2011年限りで実質的に解体し、メインスポンサーがレオパード・トレックに合流するレディオシャックの選手流出が続いている。これまでエースを担ってきたヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア)はアスタナ、リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)はオメガファーマ・クイックステップへ移籍する。

ツール・ド・スイスで逆転総合優勝に輝いたリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)ツール・ド・スイスで逆転総合優勝に輝いたリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック) photo:Cor Vos10月1日の時点で明らかになっている情報によると、レディオシャック所属選手のうち、レディオシャック・ニッサン・トレックに籍を移すのは半数に満たない選手。その他の選手は他チームへの移籍を決めている。

ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、レディオシャック)ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、レディオシャック) photo:Cor Vosこれまでチームの屋台骨を務めたライプハイマーとブライコヴィッチの離脱が大きなトピック。アスタナのジュゼッペ・マルティネッリ監督はリリースの中で「ブライコヴィッチは強靭なライダーであり、アスタナで重要な役割を担うことになるだろう。グランツールでは、クロイツィゲルと並んでリーダーを務める。ともにヴィノクロフから良き指導を受けるはずだ」と語る。今年のツール・ド・フランスで落車リタイアしたアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)は、引退発言を撤回し、2012年シーズンもアスタナで走ることを決めている。

レディオシャックとしては他にも、エーススプリンターを務めたロビー・マキュアン(オーストラリア)とロバート・ハンター(南アフリカ)、マヌエル・カルドソ(ポルトガル)がそれぞれチームを離れる。全日本チャンピオン別府史之の正式な移籍先はまだ発表されていない。

また、レディオシャック・ニッサン・トレックに関して、チーム名称が長過ぎるとして変更が求められている。UCI(国際自転車競技連合)ルールによると、チーム名に入るスポンサー名は2社まで。なお、レオパード・トレックのチームマネージャーを務めていたブライアン・ニガード氏はチームを離れ、グリーンエッジのプレス担当に就くことが正式に決まっている。

2011年レディオシャック所属選手
別府史之(日本) → グリーンエッジ?
サム・ビューリー(アメリカ) → ?
ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア) → アスタナ
マシュー・ブッシュ(アメリカ) → レディオシャック・ニッサン・トレック
マヌエル・カルドソ(ポルトガル) → カーハルーラル
フィリップ・ダイグナン(アイルランド) → ユナイテッドヘルスケア
ベン・ヘルマンス(ベルギー) → ?
クリストファー・ホーナー(アメリカ) → レディオシャック・ニッサン・トレック
ロバート・ハンター(南アフリカ) → ガーミン・サーヴェロ
マルケル・イリサール(スペイン) → レディオシャック・ニッサン・トレック
ベンジャミン・キング(アメリカ) → レディオシャック・ニッサン・トレック
アンドレアス・クレーデン(ドイツ) → レディオシャック・ニッサン・トレック
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド) → オメガファーマ・クイックステップ
リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ) → オメガファーマ・クイックステップ
ジョフロワ・ルカトル(フランス) → ?
ティアゴ・マシャド(ポルトガル) → レディオシャック・ニッサン・トレック
ジェイソン・マッカートニー(アメリカ) → ユナイテッドヘルスケア
ロビー・マキュアン(オーストラリア) → グリーンエッジ
デミトリ・ムラフエフ(カザフスタン) → アスタナ
セルジオ・パウリーニョ(ポルトガル) → サクソバンク・サンガード
ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ) → ?
グレゴリー・ラスト(スイス) → ?
セバスティアン・ロセレル(ベルギー) → ガーミン・サーヴェロ
イワン・ロフニー(ロシア) → ?
ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル) → レディオシャック・ニッサン・トレック
ビョルン・セランダー(アメリカ) → ?
ジェシー・サージェント(ニュージーランド) → レディオシャック・ニッサン・トレック
アイマル・スベルディア(スペイン) → レディオシャック・ニッサン・トレック

text:Kei Tsuji