2025/01/23(木) - 08:45
2日連続のスプリント決着となったサントス・ツアー・ダウンアンダー第2ステージでサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が先着。スタート直後に落車し、最終山岳で遅れながらも2連勝を果たした。

22度と比較的涼しいなか行われたサントス・ツアー・ダウンアンダー第2ステージ photo:CorVos

サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第2ステージ image:Santos Tour Down Under
真夏のオーストラリアで開催中のサントス・ツアー・ダウンアンダーは2日目を迎えた。舞台は昨年の第1ステージで使用したタヌンダを発着地点とする128.8kmの周回コース。合計3度登坂するメングラースヒルは逆回りとなったことで勾配が厳しくなり、平均6.5%・最大12.2%とピュアスプリンターを退けるには十分な難易度だ。
気温22度と比較的涼しいなか、前日の落車で鎖骨を骨折したディラン・ファンバーレ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)を除く137名がスタートを切った。2日連続でファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム)が飛び出し、経験豊富なパトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック)とゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ)が遅れて合流。それを見送り、落ち着くと思われたメイン集団で集団落車が発生した。
アクチュアルスタートから僅か1km地点の落車に、総合優勝候補であるジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)やジェームス・ノックス(イギリス、スーダル・クイックステップ)、そして前日勝者ウェルスフォードも巻き込まれる。右側のビブショーツに穴が空きながらも、オレンジ色のリーダージャージを纏ったウェルスフォードは集団に復帰。その後レースは逃げとプロトンという展開に落ち着いた。

ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ)ら3名が逃げ集団を形成した photo:CorVos
「ワールドチーム加入のためにアピールしたい」と語っていた21歳のブラウニングは、1度目と2度目のメングラースヒルをトップ通過する。白とエメラルドグリーンの山岳賞ジャージのリードを広げ、2度の中間スプリントはコンラッドとツィマーマンがそれぞれ最大ポイントを獲得。そしてレッドブル・ボーラ・ハンスグローエがペースを作ったプロトンが、残り46km地点で逃げの3名を捉えた。
選手たちは1周34kmの最終周回に入り、最後のメングラースヒルでコナー・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)がペースアップ。しかし背後にチームメイトの姿はなく、かつての常勝軍団が戦術的な不安定さ露呈したところでフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)がアタック。この動き自体は決定打に欠いたものの、ハイペースに集団後方でウェルスフォードが遅れていった。
しかし頂上を越えて下り、そしてフィニッシュまで続く平坦路に入るとチームメイトに牽引されたウェルスフォードは集団に復帰する。ジェイコ・アルウラーからアルペシン・ドゥクーニンクに先頭が変わり、残り1kmを切るとレッドブルが先頭へ。ローレンス・ピシー(ニュージーランド)からダニー・ファンポッペル(オランダ)と盤石なリードアウトトレインから、ウェルスフォードが踏み込んだ。

オーストラリア王者のルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)が集団先頭に立つシーンも photo:Santos Tour Down Under
右側をフェンスで閉めたウェルスフォードがフィニッシュを目指す背後で、トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL)が迫る。しかしリードアウトを終えたファンポッペルが右側に寄ってきたためアンドレースンは減速し、その左側から駆けたアルネ・マーリッツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ)も届かない。最後は背後を振り向く余裕を見せたウェルスフォードが、ガッツポーズで2連勝を喜んだ。

盤石のリードアウトから2連勝を飾ったサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

2日連続で勝利したサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
序盤の落車に加え、最後の丘で遅れを取りながらも見事な勝利を収めたウェルスフォード。「登りはすごくキツかった。(他のチームによる)予想以上のペースでふるい落とされたが、うまく戻ることができた。チームメイトに『集団先頭に行くことができたら良いスプリントができる』と伝えた。今日はチームメイトが素晴らしい働きを見せてくれた」と、仲間への感謝を語った。
なお8位でフィニッシュしたファンポッペルは、アンドレースンに対する危険行為により、集団最後尾である118位への降格処分が課されている。


