全てのクラスで激しい戦いが繰り広げられたシクロクロス全日本選手権。2年目を迎えたジュニアクラスは、沢田時(ENDLESS/ProRide)が横山航太(快レーシング)や中井路雅(瀬田工業高校自転車競技部)とのライバル対決を制し、連覇を達成した。来季エリートで走る抱負と共にレースレポートをお伝えする。

ジュニアスタートジュニアスタート photo:Kei Tsujiシーズン最初の目標である全日本選手権がいよいよやってきた。ジュニア最後である今年は、去年からの2連覇がかかった大会でもある。

マキノのコースは11月の関西クロスでも一度走っていて、苦手意識があるコースではないが、テクニカルなセクションがあまりないために後続との差がつきにくいコース。水曜日と土曜日の2日間かけてコースの確認をしながら、得意なセクションを見つけるというよりは、苦手なセクションをなくす事を重点的に試走を行った。

ジュニア 先頭パックを形成する沢田時(ENDLESS/ProRide)、横山航太(快レーシング)、中井路雅(瀬田工業高校自転車競技部)ジュニア 先頭パックを形成する沢田時(ENDLESS/ProRide)、横山航太(快レーシング)、中井路雅(瀬田工業高校自転車競技部) photo:Kei Tsujiレース当日は雨で濡れた芝生が滑りやすく、油断できないコンディションの中での6周回のレースとなった。スタート時間が9時と早かったため、いつもよりも念入りにアップして身体を温める。

反応良くスタートを決め、チームメイトの前田選手のうしろについてレースを進めていく。担ぎセクションである階段の手前で先頭に立ったところで、すぐに自分を含む3人の先頭パックが形成された。MTBで今年の夏も競い合った横山選手と、同じ滋賀出身で練習仲間でもある中井選手。

ジュニア 後続を突き放しにかかる沢田時(ENDLESS/ProRide)ジュニア 後続を突き放しにかかる沢田時(ENDLESS/ProRide) photo:Kei Tsuji3人のパックのまま2周目に入ったが、階段セクションで横山選手が転倒。瞬間的にペースを上げて6秒程のアドバンテージを得た。このまま逃げ切ろうかとも考えたが、残り周回を考えてマイペースで走ることにして、脚を休めることにした。

3周目に追いつかれたが、階段とその直後の急坂セクションで若干差をつけられるので、パックの中でも余裕を持って走ることが出来た。ラスト3周となったところでアタックを仕掛け、再びパックから抜け出す。5周目は全力で走り、後続とのタイム差を17秒に広げる。

ジュニア 優勝した沢田時(ENDLESS/ProRide)ジュニア 優勝した沢田時(ENDLESS/ProRide) photo:Kei Tsujiラスト1周に入ってからはミスがないように丁寧に走りながら、ゴールを目指した。ゴールではたくさんの方に祝福して頂きながら、ジュニアクラス2連覇を達成することが出来た。

今日競い合った3人は、普段のシクロクロスのレースでもC1を制限時間付きで走っているメンバー。いつもC1の中で競い合っていることでジュニアの競技レベルが上がり、去年よりもレベルが高く、見応えあるレースになったのではないかと思う。

来年の全日本ではエリートでの出走となりますが、そこでも優勝を目指しているので、これから1年努力していきます。普段C1でレースをしているときは、セカンドパックでの走行になってしまうことも多く、まだ日本のトップレベルには達していません。

エリートでトップに立つには、もっとレースの経験を積んで、無駄のない走りにしていかなければなりません。これからの一つ一つのレースを大事にしていきたいです。

今回の全日本では沢山の応援、サポートをして頂き、本当にありがとうございました。

ENDLESS/ProRide
沢田 時

ジュニア表彰台ジュニア表彰台 photo:Kei Tsuji

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