ジロ・デル・トレンティーノ(UCI2.1)の最終第4ステージが1級山岳ペジョ・フォンティにゴールする214kmで行なわれ、ダニーロ・ディルーカ(イタリア、LPRブレークス)がステージ優勝。総合では、リーダージャージのブライコヴィッチを振り切ったイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)が逆転総合優勝に輝いた。

第4ステージコースプロフィール第4ステージコースプロフィール photo:www.girodeltrentino.comトレンティーノの最終第4ステージは、隣国オーストリアのシリアンをスタートし、中盤に1級山岳メニドラ峠を越えて1級山岳ペジョ・フォンティにゴールする。距離も214kmと長く、しかも頂上ゴール。最後の最後まで総合逆転の可能性を残した。

レースは序盤からエリック・ベルトゥ(フランス、カルミオオロAスタイル)ら7名が逃げを試みたが、LPRブレークスがコントロールするメイン集団とのタイム差は1分30秒が最大。中盤の1級山岳メニドラ峠で7名は捉えられた。

スプリント勝負を制したダニーロ・ディルーカ(イタリア、LPRブレークス)スプリント勝負を制したダニーロ・ディルーカ(イタリア、LPRブレークス) photo:Cor Vos続いてメニドラ峠の下りでガブリエーレ・ボジージオ(イタリア、LPRブレークス)ら4名が飛び出し、先行して最後の1級山岳ペジョ・フォンティに突入したが、ラスト8kmでメイン集団はこれを封じ込める。

バッソがペースを上げるメイン集団は徐々に人数が絞られ、リーダージャージのヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)が脱落。ラスト1kmに差し掛かるとドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)がアタックを成功させた。

総合優勝のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)が記者会見に臨む総合優勝のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)が記者会見に臨む photo:www.girodeltrentino.com先行するポッツォヴィーヴォを追撃し、ゴール前で追い抜いたのはディルーカやジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、チェラミカフラミニア)、ステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)。

先頭でゴールしたディルーカがステージ優勝。初日のタイムトライアルで遅れ、総合成績では下位に沈んでいたディルーカが、最終日にようやく存在感を見せた。

そして4秒遅れでゴールし、大会初総合優勝に輝いたのがバッソ。2年間の出場停止を経験したバッソの勝利は2006年5月28日以来、そうジロ・デ・イタリア総合優勝以来3年ぶりだ。「困難な時期は人間を成長させてくれる。本当にゼロからのスタートだった。この勝利の裏には、努力の積み重ねがある」と、苦難の道を乗り越えてきた2006年ジロウィナーは語る。今年のジロではマリアローザの大本命だ。

レース展開や選手コメントはレース公式サイトより。

ジロ・デル・トレンティーノ2009第4ステージ
1位 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、LPRブレークス)4h58'19"
2位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、チェラミカフラミニア)
3位 ステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
4位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)
5位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)+04"
6位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)+22"
7位 ジルベルト・シモーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)
8位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アミーカチップス)
9位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)
10位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)+30"

個人総合成績
1位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)13h17'50"
2位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)+22"
3位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)+33"
4位 ステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)+55"
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)+1'08"
6位 ジルベルト・シモーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)+1'14"
7位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、チェラミカフラミニア)+1'18"
8位 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、LPRブレークス)+1'49"
9位 ピエトロ・カウッキオーリ(イタリア、ランプレ)+1'55"
10位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)+2'02"

山岳賞
ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、チェラミカフラミニア)

新人賞
ブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、アミーカチップス)

チーム総合成績
ディキジョヴァンニ