスタートとなるので、準備に2日間が充てられる。それはもちろん十分ではないが、他のチームも同じスケジュールでの移動となるので、そこはイコール・コンディションと言える。

走行ルートを確認するブリヂストンアンカー 横をオマーン女性が通る走行ルートを確認するブリヂストンアンカー 横をオマーン女性が通る photo : Minoru Omaeただ強豪の14チームは、例えばカタールの平たんなコースのスペシャリストから、登りのスペシャリストへという具合に、何名かの選手を入れ換えていた。しかしブリヂストンアンカーは、負傷のブレーズ選手に代わる補充選手を入れることを断念し、7名での参戦を決断していた。

すべての選手が激しく消耗するという、強い横風のレースであるツアー・オブ・カタールを走ってきた選手の疲労も心配されたが、スタッフや選手自身に聞くと、「少し疲れは残っていますが、大丈夫です」と、力強い言葉が返ってきた。

深夜の到着だったにも関わらず、12日早朝から各スタッフが手際よく担当の仕事をこなしていく。そして午後にはバイクセッティングが完了し、選手は1日目のプラクティスに出発した。初日は主にフィジカル・コンディションの回復とオマーンの気温や路面などの環境を確認。

そして翌13日には宿泊拠点から30Kmほど離れた、コース・プロファイル上では山岳ステージ前日のアップダウンが厳しい第4ステージのロケーションを頭に叩き込んだ。またそれと同時に、カタールでは使っていなかった"登りのリズム"を呼び起こし、2日間のプラクティスを終えた。

スタート前夜、久保信人監督にツアー・オブ・オマーンでの目標について聞く。

カタールで試走するブリヂストンアンカー まずは緩い登り、徐々に高出力へカタールで試走するブリヂストンアンカー まずは緩い登り、徐々に高出力へ photo : Minoru Omae久保監督「自分たちは、カタールのハイレベルなレースで、どれくらい"できるのか"を把握することができた。このオマーンではどこかのステージで"10位以内に選手を入れること"を目標としたい。
大それた目標とも思えるかも知れないが、不可能ではないと思っている。選手たち自身もそう自覚しているはず。今回はカタールより上の成績、もしくは内容を全員が目指している。オマーンは、逃げに乗るという、印象を残すレース展開というだけではなく、それにプラスし記録を残すレースを作りたい」。

具体的なオマーンでの展開概要については、
「前半の平たんなステージでは、カタールと同じ"風とコーナー"がポイントとなる。そしてカタールにはまったくなかった、後半に来る山のステージでポイントなるのは、"登りの入り口"。入り組んだ狭いテクニカルな街の道路から突然現れる坂、これに注意を払わなければならない。他のチームより、いかに早く登りの得意な選手をそこに送り込める かがカギになると考えている」。

ときおりダッシュをしての高出力走行ときおりダッシュをしての高出力走行 photo : Minoru Omae「登りはあまり得意でないと考える選手が、登りが得意と考える選手をベストな位置に連れて行く、アシストの働きが必要となる。今回は、個々の戦いの要素が多分にあるのだが、"チームの連携"も含めて試したい」と語った。

またカタールより5℃ほど上回る、日中30℃を超える気温については、「問題があるとは考えていない」ということだ。

カタールで急成長を遂げた選手、そして久保監督が感じている"手応え"と"新たな挑戦への意欲"がこちらに伝わるとても良いインタビューだった。
明日からのブリヂストンアンカーに何が待っているのか、期待が大きく膨らむ。

text & photo : Minoru Omae(大前 稔)

最新ニュース(全ジャンル)