7月11日、チームカチューシャのアレクサンドル・コロブネフ(ロシア)がツール・ド・フランス第5ステージのドーピング検査で陽性になったことをフランスのスポーツ紙レキップが伝えた。UCIもAサンプルが陽性であったことを認めた。チームはその後コロブネフを出場停止処分にした。

アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ) (c)Makoto.AYANO第5ステージに採取されたコロブネフの尿のAサンプルから検出されたのは、禁止薬物に指定されている利尿剤の「ヒドロクロロチアジド」だ。この薬物自体に運動能力向上の効果はないが、利尿を促すことでドーピングに使用される薬物のマスキング剤として作用する薬物のため、WADA(世界アンチドーピング機関)のリストに挙げられている。

コロブネフはただちに失格にはならず、Bサンプルの結果が陽性となった場合に処分が確定される。再検査を求めるBサンプルの提出検は4日以内とされている。

コロブネフはツール第9ステージ終了時点で個人総合トップのトマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)から22分15秒遅れの総合69位につけている。

続報 コロブネフがツールから除外

チームはBサンプルの検査を待たずにコロブネフをツールから帰すことを決めた。チーム代表のアンドレイ・チミル氏はコロブネフとルームメイトを伴って警察へ出頭し、事情を説明した。そしてコロブネフを自主的に出場停止処分にした。
Bサンプルの結果によって陽性が確定した場合、コロブネフは解雇され、チーム規定により給料の5倍にあたる罰金を支払わなくてはならないとされている。


photo&text:Makoto.AYANO