電動デュラエースを装備し、完成車価格150万円というピナレロ・プリンス+エレクトリックデュラエースの日本でのデリバリーが始まった。

ピナレロ・プリンス+カーボンDi2ピナレロ・プリンス+カーボンDi2 (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
フレーム完全内蔵の通電ケーブルフレーム完全内蔵の通電ケーブル "ピナレロ・プリンス+(プラス)カーボンDi2"はもちろん従来のプリンスをベースにしているが、電動デュラエース7970-Di2を装備することを前提にフレームの細部がカスタマイズされている。

当然のようにシフトケーブルのワイヤリングが不要となるため、アウターストッパーやケーブルルーティング小物は必要なくなる。そして代わりに通電ケーブルを通すための内蔵工作がフレーム各部に施されているのが特徴だ。

通電ケーブルはダウンチューブの従来アウターストッパーがあった付近で内蔵され、リアディレイラー付近へと外へ引き出される。

通電ケーブルがフレームから引き出される通電ケーブルがフレームから引き出される フロントディレイラーへはBB上部、FD取り付け部直下から外へと出る。ケーブル出口は防水パッキンが施されている。いずれの内蔵工作もスマートで無駄が無い。

従来のフレームにDi2を装備する場合、通電ケーブルをフレームに沿わせた状態でクリップで留めたり、テープで貼り付けるなどして固定することが必要で、おせじにも美しいとはいえなかった。それと比べるとさすがに内臓を前提にしたフレームには配線の無駄からくるフォルムの崩れは微塵も無い。

プリンスXはBB裏のケーブルルーティング小物さえ取り払われているため、エアロ効果さえ高いだろうことが容易に想像できる。当然ながら逆にケーブルを用いた仕様に戻すことはできない。

通電ケーブルがチェーンステイから引き出される通電ケーブルがチェーンステイから引き出される 完成車にはオリジナルブランド"M.O.st"のカリスマ・カーボンホイールとハンドル、ピラー等のパーツが組み込まれる。いずれもバルベルデらが実戦で使用するものと同一相当のスペックだ。

電動コンポ搭載にばかり目が行くが、このハイスペックであっても44スローピングから59.5までじつに10サイズを揃えるのもピナレロならでは。サイズ選びで妥協を強いられることはまずなさそうだ。

ディテールについてはフォトギャラリーで確認して欲しい。

photo&text:MakotoAYANO/cyclowired.jp