ジャパンカップ覇者ハースがガーミンに移籍　ヴォンホフは育成チームへ

アメリカのUCIプロチーム、ガーミン・サーヴェロは10月26日、ジャパンカップを制したばかりのネイサン・ハース（オーストラリア、ジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズ）と2年契約を結んだと発表した。ジャパンカップクリテリウム覇者のスティール・ヴォンホフ（オーストラリア）は育成チームのチポレ・シュガーラボに加わる。

ジェイコ・ヘラルドサンツアーで総合優勝を飾ったネイサン・ハース（オーストラリア、ジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズ） photo:Veeral Patel10月12日から16日までオーストラリアで開催されたジェイコ・ヘラルドサンツアー（UCI2.1）で並みいるUCIプロチームライダーを蹴散らし、UCIコンチネンタルライダーながら総合優勝に輝いたネイサン・ハース、22歳。1週間後のジャパンカップで再び金星を飾ったのはご存知の通り。シーズン終盤に2つの価値あるタイトルを獲得した。

ジャパンカップでスプリント勝利を制したネイサン・ハース（オーストラリア、ジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズ） photo:Kei Tsujiハースはオーストラリア・ブリスベン出身。ジュニア時代はMTBクロスカントリーに打ち込み、2009年にはオーストラリアのナショナルMTBシリーズU23クラスの年間チャンピオンに輝いている。2010年に現在のジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズに加入するとともにロードレースに転向。今年のオセアニア選手権U23ロードレースで2位に入り、早速そのポテンシャルの高さを証明してみせた。

ジャパンカップ後にハースは「2012年はビッグチームに移籍するけど、まだチーム名は明かせない」と語っていたが、10月26日、ガーミン・サーヴェロ側から正式なプレスリリースが出された。

ジャパンカップ優勝ネイサン・ハース（オーストラリア、ジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズ） photo:Kei Tsujiプレスリリースの中でハースは「ガーミン・サーヴェロとの契約は夢が叶った気分だ。トップチームの一員になることに戸惑いもあるけど、熱意と楽観に満ちたチームで2年間走ることを楽しみにしている」とコメント。ハース11月にボルダーで行なわれるチームトレーニングキャンプでチームメイトたちと顔を会わす予定。

ガーミン・サーヴェロのジョナサン・ヴォーターズ監督は「ネイサンは希有な能力の持ち主だ。レースのレベルに関係なく、どんなコースにも対応し、勝利への道を探し出すことができる。これはまだ彼のキャリアの始まりに過ぎない。選手としての成長を見届けるのが楽しみだ」と、若き才能に期待を寄せる。

クリテリウム2代目チャンピオンとなったスティール・ヴォンホフ（オーストラリア、ジェネシス・ウェルスアドヴァイザーズ） photo:Kei Tsujiまた、ジャパンカップ・クリテリウムを制したチームメイトのスティール・ヴォンホフは、ガーミン・サーヴェロのデベロップチーム（育成チーム）であるUCIコンチネンタル登録のチポレ・シュガーラボに移籍する。ヴォンホフは2012年シーズンの半ばからスタジエール（研修生）としてガーミン・サーヴェロに合流する予定で、2013年のUCIプロチーム入りを目指すという。

ガーミン・サーヴェロに所属していたジャック・ボブリッジ、キャメロン・マイヤー、トラヴィス・マイヤー、ブレット・ランカスター、マシュー・ウィルソンのオーストラリア出身者5名は、同国で新たに結成されるグリーンエッジへ。その一方で、同国の若き才能2人がアメリカのガーミンに加わる。ガーミン・サーヴェロに所属するオージー選手はハインリッヒ・ハウッスラーとネイサン・ハースの2名となる。

text&photo:Kei Tsuji