軽量ヘルメットのカテゴリーで存在感を示してきたABUSの「AIRBREAKER」の第二世代をテスト。プロチームとの共同開発によって通気性能を磨きつつ、シェル内部のカーボンパーツによって安全性も高めたハイエンドモデルだ。

ABUS AIRBREAKER 2.0
盗難防止用のロックというジャンルで培われてきた「守る」という発想を、頭部を守るプロテクションギアへと展開してきたのがABUS(アブス)だ。近年では世界最高峰の選手たちをサポートしており存在感を強めている。そんなABUSのラインアップでロードレース向けとして用意されるのがエアロダイナミクスを軸に据えるGAMECHANGERシリーズと、今回ピックアップする軽さと通気性を軸としたAIRBREAKERだ。
第二世代にあたるAIRBREAKER 2.0は、初代AIRBREAKERの設計思想を土台にしながら、細部の作り込みを一段階引き上げたアップデートモデルである。開発にあたってはプロアスリートによる実走テストと風洞実験を繰り返し、ベンチレーション形状や内部構造を磨き上げた。

大きな通気口と額部分のベンチレーションによって風が内部に入り込みやすくなっている
AIRBREAKERのメイン性能の1つである通気性能に関しては、先代比でベンチレーション性能を30%向上させたことが大きな変更点だ。GAMECHANGER 2.0と同様に額部分に横長のベンチホールを新たに配置するアプローチを採用することで、これまで以上に多くの風を取り込めるようになった。
同時にヘルメット内部に導かれた空気を効率よく排出する設計も行われている。AIRBREAKER 2.0では内部の溝を深く掘り込み、空気が後方へ集まりながら排出される流路を確保し、ヒルクライムのような低速でも熱がこもりにくい状態を保つ。

カーボンの骨格を採用することで強度を高めつつ、非常に大きな開口部を実現する
安全性能の面では、シェル内部にカーボン製のフレーム構造を内蔵。ヘルメットの強度を高めることで、ベンチレーションのサイズを大きくしながらもプロテクション性能を確保している。
また、EPSフォームの粒子配合も特徴だ。一般的なヘルメットでは大粒のEPSを多く使い、隙間を小粒のEPSで埋める配合が主流とされるが、AIRBREAKER 2.0では、小粒のEPSを7割、大粒のEPSを3割という比率で使用。粒子の密度を高めることで、素材内部の隙間やムラを減らし、衝撃吸収性能の向上を図っている。

額部分にもカーボンの補強が行われている 
アイウェア用のグリッパーも備えられている

アジャスターの前後位置は3段階で調整可能 
深い溝の設計することで、風の流れを最適化
フィット調整については、通常のダイヤル式アジャスターに加えて、こめかみ部分で3段階の最大幅調整が可能な仕組みが備わっている。グローバルフィットでの展開となるため、広い調整幅はありがたい。サイズはS、M、Lの3展開で、頭囲の目安はSが51〜55cm、Mが54〜58cm、Lが57〜61cm。重量はSが205g、Mが215g、Lが230gとされている。カラーはVELVET BLACK、SHINY WHITE、PURE WHITE、GRAPHITE SILVER、ALL IN PURPLEの5色展開だ。
ー編集部インプレッション by 高木三千成(シクロワイアード編集部)

ヒルクライムのような低速でも涼しさが維持される
AIRBREAKER 2.0はラウンドフィットではなくグローバルフィットのモデルだったため、着用前はフィット感に不安がありました。そこで実際にMとLの両サイズをかぶり比べてみたところ、Lサイズであれば違和感なくフィットしました。
目安としては、GAMECHANGER 2.0であればラウンドフィットもしくはLサイズを選ぶ人、普段愛用しているヘルメットがカブトであればS/Mサイズを選ぶ人、カスクやMETであればMサイズがフィットする人。こうした人であれば、このAIRBREAKER 2.0はLサイズがピッタリはまるはずです。
実際にかぶってみると、グローバルフィットの楕円形状らしく額の真ん中あたりに空間があり、頭頂部にわずかに違和感を覚えました。ただそこがストレスとなるわけではなく、それ以外の部分では自然にフィットしてくれています。GAMECHANGERのグローバルフィットよりもAIRBREAKERの方がフィット感が高く、問題なくロングライドも楽しめるはずです。

軽量性もロングライドにアドバンテージとなる
性能面でまず印象に残ったのは通気性です。局所的にひんやりと涼しさを感じるタイプというよりは、全体的にずっと快適な状態が続くタイプでした。真夏にかぶっていても途中で暑さを感じて止まりたくなるような瞬間はなく、走っている間は低速でも高速でもあまり変わらず、全体に風が抜けていくようなイメージです。
軽さも印象に残ったポイントです。重量があると前傾姿勢を保ちながらヘルメットを首で支え続けるのは疲れるものだと思うんですが、首への負担がだいぶ少ないと感じました。MIPSのような追加の安全機構は付いていませんが、厳格なヨーロッパの安全基準はクリアしているはずなので、そこへの不安は特にありません。
全体としては、記録を狙って一秒でも速く、というレーシーな使い方だけでなく、肩の力を抜いてカフェライドのようなゆるいペースでも、レースの場面でも、普段のサイクリングでも幅広く使えるオールラウンドなヘルメットだと感じました。ラウンドフィットが必須という人は確実にいると思いますが、それ以外の人でも試しにかぶってみたら意外といけた、ということもありそうです。

