日曜に22歳になるエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)は、上りスプリントでその爆発力をいかんなく発揮し、ちょっと早いプレゼントを自分に贈った。

まだ慣れない感じのエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)のシャンパンファイトまだ慣れない感じのエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)のシャンパンファイト photo:Kei Tsuji昨第6ステージでは集団の先頭を取り2位。2008年にはクリテリウム・アンテルナシオナルのタイムトライアルで優勝。そしてヘント~ウェベルヘム2009に優勝し、大きな期待が膨らむ。5月17日、次の日曜日が22歳の誕生日だ。

エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)



「誕生日プレゼントに欲しかったのはステージ優勝。僕の誕生日の日曜はミラノでのクリテリウムだから、チームコロンビアにはグレートスプリンターのマーク・カヴェンディッシュがいる。僕は彼を勝たせるように牽引するつもり。

僕はいいスプリンターだと思うけれど、大集団ではちょっとね。最後は自分でも凄いスプリントができたと思う。
今日みたいな小さな集団でならいい感じでいける。たくさん選手が逃げたがったし、もちろん僕だって雨と寒さは嫌いだけれど、他の選手よりは強いんだと思う。ノルウェー人だから。

今日のダウンヒルはとても危険だったけど、幸運にも落車はしなかった。いくつかしかないチャンスをものにしたよ。だか後は気持ちよくカヴのヘルプができるね。僕が何に向いているかは模索しているところなんだ。ワンデイクラシックが好きだし、ステージレースも楽しい。今はいいオールラウンダーってところかな」。


マロヤ峠の下りで逃げたアレッサンドロ・ベルトリーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)マロヤ峠の下りで逃げたアレッサンドロ・ベルトリーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ) photo:CorVos

下りで逃げたアレッサンドロ・ベルトリーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)



ゴールまで35kmを残す山岳ポイントのマロヤ峠で抜け出し、危険なダウンヒルを単独で攻めて逃げ続けたアレッサンドロ・ベルトリーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)は、
プロ入り16年目の37歳。1997年にパリ~ブリュッセルで勝利。イタリアのレースでは多く結果を残しており、2007年にはコッパ・アゴストーニ、コッパ・プラッチ、ジロ・デッラッペンニーノ、ジロ・デル・ヴェネトなど、国内レースで勝利を重ね、UCIヨーロッパツアーのチャンピオンに。そして世界選手権ロード2007ではパオロ・ベッティーニの2 連覇に大きく貢献した。ジロではこれまで2004年大会第17ステージ2位と、2008ジロ第11ステージで初優勝を飾っている。

山岳王マルコ・パンターニのアシストとしてキャリアをスタートさせ、97年にはジャンカルロ・フェレッティ監督率いるMGテクノジムでシモーニと一緒のチームとなった。シモーニと同郷、トレント出身の"トレンティーノ"のため、トレーニングをともにした仲だ。ディキジョバンニでもシモーニのアシストとしてジロを走る。

「日に日に調子がよくなっていく。だから今日行ってみたんだ。ジーボ(シモーニ)には
「危ないから下りでは僕の後ろに着いて」と言ったんだ。そしてアタックした。やさしい下りじゃなかったから、自分だけを信じて下った。昨年のステージ優勝をまだ楽しんでいるよ。ジロが終わるまではまだ何度かやってみるよ」。

text:綾野 真、辻 啓
photo:辻 啓,CorVos