35歳にして2度目のジロのカムバックを果たしたペタッキ。今季8勝目、プロ入り通算164勝、ジロでのステージでは25勝目にあたる勝利だ。ただしこれは2007年のジロの勝利を除く数字だ。記者会見でペタッキが語る、2度目の復活とは。

淡々と質問に答えるアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、LPRブレークス)淡々と質問に答えるアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、LPRブレークス) photo:Kei Tsuji「今日は僕の息子の最初の(1歳の)誕生日だったんだ。それであの(頭の上で指を振る)ゼスチャーをとった。彼が大きくなっても覚えていられるようにね。今日のこの勝利は僕の息子に捧げる勝利だよ。

ラスト250mで早めに飛び出したのは、例年より疲れを感じていなかったから。上りもうまく登れたし、明日もこの調子を維持できると思っている。もし僕がマーク(カヴェンディッシュ)を突き放してゴールすれば、マリアローザは明日の夜僕のものになる。夢を見るのはタダだろう?

昨年のジロは家でテレビで観ていたんだ。カムバックしたジロで、その最初のステージで勝てることは格別だよ。これは今までの勝利のなかでも特別な勝利になる。

今日までの164勝を自分で数えてみた。もっとも素晴らしい勝利は、2003年ジロのレッチェでの(第1ステージ)の勝利。なぜならマリアローザをもたらしてくれたし、そのとき世界チャンピオンジャージを着ていたマリオ・チポッリーニに勝つことができたから。

そして2年前にカリアリ(サルデーニャ島)で挙げた勝利も忘れがたいものだった。なぜなら2006年に落車で大怪我を負ってからの最初の勝利だったから。

ここ数日、カベンディッシュにどうやったら勝てるかということばかりを考えていた。でもいい考えは思い浮かばなかった。なぜって僕はツアー・オブ・カタールでの彼の勝利の写真しか見ていなかったから。彼は爆発的だけど、彼とはほんの数回しかレースを走ったことが無いんだ。彼に本当にスピードがあるかを確かめたかった。

ラスト250mでスプリントをかけたんだ。彼に追い抜かれるリスクがあることはわかっていたけれど、賭けに出た。早めに仕掛けて、ハイスピードを保つことこそが僕のただひとつのチャンスだということは知っていた。

彼はとても若い。彼についてはこれからもっと凄い話を聞くことになるだろうね。僕がもしもうリスクが冒せないような男になったら、誰か凄いスプリンターに仕えるサービスマン(アシスト)になってキャリアを終えるよ。

ジロの直前、アシストの(アルベルト・)オンガラートと(ロレンツォ・)ベルヌッチを骨折で失ってしまったんだ。彼らは今家で過ごしている。今日、僕は牽引の経験と脚質が無いチームメイトたちに引かれて最終局面に臨んだ。今朝僕らはバスの中でいろいろ計画を練ったんだ。最後の丘まで僕を運んでくれれば、あとは僕が自分で何とかする、と。

そして今日勝利という形でやり遂げた。クライマーの彼らが今日のような仕事をするということは、彼らの仕事は2倍の価値があるということだよ! 彼らがゴールにたどり着いたとき、僕は「自分の仕事をやり遂げたよ!」と彼らに叫んだよ」。

マリアローザを着て記者会見に臨むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)マリアローザを着て記者会見に臨むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア) photo:Kei Tsuji

2位に終わり、マリアローザを守ったマーク・カヴェンディッシュ



「ペタッキに負けたということは僕にとって別に恥じゃない。チームメイトは僕のために完璧な仕事をしてくれた。いつもなら彼らに勝利をプレゼントできるのに、今日はできなかった。だからこそ受け入れがたいんだ。

僕はファラーのホイールにつけていたんだ。おかげでエネルギーを使わずに済んだ。ミラノ~サンレモのスプリントで勝った後だから、今日のモンテベルーノの上りについては何も心配していなかった。僕のエゴからすればアレッサンドロに負けることは悪いことじゃない」。


photo:Kei.TSUJI
text:Makoto.AYANO

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