フランスの老舗ブランドMBKは、25周年記念モデルとしてMBKクラブレーサーを発表した。
スチールフレームの製造において、全てを知り尽くしたMBKだからこそ出来るノウハウを今に生かしたスチールフレームになっているという。

MBKクラブレーサーMBKクラブレーサー (c)Makoto.AYANO/cyclowired.jp

ツール・ド・フランスを走ったMBKシャザルチームの懐かしいカラーが施されたMBKクラブレーサーは、現代において新規リリースされるクロモリ系スチールフレームのなかでは異色とも言える、ノスタルジーを狙ったフレームではなく、走りの本質にこだわって製作されるモデルだ。

MBKクラブレーサー ディテール紹介
ヘッド周りの造形ヘッド周りの造形 MBKシャザルチームのカラーリングが施されるMBKシャザルチームのカラーリングが施される

ヘッドのMBKロゴヘッドのMBKロゴ シートステイ接合部シートステイ接合部 カイセイ019ULTIMAパイプのギャランティーシールカイセイ019ULTIMAパイプのギャランティーシール

ブレーキ取り付け台座ブレーキ取り付け台座 エンド当たり面の丁寧なメッキ処理エンド当たり面の丁寧なメッキ処理

以下、MBKクラブレーサーの概要を、発売元の日本総代理店サイクルラインズからのリリースで紹介する。

MBKクラブレーサー 製品概要

MBKクラブレーサーは、現在入手可能なクロムモリブデン鋼、ニヴァクローム鋼、サーモクロム鋼、ニッケルクロム鋼、マンガンモリブデン鋼、トラマクロム鋼、ニオビニウム鋼等の高品質・高性能な母材を使用して、これらスチール素材が持つ「芯」があり「張り」もある特性を生かし、過去に蓄積したノウハウと最新の技術並びに熟練の技を融合させて製造されます。

ハンドメイドで製作されるMBKクラブレーサーハンドメイドで製作されるMBKクラブレーサー 製品の特徴
精度が高く高品質のパイプを選択・使用し、それら使用するパイプの銘柄を明らかにして、その素材パイプの特性を十分生かすために、MBKが認めた熟練した職人達(実質2名)によりつくり上げる。

1. ロウ付け作業の基本である、素材パイプへの火の入れ方(火炎の種類、大きさ、熱する時間・程度等)に細心の注意をはらい、各素材の特徴を生かす。

使用する各素材パイプの銘柄やフレームのロウ付け各部所ごとによって、数種類あるロウ材並びにその他溶剤を適材適所に使い分ける。
各素材パイプのバテッドの位置と長さ、パイプの外径等、フレームサイズごとに考慮する。これらは剛性のコントロールのため。

フレーム素地の状態 スチールの特性が存分に生かされるフレーム素地の状態 スチールの特性が存分に生かされる ラグの形状・厚さ等をフレームサイズごとに考慮し、オリジナルな形状と共に、細心のベストな削り込みを行う。ラグのエッジの立て方、ロウ材の磨き残し処理、フラッシング等の後処理も完璧に行う。

リアエンド、フォークエンド部分等には、他ブランドが採用するような、簡易な「差し込み方式」は採用しない。BB部分のパイプ集合においても、内部を見てみると判るように他ブランドのようなザグリ無しの仕上げは行わない。ロウ材が完璧に回らないような工作は施さない。

工作精度を上げ、完成後のサイズ寸法の歪を最小限に抑える細心の注意・努力をする。

フレームサイズごとに異なるフロントフォークの形状(オフセット量、曲げる位置、フォーク剛性等)と、フレーム本体の最適なジオメトリーと剛性バランスの相関から、2輪車にとって重要な重心バランス考慮し、MBKが理想とするニュートラルなハンドリングを目指す。

フロントフォークは、サイズごとに全て職人が自らの「手曲げ」で緻密に行い、機械を使用した一般シティサイクルのような曲げ工作は行わない。「機械曲げ」は、一見して判るようにフォークの中央部分から曲げることしかできない(フォークそのものを抑える治具の長さから、曲げられる位置が決まってしまう)。

スチールが持つ「芯」がありながら、「しなり」を生かした「伸びやかな加速感」が得られるフレームを目指す。

2. MBKブランドとして初めて日本に導入され、ツールドフランス等の欧州のレースにおいて、スチールバイクが最も活躍した頃のカラーリングを復刻し、スチールバイク復活の第一号記念モデルとして甦らせる。順次、新しいカラーリングも展開予定。

フレームの下地はすべて磨き上げて「めっき処理」を施し、錆びなどの腐食や上塗装の仕上がりに十分配慮する。

3. 最新のコンポーネントである電動変速システム(シマノDi2)に対応するフレーム形状(電動ケーブルの内蔵など)も選択できるようにする。
                                         
4. スチールといえども、最新の軽量・高剛性パイプや工作を施すことにより、ユーザーとなり得る大多数の一般・ホビーレーサーの方々であれば、現代のレース・イベントにおいても十分使用可能な走行性能を目指す。


MBKクラブレーサーMBKクラブレーサー (c)Makoto.AYANO/cyclowired.jp■サイズ展開
XXS ・・・ トップチューブ長 515mm(ホリゾンタル換算)
XS ・・・ 同 525mm(同)
S ・・・ 同 535mm(同)
M ・・・ 同 545mm(同)
L ・・・ 同 555mm(同)

その他のサイズはオーダーにより注文可能。納期は約2~3カ月。
ヘッドチューブの長さは、適正な長さサイズを採用する。特にアヘッドタイプのヘッドパーツの選択時には、ステムの高さ調整のために余分なスペーサーが必要にならないような、美しい見栄えにも考慮するサイジングを施す。

価格:¥285,000(ヘッドパーツ込/税込希望小売価格)

ヘッドパーツは、以下の4パターンから選択可能:シマノ・デュラエース(アヘッド又はスレッド)、カンパニョーロ・レコード(アヘッド又はスレッド)

ハンドル、ステム、シートポスト
完成車への組み立て時にはMBKオリジナルのハンドル、ステム(アヘッドタイプのみ)、シートポスト(27.2φ)も準備可能。カラーは「ブラック」と「ホワイト」から選択可能。
3Dフォージド(鍛造)の超軽量ステム本体やオリジナル形状のサドルレール固定方法のポスト部分に、デザインアクセントとして「CNC加工」を施した非常に技術力の高い仕上げのオリジナル製品です。

ハンドル 税込希望小売価格 ¥6,050
ステム  税込希望小売価格 ¥5,550
シートポスト 税込希望小売価格 ¥6,250
(価格は各色共通)

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