頭部全体に風が当たり、熱を逃す設計となっている
ABUS AIRBREAKER 2.0
カラー:VELVET BLACK、SHINY WHITE、PURE WHITE、GRAPHITE SILVER、ALL IN PURPLE
サイズ:S(頭囲51〜55cm/205g)、M(頭囲54〜58cm/215g)、L(頭囲57〜61cm/230g)
フィッティング:グローバルフィット
フィット調整:ダイヤル式アジャスター、こめかみ部分3段階幅調整
安全規格:JCF公認
価格:49,940円(税込)

盗難防止用のロックというジャンルで培われてきた「守る」という発想を、頭部を守るプロテクションギアへと展開してきたのがABUS(アブス)だ。近年では世界最高峰の選手たちをサポートしており存在感を強めている。そんなABUSのラインアップでロードレース向けとして用意されるのがエアロダイナミクスを軸に据えるGAMECHANGERシリーズと、今回ピックアップする軽さと通気性を軸としたAIRBREAKERだ。
第二世代にあたるAIRBREAKER 2.0は、初代AIRBREAKERの設計思想を土台にしながら、細部の作り込みを一段階引き上げたアップデートモデルである。開発にあたってはプロアスリートによる実走テストと風洞実験を繰り返し、ベンチレーション形状や内部構造を磨き上げた。

AIRBREAKERのメイン性能の1つである通気性能に関しては、先代比でベンチレーション性能を30%向上させたことが大きな変更点だ。GAMECHANGER 2.0と同様に額部分に横長のベンチホールを新たに配置するアプローチを採用することで、これまで以上に多くの風を取り込めるようになった。
同時にヘルメット内部に導かれた空気を効率よく排出する設計も行われている。AIRBREAKER 2.0では内部の溝を深く掘り込み、空気が後方へ集まりながら排出される流路を確保し、ヒルクライムのような低速でも熱がこもりにくい状態を保つ。

安全性能の面では、シェル内部にカーボン製のフレーム構造を内蔵。ヘルメットの強度を高めることで、ベンチレーションのサイズを大きくしながらもプロテクション性能を確保している。
また、EPSフォームの粒子配合も特徴だ。一般的なヘルメットでは大粒のEPSを多く使い、隙間を小粒のEPSで埋める配合が主流とされるが、AIRBREAKER 2.0では、小粒のEPSを7割、大粒のEPSを3割という比率で使用。粒子の密度を高めることで、素材内部の隙間やムラを減らし、衝撃吸収性能の向上を図っている。




フィット調整については、通常のダイヤル式アジャスターに加えて、こめかみ部分で3段階の最大幅調整が可能な仕組みが備わっている。グローバルフィットでの展開となるため、広い調整幅はありがたい。サイズはS、M、Lの3展開で、頭囲の目安はSが51〜55cm、Mが54〜58cm、Lが57〜61cm。重量はSが205g、Mが215g、Lが230gとされている。カラーはVELVET BLACK、SHINY WHITE、PURE WHITE、GRAPHITE SILVER、ALL IN PURPLEの5色展開だ。
ー編集部インプレッション by 高木三千成(シクロワイアード編集部)

AIRBREAKER 2.0はラウンドフィットではなくグローバルフィットのモデルだったため、着用前はフィット感に不安がありました。そこで実際にMとLの両サイズをかぶり比べてみたところ、Lサイズであれば違和感なくフィットしました。
目安としては、GAMECHANGER 2.0であればラウンドフィットもしくはLサイズを選ぶ人、普段愛用しているヘルメットがカブトであればS/Mサイズを選ぶ人、カスクやMETであればMサイズがフィットする人。こうした人であれば、このAIRBREAKER 2.0はLサイズがピッタリはまるはずです。
実際にかぶってみると、グローバルフィットの楕円形状らしく額の真ん中あたりに空間があり、頭頂部にわずかに違和感を覚えました。ただそこがストレスとなるわけではなく、それ以外の部分では自然にフィットしてくれています。GAMECHANGERのグローバルフィットよりもAIRBREAKERの方がフィット感が高く、問題なくロングライドも楽しめるはずです。

性能面でまず印象に残ったのは通気性です。局所的にひんやりと涼しさを感じるタイプというよりは、全体的にずっと快適な状態が続くタイプでした。真夏にかぶっていても途中で暑さを感じて止まりたくなるような瞬間はなく、走っている間は低速でも高速でもあまり変わらず、全体に風が抜けていくようなイメージです。
軽さも印象に残ったポイントです。重量があると前傾姿勢を保ちながらヘルメットを首で支え続けるのは疲れるものだと思うんですが、首への負担がだいぶ少ないと感じました。MIPSのような追加の安全機構は付いていませんが、厳格なヨーロッパの安全基準はクリアしているはずなので、そこへの不安は特にありません。
全体としては、記録を狙って一秒でも速く、というレーシーな使い方だけでなく、肩の力を抜いてカフェライドのようなゆるいペースでも、レースの場面でも、普段のサイクリングでも幅広く使えるオールラウンドなヘルメットだと感じました。ラウンドフィットが必須という人は確実にいると思いますが、それ以外の人でも試しにかぶってみたら意外といけた、ということもありそうです。

ABUS AIRBREAKER 2.0
カラー:VELVET BLACK、SHINY WHITE、PURE WHITE、GRAPHITE SILVER、ALL IN PURPLE
サイズ:S(頭囲51〜55cm/205g)、M(頭囲54〜58cm/215g)、L(頭囲57〜61cm/230g)
フィッティング:グローバルフィット
フィット調整:ダイヤル式アジャスター、こめかみ部分3段階幅調整
安全規格:JCF公認
価格:49,940円(税込)
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