第6ステージは100.8kmのクリテリウム。ゴールは集団スプリントとなりボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)が3勝目をマーク。愛三工業レーシングチームは盛一大がゴール前で落車し、西谷も集団後方でゴールしている。

終盤にかけて集団をコントロールするのはタブリーズ・ペトロケミカル(イラン)終盤にかけて集団をコントロールするのはタブリーズ・ペトロケミカル(イラン) (c)Sonoko.Tanaka

シュピレフスキがスプリントで3連勝

重慶壁山城市内で開催されたツアー・オブ・チャイナ第6ステージは、12.6kmの周回コースを8周回する100.8kmのクリテリウム。薄曇りで直射日光こそないものの気温は30℃。ジッとしていると汗ばむ湿気の高い天候下でのレースだった。

子どもたちと選手でごった返すスタート地点子どもたちと選手でごった返すスタート地点 (c)Sonoko.Tanaka今日も爽やかな笑顔を見せてくれるポディウムガールの“マリコ”さん今日も爽やかな笑顔を見せてくれるポディウムガールの“マリコ”さん (c)Sonoko.Tanaka

総合順位はムラディヤン・ハルムラトフ(ウズベキスタン、ジャイアント・ケンダ)が2位以下に3分25秒ほど単独でリードしている状態で、集団スプリントになるかぎり、リーダージャージの持ち主は変わらない。

100.8kmで開催された第6ステージがスタート100.8kmで開催された第6ステージがスタート (c)Sonoko.Tanaka序盤からアタックが積極的にかかるも、決定的な逃げグループは形成されずにレースは進んだ。

逃げが決まったのは6周回目。6選手が先行し最大で後続に47秒の差をつけた。しかし、協力に集団をコントロールするタブリーズ・ペトロケミカルや欧米チームの追い上げにより、7周回目に吸収。集団のままでゴールスプリントを迎えた。

この日も先頭でフィニッシュしたのはブルーのポイント賞ジャージを着たボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)。いとも簡単に3勝目、ハットトリックを達成した。

重慶壁山の市内を疾走するクリテリウム重慶壁山の市内を疾走するクリテリウム (c)Sonoko.Tanaka「チームが一生懸命動いてくれたので、ゴールスプリントに向けて力を温存でき、最後はフレッシュな状態で勝負することができた。今日も素晴らしいレースになったよ」と今大会最強のスプリンターは語る。


集団スプリントのため、この日も総合順位に大きな変動はなく、ハルムラトフがリーダージャージを守った。当初「1日守れればいいと思う」と弱気な発言が目立ったが、ここまで守れたことに「山岳は得意だよ。最終日まで守りたいし、それは可能なことだと思う」と自信を見せる。

川にかかる橋を走り抜ける選手たち川にかかる橋を走り抜ける選手たち (c)Sonoko.Tanaka
ゴール前で盛一大が落車

愛三勢は最終ラップで位置取りをしていた盛一大が集団中盤、ゴールまで残り2km地点で落車。しかし幸いにも軽傷とのことだ。
チームのスプリンター西谷泰治はいい位置に上がることができたが、スプリントに絡めないままレースを終えている。「また明日、勝てるように頑張ります」という言葉を残して選手たちは会場をあとにした。


集団内で走る綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)集団内で走る綾部勇成(愛三工業レーシングチーム) (c)Sonoko.Tanaka選手から不満が漏れる6時間の陸路移動

この日もレース後に長い移動が待ち受けていた。レース距離が短く、終了時間が早いとは言え、選手たちは350km、約6時間かけてホテルまで移動をしなければいけない。もちろんツール・ド・フランスで活躍するような快適なチームバスなどなく、窮屈なバンに乗って移動する。そしてチームカーに運転手は付かず、各チームの監督がハンドルを握るのだ。

