ディルーカ「まるでリエージュ～バストーニュ～リエージュのようだったね」

マリアローザを着てのぶっちぎり独走勝利。ディルーカは長く、厳しいステージでペリツォッティ、メンショフ、サストレに10秒、以下有力候補に30秒近くの差を稼ぎ出した。ディルーカは休息日に下りコースを試走していたという。

フランコ・ペッリツォッティ（イタリア、リクイガス）を置き去りにアタックするダニーロ・ディルーカ（イタリア、LPRブレークス）

ダニーロ・ディルーカ（イタリア、LPRブレークス）

キーは下りを学んでおくことだった。思ったよりうまくいった。最後はひとりでゴールできるとは思っていなかったよ。今日は僕にとってクラシックのような、まるでリエージュ～バストーニュ～リエージュのようなステージだったね。

チンクェテッレのタイムトライアル（第12ステージ）にこのタイム差をもって臨めるのはいいね。
今日は僕の脚質にぴったりだった。下りでアタックした。ひとりで行くのが勝つためにはもっとも最高なやり方だ。



ダニーロ・ディルーカ（イタリア、LPRブレークス）がフランコ・ペッリツォッティ（イタリア、リクイガス）を従えて photo:CorVos

ディルーカに29秒遅れたイヴァン・バッソ（イタリア、リクイガス）

今日は僕らにとっていいステージだった。僕らのチャンスはペリツォッティにあった。でもディルーカは今の時点で一番強い。もしこの状態が続くのなら、マリアローザを獲ることは難しくなる。
でもまだタイムトライアルと上りのステージが控えている。彼こそが倒すべき相手だ。でも僕には自信がある。うまくやるさ。

フランコ・ペッリツォッティ（イタリア、リクイガス）

もうこれ以上うまくやることは不可能だった。ダニーロにはピッタリつけられていたんだ。かなわなかった...。彼は凄く強かった。もの凄くね。（RaiTVに語る）



タイムを失ったトーマス・ロヴクヴィスト（スウェーデン、チームコロンビア） photo:CorVos

トーマス・ロヴクヴィスト（スウェーデン、チームコロンビア）

ステージは長すぎた。そして僕にはちょっと速過ぎたんだ。いい調子じゃなかった。昨日の休息日で僕は回復できなかった。僕の脚の筋肉は固まっていて、有力選手たちについていけなかったんだ。

でもまだ総合争い圏外じゃないと思う。まだ挑戦し続けるよ。明日はきっとスプリンターたちのステージになるから、タイムトライアルの前にはもう少し回復できると思う。タイムトライアルはどうなるかな...。その可能性にかけるよ。











マリアローザ集団の前に出るランス・アームストロング（アメリカ、アスタナ） photo:CorVos

ランス・アームストロング（アメリカ、アスタナ）

長くてタフなステージだった。街への下りでちょっと差がついちゃったね。ディルーカはマリアローザを守った。強烈な走りだった。でも僕らは強いよ。リーヴァイの小さなミスさ。彼はタイムトライアルでは凄いよ。

－－今朝交通事故で亡くなったモト・パイロット（オートバイ運転手）のファビオ・サッカーニ氏について

今朝サッカーニがあの世に旅立ったと聞いた。彼はカメラマンのベッティーニのモトパイロットだった。そして癌からの生還者。彼は僕のサポーターだった。いつもビッグスマイルなヤツだった。彼を惜しむ。（Twitterで）

ダミアーノ・クネゴ（イタリア、ランプレ）

ひどいステージになった。有力選手たちに遅れないように走っていたけど、最後の上りの麓でバッソに着いていけなかった。脚がただ言うことをきかなかったんだ。自分自身とチームにがっかりしているよ。もう限界だったんだ。これは痛いよ。（RaiTVに語る）


エディ・メルクスが現れ、アームストロングと談笑。近代の自転車界の偉人がクネオに出会う(

ゲストとして招かれたエディー・メルクス

チンクェテッレのタイムトライアルでマリアローザを守れればディルーカはジロに勝てるかもしれない。私の中での優勝候補は依然ライプハイマーだ。彼にはいいチームがあるし、今日我々はアームストロングが調子を取り戻しているのを確認した。彼には経験がある。
すごく調子のいいメンショフにも注意しなくてはならない。最後のタイムトライアルまですべてが決まることはないだろうね。（RaiTVに語る）

text:綾野 真、辻 啓
photo:辻 啓,CorVos