真夏のオーストラリアで開催中のサントス・ツアー・ダウンアンダーは2日目を迎えた。舞台は昨年の第1ステージで使用したタヌンダを発着地点とする128.8kmの周回コース。合計3度登坂するメングラースヒルは逆回りとなったことで勾配が厳しくなり、平均6.5%・最大12.2%とピュアスプリンターを退けるには十分な難易度だ。
気温22度と比較的涼しいなか、前日の落車で鎖骨を骨折したディラン・ファンバーレ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)を除く137名がスタートを切った。2日連続でファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム)が飛び出し、経験豊富なパトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック)とゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ)が遅れて合流。それを見送り、落ち着くと思われたメイン集団で集団落車が発生した。
アクチュアルスタートから僅か1km地点の落車に、総合優勝候補であるジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)やジェームス・ノックス(イギリス、スーダル・クイックステップ)、そして前日勝者ウェルスフォードも巻き込まれる。右側のビブショーツに穴が空きながらも、オレンジ色のリーダージャージを纏ったウェルスフォードは集団に復帰。その後レースは逃げとプロトンという展開に落ち着いた。

「ワールドチーム加入のためにアピールしたい」と語っていた21歳のブラウニングは、1度目と2度目のメングラースヒルをトップ通過する。白とエメラルドグリーンの山岳賞ジャージのリードを広げ、2度の中間スプリントはコンラッドとツィマーマンがそれぞれ最大ポイントを獲得。そしてレッドブル・ボーラ・ハンスグローエがペースを作ったプロトンが、残り46km地点で逃げの3名を捉えた。
選手たちは1周34kmの最終周回に入り、最後のメングラースヒルでコナー・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)がペースアップ。しかし背後にチームメイトの姿はなく、かつての常勝軍団が戦術的な不安定さ露呈したところでフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)がアタック。この動き自体は決定打に欠いたものの、ハイペースに集団後方でウェルスフォードが遅れていった。
しかし頂上を越えて下り、そしてフィニッシュまで続く平坦路に入るとチームメイトに牽引されたウェルスフォードは集団に復帰する。ジェイコ・アルウラーからアルペシン・ドゥクーニンクに先頭が変わり、残り1kmを切るとレッドブルが先頭へ。ローレンス・ピシー(ニュージーランド)からダニー・ファンポッペル(オランダ)と盤石なリードアウトトレインから、ウェルスフォードが踏み込んだ。

右側をフェンスで閉めたウェルスフォードがフィニッシュを目指す背後で、トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL)が迫る。しかしリードアウトを終えたファンポッペルが右側に寄ってきたためアンドレースンは減速し、その左側から駆けたアルネ・マーリッツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ)も届かない。最後は背後を振り向く余裕を見せたウェルスフォードが、ガッツポーズで2連勝を喜んだ。


序盤の落車に加え、最後の丘で遅れを取りながらも見事な勝利を収めたウェルスフォード。「登りはすごくキツかった。(他のチームによる)予想以上のペースでふるい落とされたが、うまく戻ることができた。チームメイトに『集団先頭に行くことができたら良いスプリントができる』と伝えた。今日はチームメイトが素晴らしい働きを見せてくれた」と、仲間への感謝を語った。
なお8位でフィニッシュしたファンポッペルは、アンドレースンに対する危険行為により、集団最後尾である118位への降格処分が課されている。
サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第2ステージ
1位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | 3:01:22 |
2位 | アルネ・マーリッツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
3位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
4位 | ティムトーン・トイテンベルク(ドイツ、リドル・トレック) | |
5位 | トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL) | |
6位 | ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
7位 | サムエル・ワトソン(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | コービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | |
9位 | アレクシ・ルナール(フランス、コフィディス) | |
10位 | マシュー・ウォールス(イギリス、グルパマFDJ) | |
11位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
118位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
個人総合成績
1位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | 6:27:40 |
2位 | アルネ・マーリッツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | +0:14 |
3位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +0:15 |
5位 | ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
6位 | ザック・マリッジ(オーストラリア、オーストラリアナショナルチーム) | |
7位 | ファーガス・ブラウニング(オーストラリア、オーストラリアナショナルチーム) | |
8位 | マシュー・ウォールス(イギリス、グルパマFDJ) | +0:16 |
9位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
10位 | バスティアン・トロンション(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:17 |
その他の特別賞
ポイント賞 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
山岳賞 | ファーガス・ブラウニング(オーストラリア、オーストラリアナショナルチーム) |
ヤングライダー賞 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) |
チーム総合成績 | アルペシン・ドゥクーニンク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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