ちなみに今大会の関係車両は、普通車150台、バス16台、カーゴトラック11台、モト22台、表彰台などの特殊車両4台。第8ステージから第9ステージが開催される天津までの距離は約2,000km。選手たちは飛行機で移動するが、車ポイント賞ジャージを着るボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)が3勝目をマークポイント賞ジャージを着るボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)が3勝目をマーク (c)Sonoko.Tanaka両に関しては、必要な車両を除いては陸移動をせずに、天津で再度、準備されるという。つまりレースの関係車両の数はさらに多く膨れあがる。

賞金総額約2千万円、総予算はツール・ド・フランスの半分くらい(400ミリオンユーロ)と噂されているほど莫大な金額が動いているツアー・オブ・チャイナ。スポンサー収入を得るために、多くの街、レースを呼びたい街に行くことは大切なことだと思う。しかし、選手からは不満の声が上がっている。一部の選手はジャーナリストに対して「君が主催者側の人間なら、取材には一切応じないよ!それだけこの移動方法に不満があるんだ!」と主催者への怒りを爆発させた。

ゴール前2kmで落車してしまった盛一大(愛三工業レーシングチーム)ゴール前2kmで落車してしまった盛一大(愛三工業レーシングチーム) (c)Sonoko.Tanaka
ツアー・オブ・チャイナ2011 第6ステージ結果
1位 ボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル) 2h08'11"
2位 アレクサンドル・セロフ(ロシア、ロシアナショナル)
3位 グリシア・ヤノルシュケ(ドイツ、ニュートリション)
4位 イワン・コヴァレフ(ロシア、ロシアナショナル)
5位 アレクセイ・マルコフ(ロシア、ロシアナショナル)
6位 カスペール・イーベル(デンマーク、グラッド&マーストランドLPO)
7位 コワ・ホーチン(香港、香港ナショナル)
8位 ローエニング・ヴィンツァー(デンマーク、グラッド&マーストランドLPO)
ステージ3勝目を挙げたボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)ステージ3勝目を挙げたボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル) (c)Sonoko.Tanaka9位 ジャン・ジャンジェ(韓国、韓国ナショナル)
10位 ローラン・ブール(スイス、アトラスパーソナル・ジャクロー)
30位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)
73位 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)
74位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
97位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
114位 盛一大(愛三工業レーシングチーム)
115位 中島康晴(愛三工業レーシングチーム)


個人総合成績(イエロージャージ)
1位 ムラディヤン・ハルムラトフ(ウズベキスタン、ジャイアント・ケンダ)19h11'19"
ジャージ着用選手によるシャンパンファイトジャージ着用選手によるシャンパンファイト (c)Sonoko.Tanaka2位 イワン・コヴァレフ(ロシア、ロシアナショナル)+3'20"
3位 アレクサンドル・セロフ(ロシア、ロシアナショナル)+3'22"
4位 ジャン・スンジェ(韓国、韓国ナショナル)+3'23"
5位 パブロ・ルシュガ(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)+3'31"
6位 マテイ・ムジェルリ(スロベニア、プルティニナ)+3'33"
7位 クリスター・レイク(ノルウェー、ジョーカー・メリダ)
8位 ベルナールド・スルズベガー(オーストラリア、Vオーストラリア)+3'34"
9位 ピルミン・ラング(スイス、アトラスパーソナル・ジャクロー)+3'35"
10位 ディルク・ミューラー(ドイツ、ニュトリキシオン)
41位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)+3'49"
51位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)+7'54"
66位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)+8'
74位 中島康晴(愛三工業レーシングチーム)
89位 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)+8'15"
99位 盛一大(愛三工業レーシングチーム)+10'39"

ポイント賞(ブルージャージ)
ボリス・シュピレフスキ(ロシア、タブリーズ・ペトロケミカル)

山岳賞(ポルカドットジャージ)
ロシェ・ディオン(オーストラリア、チャンピオンシステム)

チーム総合成績
ジョーカー・メリダ


photo&text:Sonoko.Tanaka

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