シクロクロス世界選手権のU23が2009年1月31日に開催され、独走勝利を飾ったフィリップ・ヴァルスレーベン(ドイツ)がドイツに同カテゴリー初の栄冠をもたらした。日本勢は竹之内悠が36位、小坂光が43位で完走。同日行なわれたジュニアのレースは、地元テイメン・イージング(オランダ)が優勝した。

スタートしていく56名の選手たちスタートしていく56名の選手たち photo:CorVosオランダ・ホーヘルヘイデで開催されたシクロクロス世界選手権。初日の1月31日は、U23とジュニアの2レースが開催された。

コースは舗装路から石畳、陸橋、アップダウン、そして無数のヘアピンと、変化に富んだハイスピードコースだ。天候によっては泥レースも予想されたが、好天が続いたため路面はドライ。冷え込みが路面を引き締め、減速と加速を繰り返すクリテリウム的なコースとなった。

U23レースには56名がエントリーした。日本からは竹之内悠(TREK)と小坂光(スワコレーシングチーム)が世界の舞台に挑んだ。

両手を挙げてゴールに飛び込むフィリップ・ヴァルスレーベン(ドイツ)両手を挙げてゴールに飛び込むフィリップ・ヴァルスレーベン(ドイツ) photo:CorVosU23レースは序盤からハイペースで進行し、徐々に先頭グループが縮小。序盤の数周回は竹之内も先頭グループに食らいついたが、やがて後退してしまう。そして先頭グループが20名ほどに縮小した3周目、フィリップ・ヴァルスレーベン(ドイツ)が単独アタックを決めた。

リードを広げる先頭ヴァルスレーベンを追って、追走集団から飛び出したのはクリスティアン・コミネッリ(イタリア)とカンタン・べルトレ(ベルギー)の2人。しかしヴァルスレーベンのペースは最後まで落ちなかった。そのままゴールまで独走したヴァルスレーベンが両手を挙げてゴールに飛び込んだ。

バイクを持ち上げてゴールするテイメン・イージング(オランダ)バイクを持ち上げてゴールするテイメン・イージング(オランダ) 追走していた2人は後続に捕まり、クリストフ・フィングステン(ドイツ)が2位争いのスプリントを制した。ドイツはU23カテゴリーで初の金メダルを獲得するとともに、地元オランダや強豪ベルギーを蹴散らすワンツー勝利を飾った。日本勢は竹之内が2分42秒遅れの36位、小坂が3分42秒遅れの43位でフィニッシュしている。

日本からのエントリーが無かったジュニアのレースは、序盤から独走したテイメン・イージング(オランダ)がそのまま単独でゴール。後続を大きく引き離したイージングは、フィニッシュライン手前でバイクを降り、その愛車を高らかと掲げてゴールした。後続グループの先頭はコルヌ・ファンケッセル(オランダ)が穫り、地元勢がワンツー勝利を達成した。

シクロクロス世界選手権2009
U23レース結果
1位 フィリップ・ヴァルスレーベン(ドイツ)52'48"
2位 クリストフ・フィングステン(ドイツ)+21"
3位 パウエル・シチェパニャク(ポーランド)
4位 クリスティアン・コミネッリ(イタリア)
5位 サシャ・ヴェーバー(ドイツ)+24"
6位 カンタン・べルトレ(ベルギー)+25"
7位 ギヨーム・ペロ(フランス)+29"
8位 ラモン・シンケルダム(オランダ)+30"
9位 クレマン・ブルゴワン(フランス)
10位 マレク・コンワ(ポーランド)+33"
36位 竹之内悠(日本)+2'42"
43位 小坂光(日本)+3'42"

ジュニアレース結果
1位 テイメン・イージング(オランダ)40'06"
2位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ)+25"
3位 アレクサンドル・ビヨン(フランス)
4位 ヴィエチェ・ボスマン(ベルギー)
5位 ラース・ファンデルハール(オランダ)
6位 ルーカ・ブライドット(イタリア)+26"
7位 ヤン・ネズヴァドバ(チェコ)
8位 ダニエーレ・ブライドット(イタリア)
9位 ショーン・ドビ(ベルギー)
10位 ミケル・ファンデルヘイデン(オランダ)