集団スプリントで争われたオランダ選手権の男子エリートロードレースで、ダニー・ファンポッペル(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が勝利。コーイやフルーネウェーヘンらを退け、リードアウト職人がオランダ王者に輝いた。



同時にハンドルを投げたファンポッペルとコーイ photo:CorVos

6月28日に行われたオランダ選手権の男子エリートロードレース。エーデを巡る周回コースは総距離163kmで、ツール・ド・フランスが控えるディラン・フルーネウェーヘン(ジェイコ・アルウラー)やオラフ・コーイ(ヴィスマ・リースアバイク)などドップスプリンターたちが集結した。

特にヴィスマは2023年覇者ディラン・ファンバーレなど6名を擁する有利な状況のなか、ハイスピードで展開したレースは集団スプリントへ。残り100mでコーイが先頭に立ち、その背後にダニー・ファンポッペル(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)がつく。更にその後ろから踏み込んだフルーネウェーヘンがコーイとフェンスで行き場をなくすなか、コーイとファンポッペルが同時にハンドルを投げた。

オランダ選手権を初制覇したダニー・ファンポッペル(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

写真判定の僅差に持ち込まれた戦いは、わずかにファンポッペルが先着。リードアウトとしてチームメイトに数多の勝利をもたらしてきたファンポッペルが、自身初となる国内タイトルを手に入れた。ファンポッペルはヨルディ・メーウス(ベルギー)と共に、1週間後に開幕するツール・ド・フランスに出場予定だ。

一方、コーイはこれで3年連続の2位となり、連覇を逃したフルーネウェーヘンは3位だった。

ドイツ選手権の女子エリートを制したロレーナ・ウィーベス(SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

オランダの女子エリートもスプリントで決着し、ロレーナ・ウィーベス(SDワークス・プロタイム)がシャーロッテ・コール(ピクニック・ポストNL)を退け、6年ぶり2度目の国内王者に輝く。イタリアではエリーザ・ロンゴボルギーニ(UAEチームADQ)が3年連続6度目の優勝し、FDJスエズのワンツーフィニッシュとなったフランスでは、マリー・ルネットが初戴冠。スロバキアではタイムトライアルを制したヴィクトリア・クラドノヴァ(ヴィスマ・リースアバイク)が、18歳にして2冠を達成した。

ドイツではフランツィスカ・ブラウーセ(セラティジット・プロサイクリング)が連覇を決め、ポーランドでは昨年のツール・ド・フランス・ファムの総合優勝者であるカタジナ・ニエウィアドマ(キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が、2016年以来9年ぶり2度目のチャンピオンジャージを獲得している。
各国ナショナル選手権ロードレース2025優勝者
オランダ男子エリート ダニー・ファンポッペル(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
オランダ女子エリート ロレーナ・ウィーベス(SDワークス・プロタイム)
イタリア女子エリート エリーザ・ロンゴボルギーニ(UAEチームADQ)
フランス女子エリート マリー・ルネット(FDJスエズ)
スロバキア女子エリート ヴィクトリア・クラドノヴァ(ヴィスマ・リースアバイク)
ドイツ女子エリート フランツィスカ・ブラウーセ(セラティジット・プロサイクリング)
ポーランド女子エリート カタジナ・ニエウィアドマ(キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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