ポガチャルとのワンツーフィニッシュを決め、初出場初勝利を飾ったイサーク・デルトロは、「ホームレースかと思うほどの応援が力になった」と語った。猛追を見せたエヴェネプールや、マイヨジョーヌを守ったヴィンゲゴーなど、選手たちのコメントで第2ステージを振り返る。



ステージ優勝&マイヨヴェール&マイヨブラン、総合4位 イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)

ポガチャルと勝利の喜びを分かち合い、感謝を伝えるイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

レース直後インタビュー

僕は本当に恵まれている。想像できないほど、僕らチームはここに向けて準備してきた。それによって僕は自信を得ることができた。この勝利は家族はもちろん、幼い頃からの友人など、全ての人のおかげだ。そうやって初めて出場したツールで、勝利という信じられない結果を得ることができた。

そして同じチームにタデイ(ポガチャル)がいて、最強のチームで走ることができている。想像を超えるほどの喜びを味わっている。母国を代表して走れることも、信じられないよ。

ポガチャルに持ち上げられ、拳を突き上げたイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

速いペースで展開したが、こういった状況になることは予想していた。最後の登りを集団前方で越えることができなかった。だがスケルモースをかわし、タデイをアシストするつもりで踏み込んだ。その時に後続との差が開いたため、そのまま先着できたんだ。

こんなチャンスは滅多に、いやもしかしたら2度と来ないかもしれない。そんな状況で結果を出すことができた。

表彰式後記者会見

まるでホームレースかと思うほど、多くの人がメキシコ国旗を掲げてくれた。プロトンにいるメキシコ人は僕しかいないので、その人たちは全員僕を応援してくれているということ。それをプレッシャーに感じてしまう人もいるが、僕にはむしろ特権のように感じている。応援に応える結果を残したいと思っていたが、今日の勝利はそれ以上のものだ。

初出場のツールで早速、区間優勝を飾ったイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.

これは計画していた勝利ではない。チームは僕にプレッシャーをかけたくなかったのだろうと思っている。そのおかげで楽しんで走り、過去最高の走りができた。人生で決して忘れない勝利になった。

タデイのような友人がチームにいることを誇りに思う。周りの全員が彼に対してリスペクトをしているからね。彼の存在がこのスポーツを少なからず変えているだろう。彼によって他の選手たちの力が底上げされている。彼自身はそれを自覚していないかもしれないし、それを受け止めるのは難しいことなのだろう。彼のような人間の近くにいることができて、心から誇りに思うし、常に何かを学ぶことができる。

─今夜、サッカーW杯でメキシコが戦うが、国民はその勝利と君の勝利、どちらをより喜ぶと思うか。

サッカーはメキシコの文化に根付いているスポーツ。だから国民がその価値を100%理解できるサッカーの勝利の方が、喜びが大きいのではないかな。また彼らの勝利も心から願っている。

ステージ3位&総合3位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

3位だったレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

最後に彼ら(デルトロとポガチャル)がスピードを緩めていたら、勝ったのは背後から飛び出した僕だったかもしれない。また、彼らの背後についていれば、勝てたかもしれない。ただあの時はあえて距離を取ったんだ。だが彼らは最後まで踏みを緩めることはしなかった。最終的に全力で踏み込んだのは1分間ほどだった。

フィニッシュライン上でようやく先頭2名に追いついたのは残念。ちょっとした賭けに出たのだが、今日は外れだったようだ。

周回コースに入ってからはUAEが主導権を握っていた。だから今日の勝利は彼らにふさわしい。僕はそれを、50m後ろではなく、最前列で見ることができた。それは今後につながる良いサインだ。

ステージ4位&マイヨジョーヌ ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

4位ならがもマイヨジョーヌを保持したヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

今日は厳しくも、まずまずの結果に終わったステージだった。僕の脚質に適した登りではないものの、マイヨジョーヌを守ることができたのは嬉しい結果だ。毎日このジャージを着続けられて嬉しい。昨日の会見でも言った通り、人生はいつ何があるかわからないからね。

最後の登りやスプリントでタデイの背後についた。でも決して僕の長所が活かされる地形ではなかった。総合リードが大きいわけではないので、特別な作戦があったわけではない。もちろん細かく明かすつもりはないけどね。

もちろんこのジャージを手放した方が賢明な時が来るかも知れない。でもそれまでは何度も繰り返しているように、これを着た一瞬一瞬を楽しみたい。今日の登りでタデイは仕掛けなかった。だから今の彼がどれほど強いのかはまだわからないし、同時に自分の限界もまだわからない。

─ポガチャルがデルトロにボーナスタイムも得られるステージ優勝を譲ったことは意外だったか?

いや、タデイは素晴らしい人間性の持ち主だし、チームメイトに勝利を譲ることを厭わない。正直、僕もイサーク(デルトロ)が勝者にふさわしいと思っている。大きな才能の持ち主だし、とても強い選手だからね。

text:Sotaro.Arakawa
photo:A.S.O., CorVos

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